両親が揃っている事が。
家族が不仲じゃない事が。
完璧じゃなくても受け入れられる事が。
普通である事が。
健常である事が。
離婚していない事が。
配偶者の両親も揃っている事が。
裕福である事が。
親戚に有名人がいる事が。
一流企業に勤めている事が。
芸術の才能に溢れ、学業も優秀で、
容姿端麗で品行方正である事が。
わたしはこれらを満たしていないから愛されなかった、そう思ってた。
母は本気で皆が一様に一定水準を網羅的に満たしていると信じていて、
どれかひとつでも欠けると、
『私みたいな不幸な人間はいない』と号泣し、
『私の人生を返してくれ』と叫んだ。
隣の芝生は蒼いというが、ここまで思い詰めてしまっている母に、
私は自分の出来る最大限の事をしたつもりだけれど、
母の夢を叶える事は出来なかった。
私の歳になって、親に毎月小遣いを送れない不甲斐なさ(T_T)
ほんっと、ごめんなさい。
不出来な人間で、する事が遅くて、自慢できる娘じゃなくて、ごめんなさい。
私と弟が生まれなかったら母は、母にとって一番許せない大切な肝心な事を隠す自分を信用しない父や親族と離縁できたらしい。
小さい時から気づいてた。
評判のいい学校に行ったら喜んだ。
だから、大学受験失敗した時、家族の一員から外された気がした。
大学院に行ってまた喜んだけど身体壊して認定退学したらまた落胆させてしまった。
もう喜ばせる事は出来ないかもしれない。
お母さんの子どもになりたかったなぁ…
羨ましかった理由はこれ。
ひねている理由もこれ。
たったひとりのお母さんに孝行できていない。
知人が嬉しそうに大学の名前言ったりするのを聴いて嫌な想いをしていたんだろうね。
ごめんね。