中学生編 



そして中学生になった。


僕はAと同じ中学校だが、クラスが違かった。



僕のクラスはとても面白い最高なクラスで、中学3年間で一番楽しかったといえる。


毎日学校に行くのが楽しくて仕方がなかった。



そんな感じで過ごしていたら、クラスの違うAとは一切話さなくなった。


廊下ですれ違ってもスルー。


少し見ない間に雰囲気が変わっていた。



ちょっとだけ大人っぽくなってた。



まだまだガキの僕はそんなAに声をかけることが出来なかった。




ある日、とんでもない情報が僕の耳に入った。



それは、





『Aに彼氏ができた』



というもの。



同じクラスのサッカー部と付き合ったらしい。



僕は震えた。



ただの噂話だと思っていたが、帰り道でAとサッカー部の野郎が2人で楽しそうに話しながら帰っていくのを見た。



それを見た瞬間、僕の心に大きな穴が空いたような感覚がした。赤犬に殴られたエースくらい。




それから1ヶ月くらいは、悔しくて眠れない日が続いた。



でも、学校は楽しかったので、休まず毎日通っていた。



教室で友達とバカなことをしている間だけは、Aのことを忘れられた。最高なクラスだろ〜ぅ?


こうして初々しい中学一年生は終わった。





そして2年生になり、クラス替えをした。




僕は一年生の頃に騒ぎすぎたため、仲の良かった友達みんなとバラバラのクラスにされた。


新しいクラスの名簿を見た時はコウメ太夫並みに「チクショー‼️」と叫んだ。



なんで仲の良い人が1人もいねぇんだよ




最悪なクラスだ




これからどうしよう




そう思った。




しかし、神様は僕のことを見捨てはしなかった。




僕は男子の名簿ばかり見ていたため、女子の方は見ていなかった。


わかりましたか?そういうことです。




驚くことに、僕はAと同じクラスになった!



あの時の嬉しさは一生忘れない。



パチンコで万発出した時よりも脳汁が出た。出たというより溢れた。もう脳汁ダム。




ただ、僕は中学校に入ってからAと一言も話していない。


大丈夫か?



最初はなんて話しかければいいんだろう



迷いまくった。


しかもAには彼氏がいる。



気まずいぜ。



だけど、すぐに打ち解けた。なんとAから僕には話しかけてきた。




「久しぶり」とか「元気だった?」とかそんなじゃない。



何気ない一言。「プリント取って」



そう。それでいい。変に緊張していた自分がバカだった。



1年間喋ってなくても、小学生の頃のように自然に接するだけ。



おかげさまで、

僕もすぐに話しかけるようになった。



でも彼氏の存在が引っかかってしまう。



Aが幸せなら、それでいい



何度も自分に言い聞かせた。




ある日、Aはサッカー部の野郎と別れた。何故別れたかは聞かなかったけど。



やっと俺にもチャンスが来たぜ!



と思ったけど、友達以上の関係になるのが怖くて何もアクションを起こさなかった。



そうです。僕がチキンです。




せっかくのチャンスを無駄にしてしまった。でも好きな気持ちは変わらない。



友達の前では隠してたけどね。



3年生になっても僕のチキンは変わらず、


卒業までには告白しようと思ったけど


何もしてない。



こうして勿体ない中学生活が終わった。





続く