👊山崎秀晃👊

幼少の頃よりを 伝統派空手(松濤館流)を学び、元は京都の京賀塾出身、そして上京しチームドラゴン→現在はKREST所属。

伝統派空手のスタンスの広い構えのオーソドックス(以前と比べると明らかにスタンスが広くなっており、後ろ足が踵を浮かせるステップを刻んでいる)。
額に左手を当てるフェイントを多用する。
ファイトスタイルは長距離から一気に相手の懐まで踏み込み豪快な左右のフックの連打が基本だがそれは対オーソドックスの話で、サウスポーには無理やり攻める事は少ない(殴る時は基本は左が先・打つ時片方の手のガード下はがる)。
自分の思う様に伝統派空手の踏み込みで出入りするファイトスタイルの為、前に出てくる選手・そして距離感を支配されるサウスポーが苦手。
その様な場合にはトリッキーな動きで打開しようとはする(間合いに踏み込んでフックを振り回したいだろうがサウスポー相手に足の外側から踏み込めない)。
よってサウスポーで戦うのが前提。
 
サウスポーには左フックを打って時計回りの動きが主体になる(要警戒)。
蹴りは特徴的な伝統派の押し込むクイックモーション左ミドルが主流(サウスポーには打たない)。
トリッキーな技も多く使い蹴りはバックスピンキック、特に顔面前蹴り・フックキックはサウスポー相手にも有効なので注意が必要。
パンチは縦拳のジャブ(中澤戦ではフリッカーの様な下から打つ運用)、バックハンドブロー、アッパーには要注意(ただ恐らくサウスポーには巧く打てない)。
 
 
①オーソドックス構えで戦った場合、クイックモーション左ミドルだと山崎秀晃の距離が遠い。
最近は後ろ足でもステップを刻んでおり踏み込まれる危険性がある。
二段蹴りを狙うには距離が遠い。
 
サウスポー構え・前手を出し踏み込み辛くした状態で、基本は以前ゴンナパー戦で左膝を怪我している。また、スタンスが広くカットし辛いので利き脚インローを狙う意識(アウトローは効かせ辛い)。

 

📀ゴンナパー・ウィラサクレックVS山崎秀晃Ⅰ📀

 

③前蹴り・三日月蹴りはサウスポーで膠着させた状態で使うのは有効だとは思うが、山崎秀晃相手には三日月蹴り一発でボディーを効かせるのは難しいと思われる(村越の使うような前脚で鳩尾を狙う三日月蹴りで嫌がらせるのは有効かも知れない)。
ジョン・ジョーンズの使う様な膝に蹴り落とす関節蹴りが膝を痛めている山崎秀晃相手には有効だと考えられる。

 

📀ジョン・ジョーンズの関節蹴り📀

 

まずゲーオを彷彿させる様ないきなり開幕左ハイをかまし、上に意識を持っていく。
そして利き脚インローのみでなく、蹴り落とす関節蹴りで左膝を壊すのが重要。
利き脚インロー・関節蹴り主体、左ミドル・(前蹴り)三日月蹴り、左ハイの蹴り技にタイミングを見て左ストレート(左フック当てられない様右ガードを意識)・飛びヒザ蹴り・胴回し回転蹴り(伝統派では禁じ手)の様な大技を狙う。
基本大振りなので仮にオーソドックスにフックの連打でロープ際での試合になってもショートフックを合わせる意識は大事だと思う。
パンチ:左ストレート・前手ショートフック
キック:利き足インロー・関節蹴り・胴回し回転蹴り・左ハイ・飛びヒザ蹴り
特に以上の攻撃が重要だと思われるm(_ _)m
 
😆👑👑試合動画確認👑👑😆
1R:瑠輝也(10-8)
山崎の左脚の膝にはテーピングが巻かれている。
瑠輝也は最初はオーソドックス…と見せかけてサウスポー…
山崎は右ミドルを蹴るが瑠輝也はインロー・三日月蹴り狙い。
関節蹴りも見せるがここは山崎が躱す。
山崎もかけ蹴りを蹴るが瑠輝也も躱す。
そこから山崎が前進。
サウスポーの瑠輝也の懐に入ろうとするが踏み込みきれてはいない。
ここで瑠輝也はオーソドックスに戻し、山崎に左右のフックを打たれるが逆に瑠輝也が左右のフックを振るい押し返す。
そこから瑠輝也はオーソドックスで二段蹴りを狙うも一段目の右ローが躱され二段目も当たらず。
その後にかけ蹴りも躱される。
ここで瑠輝也は再びサウスポーにスイッチ。
山崎は強いインローを打つが瑠輝也はそのままサウスポー。インロー・左ハイと繋げる。
そのまま瑠輝也が攻勢を仕掛けるが、先程と逆に山崎が左右のフックで押し返す。
そこから瑠輝也はスイッチを匂わせるがオーソドックスに構える。
オーソドックスには山崎もクイック左ミドルを打つ。
そこから瑠輝也はインロー・クイック左ミドルと展開するがオーソドックスなので山崎が間合いに踏み込んできてそのまま左右のフックの連打で薙ぎ倒しに来る。
やはり連打は左から始まっている。
瑠輝也はガードを固めながら打ち合いに応じやや低い重心からの右左のフックの左フックで逆に山崎をダウンさせ雄叫びをあげる。
瑠輝也はオーソドックスでサイドキックから中に入るが山崎は避ける。
逆に後ろ回し蹴りを狙うがこれは当たらず。
山崎はまた左から入りフックの連打を仕掛けるが、瑠輝也はガードを固め左フックを返すと山崎は後退。
瑠輝也はサウスポーに構え三日月蹴り・インローと打ち1R終了。
 
2R:山崎秀晃(10:8)
瑠輝也はサウスポーに構えいきなり開幕左ハイ(ゲーオの左ハイ)、そこからインローを狙う。
ただオーソドックスに戻した所に山崎は踏み込んで来てフックを振るう。
瑠輝也はしっかりガードして飛びヒザを狙うがここは距離が近く巧く当たらない。
ブレイクとなり瑠輝也はサウスポー構え、山崎は右ミドルを打つが瑠輝也はバックステップで避ける。
そこから瑠輝也は左ハイを二連打。
山崎はよろめき後退した所に三日月蹴り、左ストレートと一気呵成に責める。
そこから打ち合いに行った所を山崎はまたしても左から入るフックの連打。
今度は逆に瑠輝也が山崎に左フックを貰いダウン(瑠輝也はサウスポー構え)。
瑠輝也はダメージは無い様に見えるがオーソドックスに構え山崎は踏み込んで来る。
瑠輝也はガードで対処し山崎も攻めあぐねた所に瑠輝也は再びサウスポーにスイッチ。
山崎は尚も前進するが距離が空き、瑠輝也がインローを連打すると山崎は効いた様子を見せる。
間合いが空き山崎はバックハンドブローもサウスポー相手には巧く当たらない。
瑠輝也はオーソドックスに構え、インローを意識させた所から胴回し回転蹴り。
山崎が咄嗟に避けた為に直撃こそしなかったが、首に当たりよろめく。
立ち上がり攻め込もうとした所に何故かレフェリーがブレイク。
瑠輝也はオーソドックス構えでガードしながら右テンカオを巧く当てる。
またしても踏み込んで来た所に瑠輝也は冷静にインローを当てる。
その後の攻防でも瑠輝也が巧く左フックを山崎に当てて、フリッカーを打つデトロイトスタイルに構え2R終了。
 
3R:10-10(ドロー)
試合開始のゴングが鳴るも山崎にドクターチェックが入る。右の目の下が腫れておりこれは1Rのダウンの時の左フックによるものだろうか…
試合再開。
瑠輝也はまたしてもサウスポーからの開幕左ハイ(ゲーオの左ハイ)。
ただそこからオーソドックスに戻した所に山崎が一気呵成に攻め、フックの連打で瑠輝也はガードを固める。
ただここも瑠輝也がフックの連打で押し返しサウスポー構えで前に出て左ハイを狙う。
またスイッチし瑠輝也はオーソドックス構えでの攻防になるが再びサウスポーにスイッチ。
山崎はかけ蹴りを狙うが瑠輝也はかけ蹴りは完璧に見切っている。
瑠輝也は左ハイを打つも打点が高く当たらず。
その後も瑠輝也は度々スイッチ。
ロープ際でオーソドックスに構えの時に山崎にバックハンドブローを狙われるがきちんとガード。
その後は基本的に真正面からの攻防。
パンチ一辺倒の山崎に対し瑠輝也は顔面前蹴り、飛びヒザ蹴りを交え冷静さを魅せる。
ただラウンド終盤に足が崩れる場面がありこれは滑っただけなら良いが…
個人的には瑠輝也のRに見えたが互いに手を出し合いドローでも妥当だろう。
 
EXR:瑠輝也(左ハイでKO)
瑠輝也は最初からサウスポー構え。
ワンツーから左インローを見せ、左ハイをガードの上から打ち込み、山崎はガード越しで脳が揺れたかもんどりうって倒れそのまま瑠輝也のKO勝ち。
 
📀安保瑠輝也VS山崎秀晃📀

 

👑 打ち合い 👑
今回の試合では打ち合いが多く見られたが、ダウンのあった一度目の打ち合いでは瑠輝也がダウンを奪い、二度目の打ち合いでは山崎秀晃がダウンを奪った。
ポイントは瑠輝也の重心だったと思う。
一度目の打ち合いでは山崎が打ち合いを仕掛けた所に瑠輝也が重心を低くしながらウィーピング、力任せに振り回す山崎のフックはそもそもが自分より身長が高い筈の瑠輝也の頭の上をスイングする形になり当たっていない。
二度目の打ち合いではサウスポーから攻撃を当てた瑠輝也が打ち合いを仕掛け、ウィーピングはしているが重心を低くなっておらずそのまま打ち合いとなり、山崎のフックは瑠輝也を捉えている。ダメージは無さそうだったが…
基本的に打ち合いと言うのは武尊の様に余程スパーリング慣れして、打ち合いの中で散らすなりカウンターを狙えるなりできる選手でないと当たったモン勝ちになってしまう。
リスクがあるのでやらないに越した事は無いだろう。ただ熱狂を産むのは間違いない。

👑 ゲーオの左ハイ 👑
 

📀ゲーオ・フェアテックスVS山崎秀晃Ⅰ📀

 

📀ゲーオ・フェアテックスVS山崎秀晃Ⅱ📀

 
ゲーオが山崎秀晃との初戦でも使った左ハイ。
ゲーオは1R開始にいきなり開幕左ハイを打つ事がある。
要はこれで絶対にぶっ倒すではなく、試合始めにいきなり左ハイをぶちかます事で対戦相手を躊躇わせるのと、インローを狙う為にまず上に意識を持っていくのが狙い。
更に二度敗けているゲーオという存在を彷彿させる事ができる。
またゲーオの攻め筋にも見られるが、一ヶ所目の弱点を強く意識させる事で二ヶ所目の弱点を作り攻める。
今回の試合でもサウスポーからのインロー・左ハイ、オーソドックスからのインロー・胴回し回転蹴りと多彩な蹴り分けがEXRでの左ハイでのフィニッシュに繋がったと言っても過言では無いだろう。
 
👑 胴回し回転蹴り 👑
 
山崎秀晃は伝統派空手出身…
山崎秀晃は本当に強い選手。
伝統派空手をルーツにする選手で思い浮かぶ山崎秀晃より優れた選手は私にはこの世に1人しか浮かばなかった。

 

📀那須川天心VS堀口恭司📀


伝統派空手では胴回し回転蹴りは禁じ手。
堀口恭司程の反射神経の選手でも反応が遅れてしまう。
そもそも胴回し回転蹴りを試合で狙う選手自体があまりいない。
因みに山崎秀晃の試合はDVDに収録されているモノ含め全て視たが、胴回し回転蹴りを仕掛けられている場面は無かった様に見受けられる。
人間は格闘技で無いにしても、やられた事が無い事には咄嗟に反応出来ない。
だから直撃して倒せなかったとしても動揺を誘う事は出来る。
瑠輝也自身有効な武器として確信しての胴回し回転蹴りだったからこそすぐに立ち上がり襲いかかろうとした筈だが、レフェリーに謎のブレイクをされてしまった。
勝ったから良かったものの…
 
😆👑👑雑感👑👑😆
山崎秀晃については正直もう左足の状態が万全になる事は無いと思う…
山崎秀晃のファイトスタイルは踏み込む事が要になる。
万全でない以上は今後もインローを狙われる前提で試合をしなければならない。
漢気があり山崎秀晃を慕う選手も多いだろう。
私は本当に山崎秀晃はトレーナーとして必要なモノを持ち合わせていると思っている。
今後大阪でK-1が発展するにつれ、大阪で今は無いK-1ジムの必要性は出てくる。
適任は山崎秀晃だと個人的には思っている。
 
瑠輝也については何度サウスポー・打ち合うなと会場で叫んだか覚えていない…
叫びすぎて周りは避難するし、充電器も飛んでいったし。
ただその闘争心が今回の以前のK-1に劣らない試合を産んだと言っても過言では無いだろう。
それに至近距離で打ち合いを、しかもあの喧嘩の強い山崎秀晃と互角以上に渡り合った事はかなり大きい。今後の糧になるだろう。
野杁正明のベルト返上により11月のK-1スーパーライト級の王者はゲーオ・ウィラサクレックになった。
その時に大和哲也、左右田泰臣、佐々木大蔵が既に敗れており来年3月のK`FESTA.2での王座挑戦はまず瑠輝也以外いないだろう。
平本蓮が1年振りに復帰。ゲーオと闘い王座挑戦しますとかなら話は別だが(笑)
三年前…
同じ場所だが今回の第一競技場より狭い第二競技場の会場出口付近で、海人に敗けて凹んでいた瑠輝也は別人の様に強くなった(闘争心はそのままだが)。
K-1王者になり日本キックを背負う存在になって欲しいm(_ _)m


…みたいなブログを書いてからもう2年が経った。
瑠輝也がK-1王者になり、山崎秀晃は引退していない。
これは予想がつく事だが、まさかコロナで観戦自体がままならない様な事態になるなんて思ってもみなかった。
はっきり言って瑠輝也はタイトルマッチをやり過ぎだし、山崎秀晃は中堅・若手所に4連勝しての再戦には疑問符がつく…
意地悪な言い方をすれば有力ジムの山崎秀晃にタイトルを取らせたいんだろう。
タイトルマッチをやるなら例えば王者が負けた、或いは苦戦した相手に明確に勝った場合等にすべきだと思う。
少なくとも私は下馬評をひっくり返した選手がチャンスを掴んで欲しいとは思う。

…再戦における双方の現在の状況について確認しておこう。
瑠輝也は山崎秀晃との試合以来KOから遠ざかっている。
こればかりは対戦相手の事もあるから仕方ないが、正直今の階級はもはや適正階級でなくスタミナが終盤までもたないと思う。
そして体格・リーチが圧倒的である故に対戦相手からすると、近付いて殴るという攻略法が明白なので思う様に試合が作れないのが要因だと思う。

📀瑠輝也VS不可思📀


今回の対戦相手である山崎秀晃は同じ様な体格、得意な距離が似通った相手なので良いが今後は絶対に階級を変える必要があるだろう。

山崎秀晃は前回の瑠輝也戦でかなり痛手を負ったが、復帰後は4連勝。

📀山崎秀晃VS瑠久📀


📀山崎秀晃VS堀井翼📀


はっきり言うと瑠久・堀井翼戦は、正直山崎秀晃がやりたい事を出来た試合。
単純に言えば山崎秀晃のやりたい事は、前に出て下がる相手に対して踏み込み、ド突き倒すという事だ。
山崎秀晃は伝統派の踏み込みの選手…
所謂フットワーカーなので、長距離から自由に踏み込む事で強さを発揮する。

📀山崎秀晃VS平山迅📀


この試合は山崎が勝利しているが、前に出てくる平山迅に対してやり辛い試合だった様に感じる。中澤純との試合もそうだ。
フットワーカー対策の第一は山崎秀晃に限らずフットワーカーはやりたい事をさせれば強い。
如何にやりたい事をさせないかが大事だと思う。

📀山崎秀晃VS寺島輝📀


この試合については普段オーソドックスに構える寺島輝がサウスポーに構えている。
以前の私自身の記述で山崎秀晃と戦うのはサウスポーが前提としているが、サウスポーに構えてインローを蹴れば勝てる程山崎秀晃は甘い相手ではない。
ゲーオの左ハイで踏み込み辛くする。
そこでインローを狙い、中間距離で蹴りの攻防重視で試合を進め、至近距離でフックの乱打戦にならない様にするのが大事。
山崎秀晃のパンチは大振りでインパクトがあるが全力で振り回してくるので、相手に臆する事なく冷静にコンパクトにパンチの交換の出来る瑠輝也ならば前回の様にパンチの勝負でも打ち負ける事は無いだろう。
一番心配なのはやはり減量苦によるスタミナ切れだったりする…
山崎秀晃を倒してその先にいる相手…
そもそもその山崎秀晃に負けているのにその先にいるのも変な話だが、その試合は是非とも実現して欲しい。
その為にはまずはこの試合…
個人的にはコロナの渦中で試合観戦すらままならない状態で久々の格闘技観戦。
良い興行になる事を願っているm(_ _)m