一つ前の記事「子供の頃にうけた痴漢行為」の後日談になります。長いけど、そちらを読んでからでないと、何が何だかパルプンテ状態になりますので御注意。興味ない方は以下スルーで。


小学生5~6年生の時の痴漢被害は、心に傷を残しつつも次第に記憶が薄れてきました。忘れたわけじゃないけど、思い出すことが少なくなってきた感じです。特に十代二十代なんて、人生の楽しい時期ですもんね。一緒にいた友達も、社会人になったらほとんど接点なくなりましたし。そんな時、とある大事件が起こります。幼女連続殺人事件って覚えてますか?かなり古い事件だから、知らない人もいるかも。簡単に説明すると、関東を中心に60年代に発生した、四件の誘拐殺害事件です。いずれも被害者は幼い女の子で、死後、遺体を猟奇的な扱いされました。詳しいことはググってどうぞ(長くなるので省略)。犯人の宮崎勤(死刑執行済)が当初オタクと呼ばれ、変質的な趣味を持っていたと報道されたことで、私は強い関心を持ちました。かつてBLにのめり込んだオタクの端くれとして、性的表現の含まれる漫画や小説などが弾劾を受ける世の流れに危機感がありました。当時は本当に、本屋などから18禁が消える事態になったんです。犯人がそれらに影響受けて事件を起こしたと思われていたので……実際は違うんですけど、そのへんも長くなるので省きます。とにかく、私は強い関心を持って色々読み聞きしてました(その頃は新聞・テレビ中心だったな)。そんな中で、私にとっては衝撃的な事実が発覚します。犯人の宮崎は、素人ながらカメラ趣味があったのです。事件起こす前から、テニスコートで女性のパンチラ等撮っていた模様。そして逮捕された時も、 幼い姉妹に声かけて水着姿を撮っていて、それを保護者に見つかり警察に突き出され逮捕……という経緯でした。なんだか自分が受けた痴漢行為と重なりました。ひとつ間違えば自分も……と、恐怖に慄きましたね((((゜д゜;)))) 犯人を同一視してたわけではないです、念のため。時期が合わないし。でも犯人の行動範囲が自分の住む地域と重なっていたし(埼玉とか奥多摩とか近いんだ)宮崎家のある五日市町なんて、ご近所にクラスメイトがいるほど。事件を身近な物として、自分の身に降りかかってもおかしくないと受け止めていたのは事実です。そのせいか分かりませんが、奇妙な 記憶のすり替えが発生しました。いつからか、私が過去の痴漢事件を思い出すとき、カメラを持った男が宮崎勤になっていたのです(あやうくジブリの監督名で変換するとこだった。気を付けよう汗)。あの時の事は断片的ですが、されたこと、恐怖心、よく覚えています。男の容貌もしっかり覚えていたはず。それなのに、今は宮崎の姿でしか思い出せません。カメラを構えてファインダー越しにきちらを覗く宮崎勤。ありありと脳裏に浮かびます。声なんか聞いたことないのに、かけられた言葉まで鮮明です。いつからすり替わったのか分かりません。 気付いたらいつの間にか、です。本当の男の姿はもう出て来ないんです。どんなに頑張っても出て来ない。今でもそうです。むしろ今の方が、薄れた記憶を補完しようとするから、どんどん新しい宮崎が脳内に生まれてしまう。これ、何現象なんでしょう?原因も分かりませんね。ただ、大事件であることと、それをかつての自分の被害に重ねてみていた事は事実。どこかで記憶がバグったんでしょうね。


長々と実体験と記憶のすり替え発生現象を語らせて貰いました。これ、時効撤廃で今告訴しようという話になったとき(仮の話ですよ)私は犯人の姿を「宮崎勤に瓜二つ」と伝えざるを得ません。状況によっては、盛った話もするかもしれません。周囲がこれをセンセーショナルな新発見、みたいに囃し立てたら、改ざん話もしてしまうかもしれません。それも自分が被害者ですから、罪の意識もなく……ね。私は同様のことが、ジャニーズ問題でも起こってはないか?と推測してます←これが言いたかったんですね。回りくどくてすみません。でも実体験を挟むことによって、より実感できました。人間、そんな昔のことをいつまでもハッキリと覚えていない。忘れたい、嫌なことなら尚更。詳細はほとんど忘れているのに、場面場面が切り取られて、脳裏にフッと浮かんできてしまう。フラッシュバックって言うんですよね?分かります。それを誰かに話そうとしたら、忘れている繋ぎの部分は「~な、はず」「~だったはず」と、経験から来る推測の積み重ねになる。やっかいなのは、言っているうちにそれが本当に起こったことだと思い込んでしまうケース。被害者の方々には非情だけれど、やはり犯罪を証言のみで立証するなら、ある程度の線引きは必要だと思う。全撤廃する法改正には反対します。時効までの年数を延ばそう、というのは賛成します。


…………書き切った。

お付き合い下さった希少な方、ありがとうございます。痴漢被害は他にもあるけど、結論までたどり着けたんで、もう良いかな、と思ってます。次の記事はもう少し軽い内容にしたいですね。難産はもう……懲りました(^_^;)