↑の空き地で草の観察

ヤハズエンドウ(矢筈豌豆、Vicia sativa subsp. nigra[1])はソラマメ属越年草。ヤハズエンドウが植物学的局面では標準的に用いられる和名だが、カラスノエンドウ(烏野豌豆)という名が一般には定着している(「野豌豆」は中国での名称)。俗称としてシービービーというものもある。種を取り払った豆殻を笛として使用する遊びに由来する。

矢筈エンドウ(カラス野豌豆)

 

矢筈

矢筈の画像

我が家にも一本床の間(らしき空間)に備えあり。掛け軸用。

烏野豌豆のどこが矢筈に似ているのか。

原産地オリエントから地中海にかけての地方であり、この地方での古代麦作農耕の開始期にはエンドウなどと同様に栽培されて作物として利用された証拠が考古学的資料によって得られている。そのため、若芽や若い豆果を食用にすることができるし、熟した豆も炒って食用にできるが、その後栽培植物としての利用はほぼ断絶して今日では雑草とみなされている

また、未熟な果実の両端を切り落し、草笛にすることができる。

一見するとソラマメの仲間とは思えないが、よく見ると、茎が角ばっていることと、豆のへそが長いというソラマメ属の特徴を満たしている。

史記伯夷叔齋が山で餓死する前に食べていた「薇」(び)は、野豌豆の類ともいい、またワラビゼンマイのことともいう。

キュウリグサも満開状態

アジュガ(西洋ジュウニヒトエ)ここが宅地跡である証拠

↑で白く見えるのはすべてキュリグサ

オニアザミ(これもセイヨウかアメリカがあたまにつく)

キュウリグサとナガミヒナゲシ  画面右下にイヌホウヅキも見える

画面上のイネ科植物は、ヒエの類に見える。

色の濃いで葉で、白く見える花を咲かせているのがイヌホウヅキ

コマツヨイグサの花も見える。

矢筈でも烏野豌豆でも例句みつからず。浜豌豆の例句は多い。

火の島に潮騒返す浜豌豆 小室ひろし
 
豌豆風の持ち去る日月よ 吉野陽子
 
雲を脱ぐ妙義豌豆育ちをり 佐伯克子
 
豌豆の花の飛ばんと風の中 勝又一透
 
豌豆の蔓絡み合ふ力かな 吉川 幸廣
 
集落の果つる岬や浜豌豆 佐藤 耶重
 
豌豆の花にかくれて姉の泣く 田中 蛙村
 
おほかたは女の仕事豌豆引く 池田 歌子
 
豌豆の蔓のほどけし涅槃西風 刈谷 桂子
 
豌豆剥く母の戒めこもごもと 平吹史子
 
豌豆むく主婦に暮しの飛躍なし 伊藤敬子
 
豌豆の中に日焼けし父の顔 廣瀬直人
 
遊子あり浜豌豆の紫に 森田 峠
 
豌豆海の光を滴らす 橋本白木
 
豌豆海のぼる日は雲の中 大井雅人
 
豌豆陽にも風にも砂丘動き 野澤節子
 
豌豆雨はらはらと灘光る 角川源義 『口ダンの首』
 
豌豆陽にも風にも砂丘動き 野沢節子
 
風紋に旅の足跡浜豌豆 沼尻ふく
 
豌豆雨はらはらと灘光る 角川源義
 
夕日荒く浜豌豆に尾を引けり 大野林火
 
はらはらと浜豌豆に雨来る 高浜虚子
 
びしよぬれの豌豆摘むやほととぎす 石田波郷
 
豌豆の煮えつつ真玉なしにけり 日野草城
 
豌豆の手の枯れ竹に親すずめ 飯田蛇笏
 
豌豆の実のゆふぐれに主婦かがむ 山口誓子
 
豌豆の中に日焼けし父の顔 広瀬直人
 
間近まで雨が来てゐる花豌豆 伊藤浄子
 
豌豆の莢摘まれつつ花増やす 青柳志解樹
 
快き風の吹きくる花豌豆 高木晴子
 
豌豆の咲く土ぬくく小雨やむ 飯田蛇笏
 
浅間晴れて豌豆の花真白なり 高浜虚子
 
鉄線にからみ豌豆花奢る 沢木欣一
 
火の島に潮騒返す浜豌豆 小室ひろし
 
豌豆陽にも風にも砂丘動き 野澤節子
 
豌豆剥く母の戒めこもごもと 平吹史子
 
豌豆摘む少し濁れる朝の空 江崎和子
 
豌豆の出たがつてゐる莢の色 滝野三枝子
 
風騒ぐ日の豌豆をつかみ買ふ 広瀬とし
 
憩ふため豌豆を剥く時もあり 南 ひさ子
 
快よき風の咲きくる花豌豆 高木晴子
 
鉄線にからみ豌豆花奢る 沢木欣一
 
豌豆の咲く土ぬくく小雨やむ 飯田蛇笏
 
豌豆を迎へし飯の匂はしき 相生垣瓜人
 
びしよぬれの豌豆摘むやほとゝぎす 石田 波郷
 
朝な摘む莢豌豆も盛り過ぐ 藤原たかを
 
豌豆や子がそつと出す通知表 野中亮介
 
豌豆を剥かむと幼の十指かな 福井まつえ
 
豌豆や野より狐の跡つづく 墓田いさを
 
怒りやや治まる豌豆むきてをり 安達実生子
 
農閑と云ふも束の間豌豆蒔く 小島静居
 
豌豆を植うより地肌日々荒るる 秋月史夫
 
遊子あり浜豌豆のむらさきに 森田峠
 
豌豆陽にも風にも砂丘動き 野沢節子
 
夕日荒く浜豌豆に尾を引けり 大野林火
 
風落ちしとき松籟す浜豌豆 阿部みどり女
 
礁の上にいつく神あり浜豌豆 富安風生
 
はら~と浜豌豆に雨来たる 高浜虚子
 
妻たのし初豌豆の厨ごと 長沢鶯鳴子
 
雲の秀の明るし籠の莢豌豆 柴田白葉女
 
豌豆の実のゆふぐれに主婦かがむ 山口誓子
 
豌豆の煮えつゝ真玉なしにけり 日野草城
 
仮死の虫あたふたと這ふ花豌豆 足立原斗南郎
 
鉄線にからみ豌豆花奢る 沢木欣一
 
豌豆の咲く土ぬくく小雨やむ 飯田蛇笏
 
浅間晴れて豌豆の花真白なり 高浜虚子
 
豌豆の目こぼし摘むや露伴の忌 手塚美佐
 
豌豆の芽の出揃ふや霜の晴 福田甲子雄
 
豌豆を植うより地肌日々荒るる 秋月史夫
 
豌豆の手の枯竹に緒やすずめ 飯田蛇笏
 
礁の上にいつく神あり浜豌豆 富安風生
 
風落ちしとき松籟す浜豌豆 阿部みどり女
 
くるぶしの砂におぼるる浜豌豆 片山由美子
 
豌豆のさく土ぬくく小雨やむ 飯田蛇笏
 
豌豆剥く母に似て来し妻とゐて 茂里正治
 
春濤のはしら豌豆畑にあがる 西本一都
 
豌豆蒔く海苔網を手につかふとか 八木林之介 青霞集
 
豌豆散つて砂浴び雀かな 八木林之介 青霞集
 
山吹や花豌豆の手柴越し 滝井孝作 浮寝鳥
 
はらはらと浜豌豆に雨来る 高濱虚子
 
豌豆摘み下田通ひの船に佇つ 臼田亞浪 定本亜浪句集

園芸用ニワゼキショウ