“チェンソーアート”は一般木彫界ではどの程度認知されているのか、知りたくてとある木彫公募展に出品してみた。日頃取り組んでいる、マツタケ山再生をメインテーマとした里山再生整備活動への想いと、ヒノキ、ソヨゴなど間伐された木たちも少しでも活かせる道を探ってやりたいという思いをこめている。しかし表現としてはちょっと直載すぎたかも。

 この公募展は「芸術のための芸術」に異を唱え、民衆の暮らしに根ざしたアートをというコンセプトに共感したからである。結果は残念(当然?)ながら選外。今の私の技量からすれば受け入れざるを得ない結果ではある。
 ただ、この公募展は作品の大きさに制限があり、細かい造作が難しい(ほとんど不可能?)チェンソーだけでの造形には限界があるかもしれない。上の作品、左端の“ツボミ”マツタケは長さ約5cm程度。
展示風景。

 彫刻に限らず造形芸術の世界では道具はそれほど重要な要素ではない。当たり前のことかもしれないが、重要なのは結果としての作品の質だ。入賞作品を見て、あらためてそのことを痛感させられた。
下は130余点の応募作品の中で私がもっとも感銘を受けた作品。高さ約50cmくらい。この大きさでこの顔の表情をチェンソーで出すとしたら相当に難しいだろう。


 一般的な彫刻展で、チェンソーだけで製作した作品で評価を得ている作家もおられるが、私の知る限りでは2、3の方々のみでまだまだ一般的に“彫刻”として認知されているとは言いがたい。しかし、非常に難しいことではあるが、だからこそチェンソー彫刻にこだわって挑戦を続けてみたいとも思う。