ホルスト6~編曲版について
これまで、吹奏楽のための第1組曲、第2組曲、ムーアサイド組曲と見てきました。それぞれに編曲バージョンがたくさんありますので、整理も兼ねてご紹介しましょう(なお多くの情報をカズ先輩からいただきました)。
●オーケストラ版~第1組曲、第2組曲(A Hampshire Suite と表記)、ムーアサイド組曲(Gordon Jacob編曲)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000M5B6LA
どれもかなり派手な編曲。原曲のイメージを保つというよりも、ホルストの(惑星のような)オーケストラレパートリーを増やすための編曲という気がする。
●ピアノ連弾版~第1組曲(伊藤康英編曲)
http://www.itomusic.com/score_piano.html
CDは未発見。伊藤先生ぜひCD化してください。
●パイプオルガン版~第1組曲シャコンヌ(Henry G. Ley編曲)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0009HMU2A
何箇所かオブリガートが追加されている。荘厳な教会音楽風でなかなか良い感じ。
●金管五重奏版~第1組曲、ムーアサイドマーチ(Andrew Miller編曲)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00006IZOT
このCDは面白い!たった5本の金管と打楽器だけなのに、すごいテクニックで英国の有名吹奏楽曲をどんどんクリアしていく。ホルストも良いけど、もっと良いのはパーシー・グレンジャー Percy Grainger (Daniel W. Harrison編曲)の「リンカンシャーの花束 Lincolnshire Posy」で、編曲・演奏とも素晴らしく、全く違和感がない。ムーアサイド組曲は3楽章のみ収録。全曲聴きたかった。
●金管五重奏版~第2組曲(Davit Sabourin編曲)
https://www.musicstore.jp/database/search.php?order_no=027236
編曲が良く、演奏も鮮やかで素晴らしい。残念ながらCDは廃盤になっている。
●トロンボーン四重奏版~第1組曲シャコンヌ、第2組曲無言歌、第1組曲マーチ(吉川武典編曲)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000CBG3U8
演奏は素晴らしいのだが、第1組曲と第2組曲を混ぜなくてもよかったのでは。
●クラリネットアンサンブル版~第1組曲(Matt Johnston編曲)
https://www.musicstore.jp/database/search.php?order_no=047110
大編成のクラリネットアンサンブル。なかなか良い編曲・演奏だと思うが、2楽章はところどころ編曲ミスがあって、惜しい。
●ローブラスアンサンブル版~第2組曲マーチ(編曲者不明)
https://www.musicstore.jp/database/search.php?order_no=016389
大編成のバリチューバアンサンブル。モコモコしたサウンドだけど面白い。
●混声コーラス版~第2組曲鍛冶屋の歌、無言歌、スワンシータウン(Holst自編)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00026W672
編曲というよりは別の曲への転用。「Six Choral Folksongs」という曲の中に含まれている。鍛冶屋の歌は第2組曲3楽章とほぼ同じ内容である。さすが合唱の国、英国だけあって、ホルストの合唱曲はどれも良い。
●吹奏楽版~ムーアサイド組曲(Holst自編(未完)、Gordon Jacob編曲)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1201/
ホルスト自編は2楽章途中で途切れるが、聴くたびにため息が出る。全曲が聴きたかったものだと。ジェイコブ編曲は自編に近く、かなり良い。
●同(Denis Wright編曲)
https://www.musicstore.jp/database/search.php?order_no=023212
吹奏楽曲の編曲としては悪くないが、ホルストの音楽とはかけ離れていると思う。
●弦楽合奏版~第2組曲ダーガソン幻想曲(Holst自編)
→セントポール組曲4楽章(CDはたくさん出ているので紹介を省略)
これも転用というべき。この曲の作曲は第2組曲が先かセントポール組曲が先か議論があるようだが、カズ先輩によると、第2組曲原典版(1911年作曲。未発見)→セントポール組曲(1913年作曲)→第2組曲4楽章改訂(最後の27小節を除いて全く書き換えられた。その際セントポール組曲のスコアが参照された)という経緯をたどったとのこと。
●弦楽合奏版~ムーアサイド組曲(Holst自編)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000631AY
ホルストの娘のイモージェン・ホルスト(Imogen Holst 作曲家・指揮者)によって発見された楽譜とのこと。原曲よりもかなり調が高い。1楽章はセントポール組曲1楽章に似た感じになる。2楽章は弦の響きがとても美しい。3楽章の終わり方は原曲とは違うが、自編だからこそできること。
●同(Philip Lane編曲)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000H4VZAI
原曲より2度高い調。ピッチカートやトレモロを多用した編曲。ホルスト自編に比べると軽い感じでサロンミュージック風。
そのほかにもアンサンブル版などがたくさんあると思いますが、きりがないのでこのあたりで。
さて、少しホルストに時間をかけすぎた気もしますので、次回からは別の作曲家を取り上げたいと思います。