最近になってようやく気がついてきたことがあります。
それはすごくすごく当たり前のことなのにね。
私は暗~い暗~い不妊のトンネルに迷い込んで、大切なことを見失っていたのです。
私たちの赤ちゃんにはまだ会えていないけど、私たち夫婦は今健康だし、とっても仲良しだし、私は今、幸せだってことを。
子供の時から、だんなくんに出会うまでの私は、いつもどこかにさみしさを抱えてた気がします。
物心つく頃に両親は別居して、両親ともに仕事があったので、私は母の実家に預けられていたり、父方の親戚のおばちゃんのところへ預けられていたりして、両親とは離れて暮らしていました。子供として1番甘えたい盛りの時期を、他人の中で過ごしたので、甘えるのが下手な子供になっていました。いくら血はつながっていると言っても、居候だということを私は子供ながらに感じていて、わがままはもちろん言えず、「いいこ」でいることしかできませんでした。
それから、別居が解消されて、両親とまた3人で暮らすようになっても、また一人ぼっちになるのはいやだからと、とても「いいこ」でいました。両親にほめられること、気に入られること、両親を喜ばすこと、そればっかりを考えて、顔色をうかがっているのが普通になっていました。どうやって甘えたらいいのか、はっきりいってわかりませんでした。
両親ともに仕事があるので、小さい頃からかぎっこだったし、幼稚園にも1人で公共のバスに乗って通っていました。
参観日や運動会・・・ 母の姿はありませんでした。
さみしくても、「さみしい」と言ったら、また別々に暮らさなくてはいけなくなるかもしれないと、決して口には出しませんでした。
小学生になる頃には、洗濯やお風呂掃除は私の仕事で、かなり小さい時から料理をしていました。
勉強、部活、生徒会、家事。ほめられたくてがんばりました。
私ががんばれば、家族がバラバラにならなくてすむとでも思ってたのでしょうか。反抗期らしい反抗期はなく、大人になりました。
唯一反抗したと言えば、県外の遠くの大学に行ったことです。
遠くへ行ってしまいたいと思ったのです。
でも、私が家を出たことで、「かすがい」のなくなった両親はまた別居を始めました。
母は、私が成人するまで我慢してたと言いました。ずっとほんとは出て行きたかったと・・・
私の結婚後、結局両親は離婚しました。
専業主婦のお母さんを持つお友達がすごくうらやましくて、温かい家庭にすごくすごく憧れていました。
今となっては母の「女としての生き方」に共感できなくもないですが、私はそうはなりたくなかった。
だから、結婚後は仕事をやめて、家庭に入って、だんなさんと子供たちのためにがんばって、温かい温かい家庭を作ろうと思っていました。
子供の頃から、自分が心の底から甘えられる、自分の居場所ってなくて、「しっかりしてるね」って周りから言われながら、なんでも自分でやらなくちゃって肩肘張って生きてきました。
でも、今はそうじゃない。
だんなくんといる時には、ほんとに甘えられて、素直な自分でいられて。
今あるだんなくんとの二人の家庭が、自分の居場所なんだって思えて、すごく安心してて・・・
私は一人じゃない、私にはだんなくんという味方がいるんだって思うと、とっても心強くて・・・
だんなくんの愛がないと生きていけないってほんとに思う。
だんなくんがいないとさみしくて死んでしまいそうなくらい、私の存在理由となっていて、だんなくんを愛して、愛されることが私の人生最大の幸せなんだと思います。
赤ちゃん待ちを長くしていると、「妊娠できない」ことばかりに心をとらわれて、自分を責めて、自分に自信がなくなって、まるで不幸のどん底にいるような気持ちにさえなることがありました。
でも、ほんとは私、不幸なんかじゃなかった。
私、今、今までの人生の中で一番幸せだ・・・
だんなくんがいてくれるもの。
さみしくないし、さみしいと思ったら「さみしい」と素直に言えるだんなくんがいてくれるもの。
いつか私たちの赤ちゃんに出会えて、家族が増えて、もっともっと幸せだと感じる日がくるかもしれない。だんなくんと子供たちとみんなで笑い合える「今が1番幸せだ」と思える日がいつかくるかもしれない。
でも、それはその時そう感じたらいいことだ。
子供はほんとに大好きで、自分が子供の頃さみしい思いをしてきたぶん、自分の子供とはべったりなくらい一緒にいたいと思っていました。子供のいる家庭が私の思い描く理想の家庭で、子供がいないと不完全なんじゃないかって心のどこかで思い込んでいたのかもしれません。
でも、こんなにやさしくて、心から甘えられて、大好きなだんなくんがいる今の私のこの家庭が、不完全なわけない!とっても幸せな家庭です。
大好きなだんなくんと私の愛の結晶だから、子供がほしいと思っているだけ。
子供がいても、だんなくんと仲良くない家庭だったら、そっちの方が不幸だと思う。
娘や息子からだんなくんを1人占めできる、残り少ない、大切な「夫婦二人っきりの時間」が今なのだとしたら、暗い顔なんかしていないで、思いっきりたくさんの笑顔で今を過ごしたい。だんなくんといっぱい楽しく過ごしたい。
恋人同士だった私たちが、「お父さん」「お母さん」になってしまう前の、最後の「恋人時代」が今なのかもしれない。
今私が手にしている幸せに、もっと感謝して、大切に一瞬一瞬を過ごしたい。
赤ちゃんがいなくても今、とっても幸せ。
赤ちゃんがいたらこれからもっともっと幸せ。
そんな気持ちで、これからは私、赤ちゃんがきてくれるのを待っています。
長くて、なにが言いたいのかわかりにくい文章を、ここまで読んでくれてありがとうございます。
みんなが、もっともっと幸せになるために、早く赤ちゃんがきてくれますように・・・