映画「グーグーだって猫である」
公式サイト
http://www.gou-gou.jp/index.html
前半までを観ていて、この映画は特にレビューを書くまでもないな、と思っていたのですが、後半に入り予想外の展開になり、最後は泣かせるシーンが連続して出てきました。
この映画のテーマ的なものは途中までほとんど感じなかったし、猫ムービーとして、そんなに深いものもないのだろうなと思っていたのですが、後半から最後にかけて単なる猫ムービーに終わらない、けっこう深いものを感じました。
最初から前半にかけては吉祥寺の御当地ムービーそして猫ムービー、後半はヒューマンドラマといった展開です。あれ?この映画は猫が主役じゃなかったのかな、と観終わったとき思いましたが、まあそれはそれでいいや、という感想です。
画面の作りがなんとなく30年くらい前の古臭い感じを受けるところが何箇所かありました。思うに、子供から若者、そして大人、高齢者にもわかりやすい映画作りをしたのかな、と。そう考えると、特に後半に入って、ストーリーが重くなってからは完全に大人以上向けの内容になります。
主演の小泉今日子と助演の加瀬亮も良かったですが、上野樹里はさすがに上手くて存在感がありました。彼女を主演にしても良いくらいなのですが、原作の設定には合わなかったのでしょう。彼女はもう1人の主演といってもいいかもしれません。
しかし私がもっと良いと思ったのは、大後寿々花。ネタバレになるので詳しく書けませんが、彼女の出てくるシーンこそが、この映画のクライマックスでありテーマだったのではないかと思います。ネコは人間が飼うものですが、成長のスピードが3倍のネコは、いつの時期からか人間の年齢を追い越します。そして人間より先に年老い、先に死ぬ。ネコの避妊手術と麻子の状況にも共通するものが暗示されているのかもしれません。あのシーンはとても感動的でした。
大後寿々花はさすがハリウッド女優、数分のシーンながら良い役をもらっているし、その重要な役を演じきっています。薄暗い画面であまり顔ががはっきり見えませんが、あのやさしい表情と語りかける口調は、小泉今日子を凌駕していたかもしれません。
ネコの可愛い姿は見ることができますが、可愛さだけを期待して観に行くと大きく裏切られるかもしれません。でも映画としてはこのほうが中身のあるものになっているので、良いと思います。最後にネコ好きとしての感想を一言、もう少しグーグーの子猫時代を見たかった~!(グーグーの子猫時代と親猫時代のネコは本当の母子らしいです)。
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