映画「人間失格」 | コルネットのうだうだ

映画「人間失格」

公式サイト
http://www.ns-movie.jp/

これは前からぜひ観たかった作品。太宰治の生誕100周年(=去年)をきっかけにいくつかの太宰作品が映画化されたが、その中のひとつ。

主演がジャニーズの生田斗真のせいか、劇場には若い人もめだつ。その反面、中高齢者も多いという、めずらしい観客分布であった。

原作は確か高校時代に読んでいて、今回映画を観る前にもう一度原作を読んでおこうと思っていたのだけど、半分くらいまで読んで、その後まだ読めていない段階での映画鑑賞となった。でもそれはそれでよかったと思う。前半は原作との違いを気にしながら映画を観たが、後半は純粋に映画作品に入り込んで観ることができた。

この作品においては原作そのものをそのまま映画化することは難しいであろう。原作を英訳ならぬ映訳してこそ、映画作品となる。そのうえで、どれだけ太宰文学の本質やニュアンスが表現されているか、というところ。

なかなか良いと思った。昨年、映画化された「ヴィヨンの妻」と「パンドラの匣」を観たが、今回の「人間失格」がもっとも良い出来だと思う。ところどころに使われているCGが映像上も効果的だし、音楽もでしゃばりすぎず、それでいて雰囲気をかもし出している。

出演者の演技はどれも素晴らしかった。意外に良かったのが(同じくジャニーズの)中原中也役の森田剛。役者として成長しているな、と感心した。主役の生田も初主演ながら健闘していたと思う。その他は達者な俳優・女優ぞろいで、安心して観ていられる。

さて、読みかけとなっている原作を読まなくちゃ…。