久しぶりに
技工に関する事を書いてみようと思います
「一口腔単位での補綴設計を考える」
というタイトルを付けてますので、まさに
一人の技工士が製作するメリットが最大限に発揮
される症例です
患者さんは60代後半の女性です。
上顎の残存歯は1本で、アタッチメントを付与しました。
先生からの指示でしたので、マグネットにはしませんでした。
下顎は左下12345の連結セラミック冠です。
同じく、近遠心にアタッチメントを付与して、
舌側面にミリングを施して、レスト座も付与しました。
この設計も、先生からの指示です。
「念には念を」だそうです
すごいリジットに仕上がりましたが、
安定感は抜群でした。
上顎に歯肉色の再現はしませんでしたが、
全体のバランスは良好です。
この症例でポイントとなるのは
セラミックの色調と人工歯の色調が同じになる事。
質感や形態の調和が得られている事です。
もし、セラミックと義歯を製作する技工士が別々の
人だったら、なかなか難しいと思います
咬合再構成などでは、上下同時にセットする事も多く
最短で最良の結果を出すためには
経験豊富な技工士が必須です
現在、術後3年を経過してますが
問題なく、奇麗な状態で使用されているそうです。