こちらも、非常に面白くて、ほぼ一気読みでした!

 

作品紹介より

 

『華やかなテレビ業界。バブルに翻弄された女性脚本家は、あの時代をどう描くのか。


「バブルの時代を描いてほしい」——ドラマのタイトルは『マイ・メモリー』。かつて一世を風靡したものの、今は仕事に恵まれない脚本家・瑞枝は、ディレクターからの依頼を受ける。それは、週刊誌を賑わせた自身の過去を題材にした作品を書くというものだった。』

 

 


バブル期に“不動産王”と呼ばれた夫と離婚し、子どもを育てながら脚本家として生き抜く主人公。新たな仕事のために、過去の自分をモデルにした脚本執筆を依頼され、迷いながらも承諾。

多少の脚色は加えつつも、物語の核は自身の人生。煌びやかなテレビ業界の舞台裏や、バブル期の奔放な暮らしぶりが描かれ、その豪奢さに驚きつつも、今読むとむしろ新鮮に感じられる内容で、「本当にそんな時代があったのだろうか」と思わされるような描写の数々に、ページをめくる手が止まりませんでした。


週末には香港へブランド品を買いに出かけ、美食を求めて贅沢な食事を楽しむ。飛行機はファーストクラスから埋まり、タクシーはなかなか捕まらない——そんな逸話が現実だったという事実に、ただただ驚かされます。


私は就職氷河期世代として社会人生活を始めましたが、少し年上の先輩方からは「バブルの頃は、会社の飲み会で遅くなると女性社員にタクシー券が配られた」などという話を聞き、羨ましく思ったものです。


それはさておき、本書を通じて垣間見たバブル期の享楽と想像を超える世界、そして主人公を取り巻く人間模様に、最後まで惹き込まれながら読了しました。