上村松篁展@京都国立近代美術館 | ♪よこしま☆ちゃんの日常♪

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ふと思い立って。本日から開催の上村松篁展に足が向きました。途中、着物リメイクの素敵なドレスを召した御姉さんや、美術館でも素敵な御着物姿の御姉さんに出逢えたのも嬉しい事でした。

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エントランス ↓ 
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学生の頃に書かれた椿、圧巻でした。上村さんと言えばお母様の松園さんが日本初の女性を描く女流日本画家でしたが、髪の毛一本に拘る圧倒的で繊細な画力は引き継いでおいでですね、やはり。何度も何度もデッサンを重ね、仕上がった絵は粗削りというよりも、遠近法など使ってもいないのに、平面に複雑な椿の枝模様を再現し、奥行きを感じます。素晴らしい!!!

そうして画風は変わって行きます・・・途中苦しんだ頃の絵は、確かにその心模様が映し出されています(素人なのにエラソーに読めるかもしれませんけど、でもそう感じました。画風が微細に変わるんです。使う顔料もそうですが・・・)


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明らかなのが、この絵。アジサイなんですが、この前年にお母様であらせられる松園さんを喪います。この絵から使用する緑がグッ!と深くなりました。岩絵の具でしょうか・・・

それからも南国に行かれて、その色鮮やかさに心奪われ、また先人たちの構図に挑戦した時期ああったりするのが絵から伺えるのですが、

圧巻はこの丹頂。 ↓
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これは色紙になったモノを求めたのですが、実物はもちろん何号でしょう・・・・大きく壮大で、白の雪国の空と、白の雪と、白の丹頂鶴・・・羽根の細部に渡るまでの微細で緻密な表現は大変美しく、私は心が震え、その場で号泣してしまいました・・・さすが花鳥画の大家。

僭越ですが、上村松篁さんと似ている事がありました。上村松篁さんは幼いころから金魚と鳥に強い関心を持ち、いつまでもじっと観察していたのだそうです。スケッチには一ページに100近くの鳥。全部顔が違います。金魚もそう。私も小さい時セキセイインコを飼っていたのですが、鳥から見えないけれどこちらから見えるところでいつまでもいつまでも観察している子でした。

鳥の生活模様が見えるんです。羽根にとっても惹かれて、いろんな部分のいろんな羽根と、インコの表情をずっとずっといつまでも見ていました・・・自分ではそれが変わった事だとか拘った事だとか気付いていませんでした。中学生の頃には、ずっとインコのデッサンを毎日毎日描き続けていました・・・。

それが一緒だったとは!!! 学芸員さんの解説には「特に金魚と鳥には強い拘りを見せ・・・」とあり、(私は拘り屋さんだったのか・・・・(//・_・//)と解明したのですが、上村松篁さんと同じ拘りであったのなら、とっても嬉しいです。

私の今の力では、シルクスクリーンも求められませんが、でも実物に敵うわけがない、当り前だけれど、顔料も経年の酸化の色がいい。そうして古に想いを馳せて、当時どんな発色だったんだろう・・・とこころの旅をしてきました。

来月には、現松伯美術館長であり、上村松篁さんの御子息である上村淳之さんが京都国立近代美術館に来館されるのだそうです。聴講無料。憧れ過ぎてお逢いするなんて、そんなめっそうもない!と思っていたのですが、体調がよければ伺いたいと思います・・・(でも、いっぱいの人だったら・・・無理かも^^;)

お母様の上村松園さんはパートナーはおらずお子さんたちをお育てになりつつ、絵で生計を立てていました。それ故に、殊更、こころが游びにいくのかもしれません・・・


画材屋さんにいって、素敵な額縁とご縁があるといいな:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

でもやっぱり直接見ないと!!!コピーはどれだけ頑張っても所詮コピーだと思いました。