映画「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」 | コルネットのうだうだ

映画「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」

公式サイト

http://www.villon.jp/


これはぜひとも観たかった作品。原作も読んで準備万端にしていました。ただし、映画では「ヴィヨンの妻」だけでなく、「思ひ出」「灯篭」「姥捨」「きりぎりす」「桜桃」「二十世紀旗手」など他の太宰作品のエッセンスを加えた脚本なのだそうです。


このような文学作品は完成された作家の世界がまずあるので、太宰治の世界がどれだけ映像として表現されているか、ということになりますが、私は成功していたのではないかと思います。さらに深く、太宰治的ニュアンスまでが正しく表現されていたか、については私は太宰の研究家でないので、よくわかりませんが、しかし映画として良作であると思います。


また、この作品については、原作に触れることが必要となるでしょう。原作を知ることでようやく映画を理解することができるのではないでしょうか。でなければ、映画だけ観たとして、なんだかよくわからない、ストーリーがぱっとしない、などの感想で終わってしまいかねません。


主演の松たか子はすごく良かったし、浅野忠信や、共演者もみな素晴らしかったです。松たか子と広末涼子の組み合わせって初めて見たけど、対照的なキャラクターが役柄によく表されていたと思いました。


吉松隆の音楽にも注目していました。ギターやコールアングレの旋律によるせつない音楽が、決して主張しすぎずに映像に添えられて、十分雰囲気をかもし出していました。ギターを扱える作曲家ってあまりないように思うけど、吉松はギター協奏曲「天馬効果」の作曲家だけあり、さすがギターの扱いは天下一品。今後も映画作品でもっと活躍してほしい作曲家です。サントラ買おうかな。


追伸

サントラの試聴ができるサイトがありました。

http://item.rakuten.co.jp/book/6138524/