ライスター・20世紀のクラリネット作品 | コルネットのうだうだ

ライスター・20世紀のクラリネット作品

クラリネット界の巨匠、カール・ライスター Karl Leister の現代作品集CDが出たということをショップのメルマガで知り、私の好きなヒンデミットやホロヴィッツの作品も入っているので聴きたくなり、さっそく購入して聴いてみました。

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1545/

●クラリネットとピアノのためのソナタ Sonata for Clarinet and Piano

(バーンスタイン Leonard Bernstein)
CDをプレーヤーにかけて、最初に流れ出した曲を聴いて、あ、これがヒンデミットの曲だな、と思いながらなにげなくパンフレットを見ると、違う、バーンスタインの作品となっている。おかしいなぁ、と思いつつ、パンフレットの解説を読んでみると、なんとこの第1楽章について「(前略)ヒンデミットまたはW.シューマン風に音楽が構築され~」と書いてあり、びっくり。あのわかりにくいヒンデミット流の音楽に追従者がいたのか。ましてやあのバーンスタインが?と。これだけでも大きな収穫です。そして第2楽章はピアノの伴奏が変則拍子のダンス風リズムを打ってClがその間を縫うとても面白い曲。いやぁ、良い曲を見つけましたよ。

●クラリネットとピアノのためのソナチネ Sonatina for Clarinet and Piano

(ホロヴィッツ Joseph Horovitz)
1楽章は春を感じさせるようなわくわく感のある楽しげな旋律。2楽章は映画音楽のように郷愁を誘う甘いメロディで心に染み入る。3楽章はエスプリを感じさせるようなオシャレな楽想。私がホロヴィッツの曲を聴くときいつも感じるように、この楽章もジャン・フランセ風というところか。3つの楽章とも難しいところがなく、とても楽しい作品。やはりホロヴィッツの曲は面白い。

●クラリネットとピアノのためのソナタ Sonata for Clarinet and Piano

(ヒンデミット Paul Hindemith)
ヒンデミットはありとあらゆる楽器のためにソナタを書いており、私もいくつかのCDは持っているのだが、Clソナタを聴くのは初めてだった。でもあいかわらずのヒンデミット節で、やっぱりねぇ、と納得した。一つ発見してとても面白く感じたのが、この曲の第3楽章の旋律のモチーフ、これって同じくヒンデミットの「吹奏楽のための交響曲変ロ調」の冒頭のトランペットと同じじゃないか。ひえ~、ヒンデミットでもこんなことがあるんだなぁ(そんなことに驚いているのは私だけか?)。ちなみにClソナタの作曲は1939年、変ロ調は1951年なので、12年の隔たりがある。

他にオネゲル Arthur Honegger やルトスワフスキ Witold Lutoslawski の作品もなかなか奥深くて聴き応えがあります。ライスターのクラリネットは音色・テクニック・表現のどれをとっても完璧で、さっすが~!という感じ。伴奏のボーグナー Ferenc Bognar のピアノもこれまた確実かつ渋い演奏でソロとの息はぴったり。素晴らしいCDです。こんな喜びや発見があるから、CD集めはやめられないんですよねぇ・・・。



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