自身の名前「明菜」をアルバムタイトルにつけたことの意味は何だろうと思っていたが、
これほどまでに「シンガーアクトレス」の二つ名にふさわしいアルバムは無いのでは?
1曲目から歌劇の幕開けを感じる、日本でいう所のミュージカルではない、
まさしく歌劇。
真っ暗な舞台があり、
幕が開き、
スポットを浴びて浮かび上がるのは中森明菜であるが、
それは「中森明菜」ではない。
歌の中にいわゆる「中森明菜」の負の面を感じさせる影はちらつかない、
歌い手として曲の世界を演じて表現する中森明菜の真骨頂といっても過言ではないアルバム。
聴き終えた後の放心感は鳥肌もの。