〔女医になるまでまでの苦難 〕
■結婚後程なくして健康を害し、ひとまず実家で静養ということになり、離縁に至るのであるが、その病気は当時不治の病と言われた性病で、後に上京して順天堂病院で治療を受けることとなる。

■この頃、我国の医学界では女医の制度がなく、吟子の治療に当ったのも男性の医師であった。 業病といわれた性病の治療を受ける際の、女性にとっては何ものにも耐え難い羞恥と屈辱が、同性の人々に自分と同じ思いをさせてはならないと、医師になることを強く決意させたのである。