あまり考えないかもしれませんが、私たちは普段どのようにしてバランスをとっているのでしょう?
人は足首(足関節)と股関節でバランスをとります。
専門的に言うと脳幹と小脳の細胞が、関節や眼筋の固有受容体機能、卵形嚢と球形嚢などの前庭系,下肢の筋力などが複雑に機能してバランスを取っています。
足首でバランスをとることを専門用語では
「アンクルストラテジー(ankle strategy)」と呼び、
一方、股関節でバランスをとることを、専門用語では
「ヒップストラテジー(hip strategy)」と呼びます。
健常者や若い人は少しバランスが崩れたとき、足首の動きでバランスを取り、姿勢を維持する。
それ以上大きくバランスが崩れたときは股関節の動きでバランスをとるんですね。
ところが高齢者は少しバランスが崩れただけでも足首でなく、股関節の動きを使ってバランスをとる傾向にある。
アンクルストラテジーで運動を制御する際には、足首周りの筋肉をしっかり働かせることで足首を固定し姿勢を安定させます。
ただし高齢者は健常者ほど筋力がありませんので、力を入れて何とかバランスをとろうとするのですが、アンクルストラテジーがうまく機能しません。
高齢者はヒップストラテジーで運動を制御しようとするのですが、アンクルストラテジーに比べて、バランスが崩れたときに素早く重心位置を調整して姿勢を立て直すことが難しくなります。
そのため高齢者は健常者であれば転倒しないような、わずかなバランスの崩れにも対応できず、転倒につながる危険性が高いのです。
足首を使ってバランスをとるには?
足首でのバランス反応をよくするためにリハビリの現場でも実際に使われるのがバランスパッドです。
それより難しくなるのが動画のバランスディスク。
リハビリを受けたことがなければ見たことがないかもしれませんがAmazonや楽天でも売ってます^ ^
バランスディスク・バランスパッドに乗ると重心位置が安定していなければ前後左右に傾きます。
これを補正するのがとても大事。
例えば右に5傾いたとして左に5戻せば元どおりですよね。これが左に6や4しか戻せないとバランスは破綻します。
実際日々の動作はもっと複雑ですよね💧
この様なトレーニングを行うことでバランスが崩れた際に、脳幹と小脳の細胞が活性化して、関節や眼筋の固有受容体機能が正しく機能する。
バランスをとるために働く前脛骨筋の反応時間が短くなったり(反射速度の向上)、転倒予防に効果的があったりします。
この様なバランス訓練はとにかく集中して行うこと。普段何気なく出してる一歩を意識してもらう。それが良い結果に繋がります。
高齢者のバランスのとり方と、転倒しないためのバランス練習についてお伝えしてきました。
後悔先に立たずという言葉があるように、転倒して骨折した後ではあれこれ言っても後の祭りです。
病院で勤務していた時から、高齢者で転倒して骨折される方は本当に多いことに気づきます。
転倒して骨折する前に足首でのバランス能力をしっかり鍛えて、転びにくい身体を作ってあげるのも我々パーソナルトレーナーの仕事。
自分が提供するトレーニングを深く理解してプログラムを組むことの大切さ











