映画「スカイ・クロラ」
http://sky.crawlers.jp/index.html
原作があるようですが、ほとんど前知識を持たずに観ました。架空の設定の話で、未来の話のようであり、それでいてプロペラ機の戦闘機や古い電話機など、第二次世界大戦当時の設定がベースにあるのか、あるいはその設定自体にテーマが暗示されているのかもしれません。また「キルドレ」と呼ばれる、大人にならない子供のままの戦闘員がタバコを吸うシーンが何回もあり、そのあたりも何か意味があるのだろうな、と思いました。
訴えたいこと、つまりテーマは脇役の少女戦闘員が長セリフで言っていたことだと思いますが、ストーリーや画面からはなかなか伝わりにくいというか、わかりにくいものでした。おそらく原作を読んだりパンフレット(買っていません)を読めばわかるのかもしれませんが、もう少し内容で訴えかけてもよかったのではないかと思います。そのため感動が薄いという感想です。
10何歳の子供が戦闘機に乗り、神風特攻隊として死んでいったという大戦中の実話がおそらくベースにあるのだと思います(戦闘機の名前「散香」は戦死を意味する「散華」から来ているのだろうか)。でもこの映画を観る人は圧倒的に若い世代の人なので、直接的な反戦映画とはしていないのかもしれませんし、訴えたいことはもうすこし別のところにあるのかもしれません。ただ大戦時の設定で、かつ架空の設定を組み合わせて、戦争の無意味さを説いているのだとは思います。
セリフ回しが舞台の演劇のような感じを受けました。前述の少女戦闘員のテーマの提示も舞台演劇風で、全体的に細切れのセリフが多い中、この少女のセリフだけが長くてちょっと違和感がありました。テーマはやはり内容で示さないと本物ではないと思います。
全体的に静かな、おとなしい展開で、戦闘シーンなどは迫力があるものの、淡々とした進行です。途中、ちょっと寝かけました。ただし映像はなかなかすごいです。人物描写の二次元的なベタッとした絵と、突然現れる戦闘機・山・海などの立体的なCGとの対比は面白かったです。戦闘機は実写かと思えるくらいリアルです。
テーマ音楽は良かったです。特に大型オルゴールによる旋律に弦楽合奏伴奏のバージョンは気に入りました。これだけのためにサントラを買っても良いかなと思っています。あと、ストーリーとは全く関係ありませんが、ポーランド語というのを初めて聞きました。ショパンの母国語はあの言葉だったのか・・・。
よく出来ているけど、ちょっと惜しいな、と思える作品でした。ご覧になる方にご注意。エンドロールが始まっても席を立たないで、最後まで観てくださいね。
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