
ニセアカシア(ハリエンジュ) ---実はこの植物も原産国はアメリカ---
5月11日、大江町毛原の棚田体験ツアー恒例のクイズコーナーは、天ぷらにした山菜の名前当てクイズだった。世はまさに山菜ブームだ。私の場合は、食糧不足になったときのために今から食べられる野草木類の知識を増やしておこうというのと、ビンボーなのでできるだけタダの野菜を調達したいというのが動機なのだが。
知り合いの野生児の一人、ツトムチャン=例の、長靴で槍ヶ岳に登ったお方=から「ニセアカシア(ハリエンジュ)の花は天ぷらにするとウマイ」と聞き早速試してみた。結果は、ウマイ・マズイという以前にあまり味がなかった。花が開いているものではわずかに香りが感じられたが。
山菜の調理法では天ぷらがダントツだ。確かに山菜の天ぷらはウマイ、というか天ぷらにすれば山菜に限らず大抵のものはおいしく食べられる。フライと並んで調理法としても簡単で短時間に大量に処理でき、イベントや団体料理の定番だ。
ところが、はたと思ったのだがこの「てんぷら」という料理、当然ながら食用油と小麦粉(素揚げという方法もなくはないが)が必須だ。食用油や小麦粉と言えば低自給率・外国頼みの代表食材だ。食糧危機になったら真っ先に無くなるだろう。これではいくら山菜があってもなんにもならない。山菜の佃煮もほぼ100%外国依存の醤油が無くなるので作れない。味噌が無くなるので味噌汁も“ぬた”(味噌和え)も作れない。依存外国からの食糧供給が止まると、山菜も塩茹でで食べるくらいしかできなくなるだろう。まるで戦時中だ。
考えてみると、日本食は調理の大部分を大豆と小麦粉に依存している。何をさておき、まずはこの2つの自給率を上げることが急務だ。味噌、醤油、食用油も自家製造できるようにしておいたほうが良いかもしれない。