映画「ル・コルビュジエの家」 | コルネットのうだうだ

映画「ル・コルビュジエの家」

公式サイト

http://www.action-inc.co.jp/corbusier/




正月休みにミニシアターで連続して観た2本のうちの1本。これもまったく事前に知識なく、ポスターを見て観ることに決めたもの。



いわゆる「隣人トラブル」の話。見始めて、うっ、これはイヤな映画かも。観るんじゃなかった…、と思ったのだが。



【以下、ネタバレがあります】




隣に越してきたおじさん、いきなり壁をハンマーで壊し始める。ドン、ドン、ドン、ドン、という音とともに、壁に穴が開いていく。ごついし、こわもてだし、声もガラガラだし、趣味が悪いし、変な場所に呼び出すし、自分で仕留めたという(食べたくもない)イノシシの肉の料理をくれたりするし…。もう隣に住まれたらかわない人の典型。私なら、あいさつ程度で、関わりたくない、って思うかも。




しかし、自宅の前に大きな窓を作られては困る、と主人公はあくまで、窓の撤去(元通りに壁に戻すこと)を要求する。怖い奥さんのいいなり、という部分があるにせよ、やっかいな隣人に対しても敢然と主張するのはたいしたもの。




このおじさん、イノシシ狩りをするということは、猟銃を持っているということ。この結末は予想通りなのかというと…。そうであれば、なんともやりきれない映画になってしまうのだが、そうではなかった。かといって、すっきりとしない、後を引くようなラストで終わる。すべて、このように終わるための設定だったんだな、と妙に納得した。



ル・コルビュジエは、スイス生まれ、フランスで活躍した建築家で「近代建築の三大巨匠」の一人とも言われているそう(私は全然知りませんでした)。映画の舞台はル・コルビュジエの作ったマンションで、その他にも有名作家製作のイスであったり、前衛的な人形劇なども出てきて、アート系の映画としても楽しめるようになっている。




映画としては前衛的ではないし、すごく面白いわけではないが、隣人トラブルってどこにでもあって、隣人となりたくない典型の人って日本にもいるんだようなぁ、と思わされたし、人付き合いはたいへんだ、と思いつつも、人は見かけで判断してはいけないよ、と思ったり、人類共通のテーマを見たような気がして、それは面白かった。アルゼンチン映画というのも初めて観たし。65点としておきます。