永瀬七段の勝ち

 

高見叡王負け

 

 

逆転勝ちという結果は、永瀬七段にとって1勝以上の価値があるように思える。

 その永瀬七段の勝ちっぷりは半端ではない。昨年7月18日から昨日にかけて31勝4敗と9割近い(!)驚異的な勝率をあげている。対局時の迫力には頂点を目指すものだけが持つ凄みを感じたものだった。

 昨日の逆転劇も、他の棋士であれば諦めて土俵を割りそうなところを踏ん張ったことで逆転勝ちを引き寄せた。その粘り強さがこの驚異的な勝率を叩き出す原動力なのだ。

好きな言葉で「負けている時にでも粘り強く戦い続けるのが偉大なプレイヤーだ」というものがあり、昨日の永瀬七段にはピッタリの言葉だった。

 高見叡王にとっては作戦選択がはまって有利に進めただけに残念な逆転負けだが、次局が先手番ということもあって巻き返しの余地は十分にある。

 次局は4月13日(土)に北海道知床で行われる。高見叡王は1局目の事前インタビューで「番勝負では持ち時間によって作戦を変えようと思う」と話していた。先手番では矢倉を得意とするが、意表の作戦選択もありうるか。永瀬七段は後手番では趣向を凝らすタイプなので、なおさら作戦が予想しにくい。

 また両者ともに類まれな終盤力による逆転を持ち味としているだけに、今後も終盤にもつれる展開となりそうだ。

 第2局も序盤から終盤まで目の離せない戦いが続きそうだ。ご注目いただきたい。