『根っからのソプラノなのね

探してた。 私を見つけてくれる人を探してた。
エフは今の私のキーの下限みたいです。
これから上は楽に出るけど、
下は出にくいみたい。
『では、こうしましょう。』
と導いて下さいました。微細にだんだん楽に出るようになる。
他のボイトレがうまくいかなかったのは、
ここにだったからだ…。
帰って来た。還って来た。
そして孵ろうとしている。
ドア、
開くのかもしれない…
先生に全部あずけた。身を任せた。
初めて合唱のほうでお世話になった時に、
一番後ろにちょこんと座って、
真っ直ぐ歌って、それでいて周りに一生懸命合わそうとしている私が、
印象的だったそう。
高校の時に、混声を三年間みっちりやって、
合わせて仕上げるとはどういう事かを、
身体に叩き込まれていたんだ…
私は直ぐ何かを背負ってしまって、
声が出なくなる。
だから高校の声楽の先生の、
『こらー!よこしま☆ぁ!声が出ていなーい!』
は物理的なお叱りだとばかり思ってた。
一番最初のパート決めの時、
ファーストソプラノになるのが嫌だった。
目立つのが嫌だった。
そう思ったら声が出なくて、
「ねっ、ほら、私はソプラノじゃないですっ」って言い訳して。
そうしたら声楽の先生、『それは出ているっていうの!はい、よこしま☆は、ソプラノ!』
ひええええっ

やだよぉ、やだよぉ、ソプラノなんだか、イメージが派手だよぅ

だけど、あれから時が経ち、
音楽と強引に距離をとった時期もあった。
でも、やっぱり、唯一、引っ込み思案の私が、やりたい、って言ったもの。
あの時に、したい事を全部置いてきた事、
思い出さない様に、忘れる様に、
ただストイックにただストイックに、
しなければならない事で塗り潰して生きてきた。
…忘れ去った、忘れきった、
そう思ってたし、意識する事も無かった。
そうして、ボキッと折れて、立派な重症の鬱病になり、
自分が自分から奪い取った奪い去った、
絵や音楽に助けて貰う事になるとは…。
積年の色々が、氷解する瞬間を迎えるかもしれない。
やっぱり大号泣しながら歌った。
やっぱり私は泣きながら魂に向き合う。
赤子のように。
追伸:お歌なので、歌詞の意味をしっかり解釈する。情景を想い浮かべる。
技術はそれから。・・・・だそうです。それは私が教える事。・・・だそうです。
・・・至極、当たり前(苦笑)
何がこんがらがっていたのか、段々解って来たよ。紐解けて行くのが解る。
必要だったんだ。こういう時間。