以前松岡力VSティエ・インホァについてブログを書いた時、松岡力の次戦について次の試合は大阪K-1になりそうでそこではマッチメイクされないだろうが、階級を上げた野杁と試合すればどうなるか…野杁にでもあのローは効くのか観てみたい気持ちがあるm(_ _)m
…と思っていたら実際にマッチメイクされた。
👣野杁正明👊
今の様に格闘技の技術論について考えていなかった時、何となく初めて試合を視てこの選手の攻撃は他の選手と何か違うなと感じた事があった。
ヒョードルのパウンド…
📀エメリヤーエンコ・ヒョードルVSヒース・ヒーリング📀
山本KID徳郁のパンチ…
📀山本KID徳郁VS村浜武洋📀
そして高校1年生でK-1甲子園に出ていた野杁正明の顔面膝蹴り…
📀野杁正明VSHIROYA📀
こんな簡単に人の顔面に膝蹴りが打てるのかと驚愕したのを覚えている。
野杁正明は初めて視た時から怪物だった…
ご存知の通り格闘技の試合は基本的に東京が主戦場であり、関西在住の私からすると日程的にも金銭的にも中々試合を観に行くのは難しい。
特に格闘技ブームが去ってからはそこまでして東京に格闘技を観に行く気も失せていた。
そんな私でもある時比較的行くのが可能な名古屋で久保優太VS野杁正明の試合があると知り、それなら観に行ってみたいと思った。
それが私にとっての初krushだった…
そうこうしている内にK-1が新生K-1として復活。
最初の65キロトーナメントには諸事情があって出れなかった野杁だが何とか復帰し、二戦目の相手はイリアス・ブライド。
それが私にとっての初後楽園ホールだった…
この様に地方民の私にとっても野杁は、野杁が試合するなら格闘技ファンとして是非可能な限り目の前で観たい選手。
そしてもし応援している選手が試合すると聞いたらどんな攻め筋が有効かな?と考えるのではなく、強過ぎるから試合すんのやめた方が良いですよと思わず言ってしまう選手だったりする。
📀野杁正明VSイリアス・ブライド📀
特にこの試合は私が人生の中で格闘技観戦をした中でも指折りの素晴らしい試合だった。
試合展開としては序盤にローキックで足を痛めた野杁がヒザロー・ヴァレリーキックでイリアス・ブライドを圧倒…
イリアス・ブライド相手に真正面からやり合って勝てる日本人は正直野杁正明。それか海人ならあるいは…といった所だろうか(因みに海人に勝てる日本人は誰かと聞かれても野杁以外は浮かばない)。
そんな野杁が地元関西で試合をするというのは本当に感慨深いものがある。
松岡力についてははっきり言ってまだ底が知れない。ただ野杁正明はどれだけ試合を観ても底が知れない。
📀野杁正明VSユネス・スマイリ📀
このユネス・スマイリなんてイリアス・ブライド、ザカリア・ゾウガリーくらい素質のある良い選手で外国人トップファイターになる余地があったのに初戦野杁だったばかりに敗けてその後呼ばれていない(悲)
野杁の得意な真正面の攻防で野杁に勝てる選手は世界を見通しても中々いないだろう。
最新の試合では今までの試合では見られなかった縦拳の左ジャブを有効に使い対戦相手を地元名古屋で圧倒…
📀野杁正明VSヤン・ハオドン📀
松岡力の構えは大きく、もし野杁が序盤から左ジャブを有効に当ててペースを握れば松岡を圧倒する可能性がある。
以上の様に基本野杁は完璧だが…
①至近距離で攻防しない
アブデラ・エズビリは当時の−67kg級初代王座決定トーナメントで久保優太をあわやという所まで追い込み、その後krush防衛戦で牧平に敗けて以来名前を聞かなかったので、野杁がやると聞いた時は一蹴するだろうと思っていたが蓋を開ければ野杁が判定敗け…
相手の地元での試合と言う事もあり地元判定だろうと思っていたが、実際試合を視てみるとエズビリが前蹴りを有効に使い後ろに下がりながら野杁を巧くポイントアウト…
イリアス・ブライドと真正面からやって競り勝つ野杁と真正面から攻防して勝つのは至難の業…
それなら攻防自体に付き合わないのは確かな得策だと思う。
📀野杁正明VSアブデラ・エズビリ📀
②怒らせる
試合会場で見掛ける野杁は礼儀正しい好青年。
だが時にSNSでも垣間見る事が出来るが、野杁はムキになってしまう事がある。
📀野杁正明VS乱暴📀
https://www.bilibili.com/video/av4022500/
(この試合の3R相手の頭を跨ぎながら足でドン!と音を立てるシーンは凄く印象深い)
野杁を怒らせたとしても普通の選手ならそのまま飲み込まれるだろう。
だが相手の敵地でティエ・インホアをテクニックで御した松岡なら持ち前のダーティテクニックを駆使し野杁をムキにさせ、3Rという短いRなら野杁を空転させる事も可能かもしれない。
📀松岡力VSティエ・インホア📀
③右ローキック
正直技術の詳細までは分からないが、松岡力の右ローキックは滅茶苦茶強い。
キックボクサーで右ローキックが武器の選手は裕樹、HIROYA、平本蓮辺りが思い浮かぶが松岡力もその一人と言えると思う。
通常K-1ルールの3Rでは余程右ローキックが弱点で無ければローキックを効かせて倒すのは難しい。
オーソドックスVSオーソドックスなら尚更キックのある競技である以上、右ローキックは打たれ慣れており特に空手出身なら効かされるのは恥だと考える選手もいるかもしれない。
野杁は今までの試合を視る限り基本的には相手の攻撃は真正面から受けるタイプでカットを多用するタイプではない。
松岡力の前回のティエ・インホアの試合の中で攻防の様に右ローキックを当てられれば、もしかしたら野杁にも効くかもしれない。
…ただ野杁がサウスポーに構えたりしたらちょっと、いやかなりヤバい気もするが。
野杁正明が今回の試合で良い勝ち方をすればウェルター級のタイトル戦線の最前線に出てくるだろう。
正直その先のスーパー・ウェルター級のチンギス・アラゾフならともかく、今の野杁なら久保優太・ピケオー・城戸康裕を倒して王者になる可能性も充分ある。
野杁正明という牙城に松岡力がどう挑むか注目したいm(_ _)m