終わってしまってだいぶ経つのですが、今年も東京国際映画祭が10月25日から11月3日まで開催されました。
前代未聞のチケット販売トラブルにより、忘れがたい年となりました……
私が観た本数が例年より少なかったこともあって、そこは自分の都合ではありますが、もっとコンペ作品を観れば良かったな~、と思います。
オープニングとクロージング、両方とも観たいと思って実際に観られたのは意外にも今年がはじめてで、その希望は叶った点では満足でした。
オープニング作品は「マダム・フローレンス!夢見るふたり」、クロージングは「聖の青春」。
いずれも舞台挨拶があり、一番前の真ん中の席でメリル・ストリープを拝見するという幸運に恵まれました。
マダム・フローレンス、すごいです。
絶世の音痴なのに自分ではそれがわからないマダム・フローレンス、音楽を何よりも愛していて、カーネギーホールでリサイタルを開くという夢を実現させてしまいます。
その夢を支え、みんなの笑いものになっている事実を妻から隠すため、ありとあらゆる手段を尽くして妻を支える夫(でも愛人はいる)を、ヒュー・グラントが好演しています。
12月1日公開、お勧めの1本。
「聖の青春」では監督と主演の松山ケンイチさん、東出昌大さんの二人、そしてなぜか今年のリオオリンピックでメダルに輝いたアスリート3人が登場し、楽しい舞台挨拶となりました。
個人的には、羽生善治を演じた東出さんの頭の小ささと背の高さが、いったいこの人何頭身なんだろうと目測してしまったほど、同じ人類とは思えないレベルの衝撃でした。
どちらも実在の人物、実話を基にそれぞれの人生を描いていて、命の期限が見えている状況で、己が選んだことに精いっぱい命を燃やす様が、胸を打つ作品でした。
と書くと、すごくシリアスで苦しいようですが、ユーモアもちりばめられ、脚本も演技も素晴らしいので、あっという間に感じるぐらい惹き込まれました。
人生の価値は、長短で計れるものではないということを、つくづく感じさせられます。
自分は健康で、それをなんとも思わずに日々をだらりと過ごしているけれど、だらっとしている場合じゃないわあ。という話です。
コンペ作品は「天才バレエダンサーの皮肉な運命」を観賞。
考えたら、こちらも主人公の余命が長くない設定でした。偶然ですが。
主人公は人生の集大成として、死ぬ前にストラヴィンスキー「3楽章の交響曲」をマリインスキー劇場で自ら演出するのですが、実際にヴァレリー・ゲルギエフが本人役として出演し、その場面を指揮するというのが、この作品を選んだ理由でした。
(先日の日曜に放送された「クラシック音楽館」、NHK音楽祭2016が、ちょうどゲルギエフ指揮マリインスキーのコンサート。録画したのを今、流しながら書いています)
あの舞台が実際に上演されたら是非観たい!
この部分はドキュメンタリーと見間違えるほどリアルだったので、本当に上演があるんじゃないかと感じましたが、映画のために部分的に描いただけでしょうか?
だとすると相当に贅沢な話ですねえ。
どちらかと言えば、映画よりもこの舞台が観たいです。
こちらは上映後に監督と主演俳優が登壇し、Q&Aがありました。
主演のセルゲイ・ベズルコフはロシアでは相当なスターらしく、会場は日本中のロシア人が結集したのかと思えるほど、ロシア人密度が高かったです。
こちらの写真は映画祭のHPから拝借しました。
さて、すっかり映画の話が長くなりましたが、本題はここからです。
東京国際映画祭のメイン会場は六本木なので、毎年映画祭の時期には必ずお邪魔するのがこちら。
デンメアティーハウス。
ここに立ち寄ってから映画祭を楽しむ、のが毎年の恒例となっています。
店内は撮影禁止ですが(去年は店員さんの許可を得て撮影していました)、11月に入ってからの訪問だったので、入口近くのテーブルはクリスマス仕様。
クリスマスとウィンターシーズン向けの紅茶が登場していました。
去年訪問は10月、この時はまだハロウィン仕様で、紅茶も秋向けだったのです。
映画祭が10月と11月にまたがるので、2週間の短い映画祭の期間中、どちらの月に来るかで変わりますね。
そしてデンメアと言えば、すっかりおなじみとなりました、「相棒」。
現在放送中のシーズン15、第2話でもこちらのお店が登場しました。
右京さんが葉巻好きの依頼人と会う場面でしたね。
「相棒」オリジナル紅茶も、新相棒の冠城亘バージョンが出来ていました。
購入したのはこちら。
クリスマスらしい可愛らしい缶に、一目ぼれ。
どれでもお好きな紅茶を2種類選んで、30gずつ入れていただけるシステムです。
一つは、冬限定のウィンタードリームを選びました。
春、秋とこのドリームシリーズは味わっているので、あとは夏を残すのみ。
もう一つは、「相棒」第2話撮影時に、水谷豊さんが実際に召し上がったという紅茶を選びました。
ドラマの中では何を飲んだとは出てきませんが、店員さんが教えてくださったので香りを試したら、かなり個性的。
好き嫌いが明確に分かれる紅茶だと思いますが、これを選んだ水谷さんは、やっぱり大人の男性だわ~。と思いました。
好みからすれば、私は選ばない紅茶ですね……(^^;)
そういう紅茶こそ、試してみると新しい発見があるので、面白いとも言えるのです。
いつかレッスンかお茶会で、みなさまに召し上がっていただこう♫