👣ゲーオ・ウィサレック👊
WSRフェアテックスジム所属のタイ人。
戦績:183戦145勝(45KO)34敗4分。
ファイトスタイルはムエタイ。
左ハイが強烈。ボクテクに優れたテクニシャンのサウスポー。
新生K-1旗揚げの時…
その当時のキックボクシングに明るくなかった私はゲーオ・フェアテックスが参戦と聞いてもピンと来なかった記憶がある。
どれだけ強いと言っても1回戦の山崎秀晃はかなり強いし、何より当時GLORYで活躍して世界的にも評価されていた久保優太が優勝の大本命だろうと考えていた。
だが結果として山崎秀晃は圧倒されそして…
ゲーオ・フェアテックスVS久保優太は私にとって鮮烈に記憶に残る試合となった。
その試合以降ゲーオは苦戦する事や敗ける事もあったが、タイトルのかかる様な大事な試合では強い姿を魅せつけてきた。
正直平本蓮に敗けた時はもう引退だろうと感じたが、大和哲也相手に戦慄の左ハイでKO勝ちし現在もK-1スーパーライト級王者として君臨。
私の個人的に応援する選手である瑠輝也の前に立ち塞がる事になった。
ゲーオは正直衰えてくれてたら良いなくらいしか目に見える弱味は思い浮かばない程完璧な選手なので、とりあえず視れる試合は全て視て感じた事を書き綴ってみた。
📀 📀 📀 試合動画確認 (重要箇所は濃字)📀 📀 📀
VS石井宏樹
ゲーオ開幕左ハイからスタート。
石井は右ハイを返すも空振り。
石井は右ミドル狙い。
石井のインローでゲーオは体が流れている。
1Rゲーオがダウン奪取。左ストレート2連打。
2R石井が左フックを狙いガードが下がった所に左ハイでKO。
VS小宮山工介
ゲーオ開幕左ハイからスタート。
小宮山は後ろに下がりながらスイッチ・組み付きを繰り返す。
小宮山は胴回し回転蹴りを狙うも不発。
小宮山のオーソドックス構えの左前蹴り・左突きは有効。
ゲーオは反応出来ていない。
ゲーオ判定勝ち。
VS山崎秀晃①
ゲーオ開幕左ハイからスタート。
山崎はやや前手を出す構えでありそこに左ハイを連打された。左ハイに何も返していない。
山崎はバックハンドブローを度々出すが避けらるれている。
3Rの山崎の飛びヒザは顎を引いて躱しはしたが虚を突かれている。
ゲーオ判定勝ち。
VS久保優太
ゲーオの開幕左ハイからスタート。
久保は抱え込んで対処。
トリッキーな攻めでゲーオを翻弄。
久保の変則な前手のパンチがゲーオを捉えた。
久保のモーションある掛け蹴りは避けられる。
ゲーオ右ハイを出す場面もあり。
久保は左ストレート→右フックのモーションを見せ過ぎ、カウンターで右フックを打ち抜かれてKO(内側に踏み込んで打ち抜く)。
左右田泰臣①
ゲーオは右前蹴りからスタート。
左右田は縦ガードで前に出るがガードの前横からパンチを捻じ込まれている。
左右田の前進は右前蹴りで止められている。
左右田は最終Rに強引にフックを振るう場面もあったが組み付かれて判定敗け。
VS木村ミノル①
木村から右前蹴りで先制。
ゲーオはかわして右前蹴り→左ハイ。
ゲーオは左ミドル中心の攻め。返しの左フックは躱されている。
木村はゲーオの左ハイを受けてそのまま右フックを振るうが当たらない。
右フックはかわされている。
ゲーオのダウンシーンあり。
ゲーオの左ストレートに木村が左ショートフックを合わせる。
その時ゲーオの右手ガードは下がっている。
そのまま木村判定勝ち。
VS左右田泰臣②
ゲーオの右顔面前蹴りから試合がスタート。
左右田の左ジャブは前手で潰され、右ストレートは頭を下げてかわされる。
ただ左右田が逆に前手を潰した所を上からゲーオに右ストレートが当てる場面はあった。
基本的にはゲーオの横綱相撲。
前進は前蹴りで弾かれ、縦ガードの横からフックを打ち抜かれ、左ハイを強打される。
右ストレートの打ち終わりに左ハイを食らう場面もあり。
VS木村ミノル②
やや後退する木村にゲーオは左ミドル。
右オーバーハンドは見切られて避けられるかガードで対処されている。
木村の左アッパー→右ストレート→左ジャブの左ジャブが顔面を捉える。
ゲーオの左ミドル→左ストレート→首相撲からの左ヒザが木村の顔面をモロに捉え試合終了。
VSマサロ・グランダー
ガードを固めるマサロに一瞬の躊躇はあったがゲーオの開幕ハイから試合がスタート。
マサロは気にせずパンチを左右↔️右左と連打で前進。ゲーオがパンチをダッキングでかわした所に顔面ヒザはタイミング良かったが当たらず。マサロの右ヒザ→右ストレート→左ジャブの最後の左ジャブはゲーオの顔面を捉える。
マサロの左ジャブをゲーオが前手で潰す動作あり。リーチのあるマサロは打ち合いにいき小回りのきくゲーオにクリーンヒットを喰らいそのまま敗れる。
この試合でマサロはノーモーションの単発右ストレートを狙っているが当たらず。
VSイリアス・ブライド①
ガードを固めるイリアスに対してゲーオは開幕左足ハイを打たない。
ガードを固めて雑に前に出るイリアスに対してゲーオは蹴りが打ち辛いイメージ。
逆にイリアスは前足ローを多用しゲーオはカットしていない。
イリアスのバックスピンキックは見切られて当たらない。
かなりイリアスが追い詰めてはいたが、ゲーオのテンカオで失速したイリアスの判定敗け。
VSHIROYA
ゲーオがいきなりHIROYAを右フックで強襲。左ハイと繋げる。
右ジャブをバーリングさせ足の外側から踏み込んでの左ストレート。
ストレート系の貫通癖がありスロースターターのHIROYAのダメージは濃く、左ハイ・右左のフックの連打で一気にKO勝ち。
VS野杁正明①
いつもの様な左ハイ強襲の無い静かなスタート。
野杁のガードの隙間からゲーオが右フックを狙っていく。
逆に野杁の単発右ストレートはバックステップで躱す。
サウスポーにスイッチした野杁の右突きがクリーンヒット。
サウスポーに構えるとパンチが出辛くなるゲーオ。
2R野杁は当初オーソドックスもゲーオの左ローの返しに右ストレートを野杁が巧打。
だがスウェーで反応しておりダメージは見受けられない。
そのままサウスポーにスイッチ。
ただそこからはローブローのアクシデントが、あったもののゲーオがパンチの連打で追い込み圧倒。
サウスポーでは間合いに入られパンチの連打。
ゲーオ判定勝ち。
VSイリアス・ブライド②
ガードを固めたイリアス・ブライドに対しては開幕左ハイでなく、開幕奥足ロー。
序盤は前足アウトローで攻め、ペースを握りテンカオで一度目のダウン。さらに多彩な攻めからの飛びヒザ、最後はテンカオで勝負あり。
イリアスは直前の山崎秀晃との試合で消耗し良いボディブローを貰っていた。
ゲーオKO勝ち。
VS山崎秀晃②
ゲーオの開幕左ミドルから試合がスタート。
山崎は間違いなく左ハイを警戒しているからこそか…
テーピングがあり明らかに左脚を故障している山崎に対し、インローを蹴り込まず左ハイ主体の攻め。山崎は無理矢理パンチで攻めるがゲーオはクリンチで対処。
山崎は打ち合いに出るがゲーオのパンチの方がコンパクトであり、打ち負ける。
そのまま判定負け。
VS野杁正明②
バックステップする野杁を追いかける様にゲーオが左ミドル。
野杁は序盤から執拗に前足アウトロー。
インローはカットされている。サウスポーにスイッチ後のインローはカットされていない。
ゲーオはパンチの攻勢に見えるが耳の裏などを打つなど無い為、野杁にブロッキングされている。解説はゲーオに寄りすぎ。そこから延長。
延長では野杁は序盤からサウスポー構え。ひたすら左アウトロー・組む展開ではヒザロー。
オーソドックスに戻す場面もあるが、最後の打ち合いではサウスポー構えから右ジャブの2発目がゲーオの顔面を巧打。
野杁の判定勝ち。
VS平本蓮
ゲーオは開幕左ハイからスタート。
平本蓮は利き脚インローを返す。
インローで攻め、必ずゲーオの蹴りにはインローを返す。
インローの意識があったからか右ミドルがクリーンヒット。ただその後はカットされている。
ゲーオが右ジャブ→左ストレートと狙ってきた時は平本蓮は左フックを匂わせ踏み込みさせない。左回りでゲーオから遠ざかる。
打ち合いでウィーピングしながらフックを連打するゲーオに対してショートレンジのストレート連打で勝り平本蓮KO勝ち。
VSチュー・ジェンリャン
ゲーオの開幕左ハイをチューが避けた所から試合がスタート。
チューのフェイントを交えた動きにゲーオは序盤は様子見。
単発右ストレートにはやはり巧く反応している。
ただ明らかにボクテクで勝るチューに対して攻め辛そうにしているイメージ。
スウェーでかわされはしたがチューの右ハイ→右ストレートは印象に残った。
その後はゲーオが組み付く展開にチューが無理矢理攻めて判定勝ち。
VS大和哲也
両手を合わせて試合がスタート。
ミドルキックの蹴り合いで試合が進む。
大和が左フックを打ちガードが下がった所に左ハイでゲーオKO勝ち。
VS左右田泰臣③
両手を合わせて試合がスタート。
左右田の良いワン・ツーが当たるがスウェーして威力を逃している。
前手の探り合いから蹴りを出すのはゲーオ。
左右田は無理矢理フックの連打で攻めるがゲーオに見切られている。
終始探り合いから先が無いまま左右田は延長判定敗け。
VS佐々木大蔵
ゲーオの開幕左ハイ→追撃の左ハイで試合がスタート。
サウスポー苦手な佐々木は何も出来ず判定敗け。
👼 見切り対策 👼
以上確認するとゲーオの動きにはある程度の傾向は見えてくる。
大前提としてあるのはゲーオは平本蓮に敗けた試合を見れば衰えたと感じるかもしれないが、少なくとも相手の攻撃を“見切る”能力自体は去年のトーナメントを視ても衰えていない。
その前提を踏まえながら色々考えていきたいと思う。
ゲーオはガードを固めるタイプでは無いが、相手の攻撃を避ける“見切り”の能力に秀でている。
サウスポーの選手はオーソドックスの選手に対して前足同士がかち合うのでオーソドックスの選手の奥手・奥足の攻撃から距離が遠い事から攻撃のモーションが見えやすく、前手の左ジャブも右手で潰してしまう。至近距離ではなく中間距離の間合いでの攻防に秀でた選手が多い。
ゲーオはその様なサウスポーの強みを活かした選手と言って良いだろう。
見切りが素晴らしい選手はゲーオの他にも久保優太・ナグラチューンマーサM16さん・岩尾力。
最近では滉大・中村寛がいる(名前を挙げた他の選手に比べれば見切りに優れているイメージは無いが、芦澤竜誠なんかもガードが低く相手の攻撃を避けるタイプの選手だとは思う)。
滉大・中村寛の二人は未だ敗けは無いが、見切りが素晴らしい選手が敗けるパターンは相手の攻撃が見え過ぎるが故にガードが甘く思いもよらない攻撃を貰ってしまうパターンが多い。
その見切りに最も優れた選手である久保優太はこの試合で山崎秀晃に軌道の読めない掛け蹴りを貰ってしまったが、じゃあゲーオが掛け蹴りを貰うかと言えばそれは難しいだろう。
📀山崎秀晃VS久保優太📀
因みに芦澤はこの試合で右オーバーハンドを被弾したが、ゲーオ程の選手が同じ様に右オーバーハンドを被弾するとも考え辛い。
📀ホルヘ・バレラVS芦澤竜誠📀
ではゲーオ程の“見切り”の秀でたサウスポーの選手に攻撃を当てるにはどうすれば良いか?
単純にゲーオ程の“見切り”の秀でた選手が敗けた試合を参考にすれば良い。
昨今ONEにはムエタイレジェンドが多数参戦しているが、今年に入ってから2つの大番狂わせが発生した。
👣サムエー・ガイヤーンハーダオ👊
戦績:411戦366勝46敗9分
…ムエタイにわかの私はサムエーをよく知らなかったがこんな戦績初めて見た。
もはや気持ち悪いくらいのレベルだと思う。
ではそのサムエーに大番狂わせを起こした選手は?
👊ジョナサン・ハガディー👣
戦績:プロキャリア15戦と記載あり
…リングに立った以上は何が起こるか分からないとは思うが、キャリアが違いすぎてよく試合が組まれたなと感心するレベルだと思う。
📀ジョナサン・ハガディーVSサムエー・ガイヤーンハーダオ📀
ハガディーの試合運びには“見切り”に優れたサウスポーのサムエーに有効な3つの要素があった様に感じた。
①前足のノーモーションのロー・ミドル。
1年くらい前にこんな事を呟いているが、インローの他に有効なのは野杁正明が2戦目で多用した前足アウトローだったと思う(因みに野杁はEXラウンドにはサウスポーにスイッチしてアウトローを蹴りまくっていた)。
モーションのある蹴りには反応されてしまうのでモーションの無い攻撃で攻める。
一辺倒になってはいけないが、卜部功也がウェイ・ルイにした様なサウスポーに構えてのクイック左ミドルはサウスポーのゲーオにはかなり有効だとは思う。
📀卜部功也VSウェイ・ルイ📀
②ワンツーで終わらないパンチのコンビネーション。
基本的にゲーオは単純なワンツーなら目が良いので見切って避けてしまう。
そして通常サウスポーに有効な単発右ストレートすら避けてしまう(瑠輝也のノーモーションの単発右ストレートなら遠い間合いから来るので当たる可能性はあるが)。
だからこの試合の様にワンツー→左フックの様に二発で終わらず三発目を狙うのは有効な様に思われる。
③ニ度目のダウンを奪った飛びヒザ→追撃の右ストレート。
ゲーオは山崎秀晃・マサロ・グランダーとの試合でヒザ蹴りを打たれているが、やや不意を突かれた様にそれでも何とか避けて被弾はしていない。
だからその狙いを避けた所を狙ってパンチを入れる。
②もそうだが避け切って安心した所を狙う意識は見切りの優れた選手と戦う時の意識としては必要不可欠だと思う。
そしてもう1つの試合は…
👣ヨードセングライ・IWE・フェアテックス👊
戦績:277戦202勝71敗4分
…先程のサムエーに比べればまだ試合数は少ないが、日本人でこれだけ試合している選手は誰かいるんだろうか?
一方番狂わせを起こした選手はと言うと…
👊サミー・サナ👣
戦績:142戦133勝8敗
…番狂わせだと思っていたがサミー・サナ自体がそもそも凄く戦績が良い(勿論ヨードセングライが戦ってきた相手に比べれば見劣りするんだろうが)。
実はこの試合は190㎝あるサミー・サナに対し、171㎝のヨードセングライがガンガン前に詰めてくるという今回の瑠輝也とゲーオの試合に通ずる部分のある試合だった。
通常身長の高いリーチがある選手は有利と思われがちだが、格闘技においては至近距離で打ち合いになれば身長の低いリーチが短い選手の方が回転が早く、身長の高い選手は下方向に意識が行ってしまいガードが下がった所に察知し辛い下からの軌道のオーバーハンドフックを貰ってしまう。
同門のゴンナパーが瑠輝也との試合でガンガン前に詰めてきたので今回の戦略として、ゲーオも恐らく同じ様に攻めこんで来る場面があるだろう。
📀ゴンナパー・ウィラサクレックVS瑠輝也📀
では身長の高いサミー・サナは今回の試合でどの様な試合運びをしていたのだろうか?
①打ち合いをせずガードを固め左のショートフックを狙う。
先程も述べた様に背の高い選手が背の低い選手と打ち合うのは基本的に得策ではない。
だからガードを固めショートフックを狙う。
また蹴りの動作の時にはまず間違いなくガードが下がるので、そこを打ち抜く用途としてもショートフックは大切な武器になる。
📀チンギス・アラゾフVS日菜太📀
②前に出て来た所にテンカオを狙う。
武林風の選手は気持ちが強くガンガン前に出てくるからテンカオを狙えが持論だが、それがゲーオであれガンガン前に来るのならテンカオを狙えば効かせて倒すでなくても前に来るのを躊躇させる事は出来ると思う。
ただテンカオを狙う時にガードが空けば狙われるのでそこは注意が必要。
③インローを狙う。
インローについてはずっと狙うと言うより相手の機先を制するイメージ。
前にガンガン来る相手にインローばかり狙ってもそれでも前に出てくるだろう。
仮に万全で無かったと試合だったとしても平本蓮がゲーオ相手にした事とは…
👼打ち合いになった時のショートレンジのストレート連打。
👼左フックを匂わせて踏み込みワンツーを封じる。
👼左ミドルを蹴られたら必ずインローを返す。
ショートレンジのストレート連打は平本蓮にしか出来ないが、もしオーソドックス構えで戦うなら左フックでワンツーを封じる事、左ミドルを蹴られたらインローでなくとも必ず何か返す事は必要だと思う。
📀平本蓮VSゲーオ・ウィラサクレック📀
以上が見切りの巧いゲーオに対する対策。
これ以後はそれ以外の要素。
👼開幕左ハイへの対応👼
開幕左ハイは威嚇としてかなり有効な手段だと思う(佐々木戦をゲーオが視ればいきなり前蹴りを狙ってくる可能性もある)。
平本蓮の様に左ハイを受けてインローを返すのも手段の一つだが、ここは試合が下がったらその場で攻撃を受けず後ろに下がり、攻撃をして来なければスーパーマンパンチなどで逆に奇襲を仕掛けるのもアリかもしれない。
👼ロングアッパー👼
ムエタイの構えの選手は八の字の構えだからアッパーが有効。
📀魔裟斗VSブアカーオ・ポープラムックⅡ📀
それはかなり前にこの試合を視たからだが、今ではそれはあくまでもブアカーオがオーソドックスだったから。
そして魔裟斗のアッパーが顎を引いた構えのブアカーオに対しても有効だったからという見解に変わった(因みにこの時の試合冒頭の“両雄激突”という言葉こそが私の格闘技に対する思考原理。強い奴同士が戦うのが格闘技。団体なんてどうでも良い)。
基本的にムエタイの構えは下ががら空きだが、オーソドックスがサウスポーに対して完璧なアッパーを打っても間合いが違うので巧く当たらない。
📀ゴンナパー・ウィラサクレックVS林健太📀
📀ゴンナパー・ウィラサクレックVS大沢文也📀
因みにオーソドックス同士でもしっかり顎を引いて顎をかち上げられなければ、脳を揺らされない。
📀郷州征宜VS大沢文也📀
魔裟斗のアッパーを見れば分かりやすいが、内側にしゃくり上げる様な軌道になっている。
📀魔裟斗のアッパーハイライト📀
ただ魔裟斗のアッパーであってもサウスポー相手では前足が邪魔で巧く当てられない可能性もある(実際魔裟斗なら何とかしそうだが)
そこでムエタイ構えのサウスポーに対して有効だと考えるのがロングアッパーである。
因みにムエタイキラーのチャド・コリンズが、シャークと呼ばれる由来ともなっているロングアッパーを不可思との試合の3Rに見せている。
📀チャド・コリンズVS不可思📀
因みに何故このタイミングにとは驚いたが、中澤さんのキタエタイチャンネルにてロングアッパーの打ち方講座があり分かりやすい。
📀中澤さんによるロングアッパー打ち方講座📀
また顎を揺らすと言う用途では無いが、所謂スリークォーターのアッパーであるスマッシュもムエタイの構えに対して有効かもしれない。
余談だがゲーオの開幕左ハイの様にビビらせるという意図でもスマッシュの様な大振りなアッパーは有効だと思う。
📀フロイド・メイウェザー・ジュニアVS那須川天心📀
📀江川優生VS西京春馬📀
📀中村寛VS一刀📀
📀江川優生VSTETSU📀
👿久保優太破り破り👿
ゲーオは試合中冷静に考えて動く選手であり、久保優太はやや優勢に試合を進めながらも左ストレート→右フックの動作を繰り返し過ぎてカウンターで沈められた。
ゲーオに対して単調な動きを見せればカウンターで沈められる可能性もある。
ただ逆に単調な動きを装い、フェイントを入れた所にゲーオがカウンターを合わせに来た所に逆に合わせられる可能性もある。
ただこれは危険な賭けなのでやらない方が良いとは思う。
📀ゲーオ・フェアテックスVS久保優太📀
以上私がゲーオ・ウィサレックVS瑠輝也について思う事…
翌日関西で仕事・試合順から考えてどう考えても会場で試合が観れないので、会場に行けないのは残念だが刮目して見届けたいm(_ _)m
😆👑👑試合動画確認👑👑😆
1R:ドロー(10-10)
瑠輝也がゲーオ得意の開幕左ハイを逆に繰り出し試合がスタート…
瑠輝也はサウスポー構えで試合開始。
蹴りの攻防が続く中瑠輝也はオーバーハンドの左→右フックと繰り出し、オーバーハンドの左は被弾しながらもゲーオは右フックは避ける。
逆にゲーオの左オーバーハンドフックに対しては瑠輝也はバックステップで対応。
瑠輝也はオーソドックスにスイッチ。
ゲーオの大振りの左フックにやや瑠輝也は体勢を崩しそこにゲーオは左ハイを打つが当たりはしない。
瑠輝也はサウスポーにスイッチ。
パンチの打ち合いの中至近距離になるが瑠輝也がフィジカル差でゲーオを投げ飛ばし、その後はテンカオを打つシーンあり1R終了。
ゲーオ優勢に見えるがスローを見直せば瑠輝也はバランスは崩しているが被弾はしていない。
明確な差は無いように感じられる。
2R:ドロー(10-10)
瑠輝也はサウスポーから試合がスタート…
瑠輝也は右ジャブを小刻みに出しながら蹴りを繰り出す展開。左オーバーハンドは避けられる。
逆にゲーオがパンチの連打でコーナーまで詰めるシーンあり、瑠輝也はオーソドックスにスイッチし左フックで脱出。
ゲーオが蹴りを繰り出すが瑠輝也はカットも返しもしない展開が目立つ。
攻防の中ゲーオが組み付き離された所で瑠輝也はサウスポーにスイッチ。
時折オーソドックスに戻すシーンがあるも基本的には瑠輝也の蹴りをゲーオがカット、パンチを出せば距離を潰され組み付かれる展開が続く。テンカオはゲーオが来た所ではなく瑠輝也が前に出ながら繰り出すので対応されている。
瑠輝也不利の展開になるかといった所で瑠輝也の左ハイがゲーオを捉える。スローを見直すとゲーオは頭を振ってかわしているが印象的には良かった。
その後は攻防の中ゲーオが組み付く展開が続く中瑠輝也のオーソドックスからの右ミドルが当たるシーンあり2ラウンド終了。
ディフェンス面でゲーオが勝りゲーオに試合が傾いて来た様に思われるが、右ハイで印象を挽回しただろうか。明確な差は無いように思われる。
3R:10-9(ゲーオ)
瑠輝也はサウスポーで前に出てゲーオが左ミドルを繰り出すも返しが無い。
左ハイを繰り出すもゲーオに避けられる。
瑠輝也はオーソドックスにスイッチし前足ローを出しこれはゲーオは反応しない。クイック左ハイについても何とか避ける。
ゲーオの左オーバーハンドフックを瑠輝也を避けるがバランスを崩し、そこに飛びヒザ蹴りで飛び込まれるも何とか被弾はしない。
ただ印象的にはゲーオが攻めた印象が残る。
瑠輝也のサウスポーからのクイック左ハイにゲーオはやや反応が遅れるもガードしている。
サウスポー同士のパンチの攻防でも大振りの瑠輝也にゲーオが左ストレートを捩じ込む場面ありテンカオを入れる。
ゲーオは組み付きが多いのは確かだがここに来て明らかにゲーオが優勢。
瑠輝也はオーソドックスに戻しワンツーと打つもゲーオはスウェーで対処。
その後の攻防でめぼしいシーンは組み付きで瑠輝也のテンカオがゲーオに刺さったくらいか…
このRはゲーオのRの様に思われる。
…以上個人的な見解では本戦は30-29ゲーオだが
30-29・29-29・30-30と三者三様で延長突入。
EXR:瑠輝也(10-9)
瑠輝也はオーソドックスで前に出るも先にゲーオの左ミドルが当たる。
瑠輝也の攻撃は避けられるシーンが目立つが、前足ローが2発連続で入る。
サウスポーにスイッチした瑠輝也にゲーオは至近距離で攻防しようとするが組み付く形になる。瑠輝也はオーソドックスに戻す。
やはりゲーオが巧く戦っているがここに来て瑠輝也の左ロー→胴回し回転蹴りがゲーオをやや捉える。
その後の攻防は至近距離にゲーオが近付くも組み付いてしまう展開が続く。
瑠輝也はパンチを振り回すがゲーオにかわされ、逆にゲーオが左ストレートをガード越しに捩じ込む。
だが警告を受けてもどうしてもゲーオが組み付いてしまう展開が続き終了間際に減点あり試合終了。
瑠輝也の胴回し回転蹴りとゲーオの左と共に見せ場があったが、どうしてもゲーオが組み付いてしまう場面があったものの王座戦で終了間際の減点の何とも後味が悪いものがあった。
瑠輝也の胴回し回転蹴り、ゲーオの左ストレートとそれぞれが顔面を捉え試合内容からするとポイント差をつけるのは難しいと感じたが、組み付き=で判定に悪影響となるなら瑠輝也のラウンドだろうか…
📀安保瑠輝也VSゲーオ・ウィラサクレック📀
😆👑👑雑感👑👑😆
この試合で感じたのは一重に瑠輝也のフィジカルの向上だった。
ゲーオは元々スーパーライト級では小さいのもあり、二回りくらい違っただろうか…
だからと言うのもあるかもしれないがゲーオ相手に蹴り返しをしない、ゲーオにパンチを見切られていた瑠輝也の試合運びはフィジカル頼りになってしまっていたと思うのが正直なこの感想だった。
ゲーオとの再戦については正直体格差が大き過ぎるのでやらない方が良いんじゃないだろうかと個人的には思っている…
今後もずっと瑠輝也がスーパーライト級に留まるならば恐らく対戦相手よりフィジカル的に上回る事が出来るだろうが、それは減量的にも厳しいだろう。
ではフィジカルで勝る可能性の高いピケオー相手に今回の試合運びで勝てるだろうか?
📀海人VS中島弘貴📀
今後フィジカルが上の相手に戦うのであればやはり戦略は必要になってくると思う。
今回の試合については厳しい意見ばかりになってしまったが、瑠輝也の強さに対する向上心が今回K-1王者のベルトとしてようやく実を結んだのは本当に喜ばしい。
王者としてより一層の強さを求めジムの会長としても選手を育てていく以上、チケットの管理等任せられるものは誰かに全部任せて、瑠輝也自身のやるべき事に集中出来る様な環境に今後はなっていって欲しいと願っているm(_ _)m