紳士の時計選び~10
男性のビジネスシーンに似合う腕時計とは何かを考えるシリーズです。
腕時計は基本的には時間がわかれば良いのですし、個人の趣味で選ぶものですから別にどんなものでもいいはずですが、ビジネススーツにはそれなりに似合う時計があると私は考えています。腕時計にどれほどの趣味性を持たせるか。これについては、人それぞれ考え方にもよりますし、腕時計を「自分が見るもの」としてとらえるか、「他人から見られるもの」としてとらえるかにも大きく違いが出ます。
たとえば高級時計を手に入れたとします。自分で見てホレボレしますし、それを腕につけて他人にも見てもらいたいという気にもなります。しかし他人がそれを見てどう感じるか(感心するか、尊敬するか。逆にイヤミに思うか、やっかみを感じるか)、そのあたりは十分に注意する必要があるようです。かつて、ある有名企業が不祥事を起こしてお詫び会見をした際、企業のトップがフランクミュラーの超高級時計をしていて、一部で不謹慎であるとの非難が出たことがありました。
お詫び会見にはそれなりに質素な腕時計をしなければならない、とは必ずしも私は思いませんが、確かに華美な身なりをしていてはお詫びの気持ちが伝わらないとも思えます。フランクミュラーでなくパテックフィリップのカラトラバ(時計としてはすごくシンプルだが、最高級・超高価な時計)だったらどう映ったのだろう、と思ったりしますが。
一般的にビジネスシーンでは真面目な態度が評価されるので、カジュアルすぎる時計や派手な時計はマイナス評価を受けそうです。ではどのようなものがよいかというと、「普段はあまり目立たないが、時計好きの人が見ても一目を置いてくれるセンスの良い時計」というラインを狙いたいもの。どんな時計がセンスがよいかは、一概には言えませんが、上品でシンプルなものを選ぶに越したことはありません。
私の持論として、「腕時計とは袖先から3分の1をチラッと見せるもの」と考えています。けっして他人に見せつけて自慢するものではないと思うのです。腕時計は男性にとって数少ないアクセサリーであり、自分を表現できる手段でもありますので、センスの良さをさりげなくアピールしたいものです。
さて、このシリーズは今回をもって最終回とします。今後また腕時計については別の形で書いていきたいと思っています。
73.6Kg/17.5%