先日の句会に

 

山帽子満開にして売物件

 

という句が出ていた。

 

私が間違いを指摘した。「山帽子」ではなく「山法師」であろうと。

 

清記者の間違いではなく、作者の表記を守ったとの事であったが、

内輪の句会では「正しい」表記に訂正して選の対象にしているので、この句を「山法師」と書き換えた上で、入選とした選者も複数いた。

 

ところで選の途中で、「山帽子」の表記も(電子)辞書に載っているという発言があった。

その事実は句会席上では私は知らなかった。

今ウィキペディアを検索すると、

 

ヤマボウシ(山法師、山帽子、学名 Cornus kousa)はミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木。

 

となっている。

↑ご近所の家の庭。富松川沿い。近隣公園の傍。

ここ数年は、この木に並ぶミモザを紹介している。そのミモザは剪定されている。

生長が早い樹なのであろう。

 

 デジタル大辞泉を覗くと

やま‐ほうし〔‐ホフシ〕【山法師】

比叡山延暦寺の僧徒。特に、その僧兵をいう。→寺法師(てらほうし)
「賀茂川の水、双六の賽、―、是れぞ我が心にかなはぬ物と、白河院も仰せなりけり」〈平家・一〉

やま‐ぼうし〔‐ボフシ〕【山法師】

ミズキ科の落葉高木。山野に生え、葉は楕円形で先がとがり、対生。夏、淡黄色の小花が集まってつき、花びら状の4枚の白い苞(ほう)をもつ。実は集合果で、秋に赤く熟し、食用。四照花。やまぐわ。《 夏》「旅は日を急がぬごとく―/澄雄」

 

となっている。比叡山の武装僧(白い頭巾を被っていた)を指す場合は「やまうし」、

樹木の名を指す場合は「やまうし」と濁音になる。

 

句会当日、私は直ちに反応。

「未央柳」(グランドカバーに利用されているヒペリカム・カリシナムとはちがう)も、「美容柳」と誤記されてそのまま通名として

辞書に載っているので、「山法師」を「山帽子」と表記して間違いとは言えなくなっているかもしれないが、

俳句ではやはり「未央柳」「山法師」

と表記したい、と。

 

要塞のようなヨドバシカメラ山法師   旧作

 

阪急梅田駅からJR大阪駅(御堂筋口)を結ぶ陸橋から北側のヨドバシカメラ梅田店のビルを眺めると、高層階に窓がないので

要塞のように見える。そのビルの前の街路は山法師並木になっている。

山法師(やまほうし)が要塞を守っているように見えた。

 

大型俳句検索エンジン

2007年版

雲中にして道岐れ山法師 木内彰志
 
山法師妻籠は雨に変りけり 松本陽平
 
旅は日を急がぬごとく山法師 森澄雄
 
山法師一つの朝に夜の来ぬ 森賀まり
 
風音を過客と聴けり山法師 鈴木鷹夫 春の門
 
大矢数中にまじりて山法師 大矢数 正岡子規
 
その白き下に憩ひぬ山法師 原田玲子
 
あり~と日暮るるほどに山法師 竹内たつ子
 
二階へと案内されけり山法師 高橋 蛙
 
月光をこぼさぬやうに山法師 佐々木真砂夫
 
山法師夕暮色の七曲り 中丸まちえ
 
再会は麓を風の山法師 小川トシ子
 
山法師無心に宙と対話する 松尾悦子
 
山法師くるりと猫の振り返る 諸根貞子
 
山法師美濃はやさしき雨の音 後藤博司
 
街路樹として花掲ぐ山法師 高澤良一 素抱
 
骨壺に雨はじけたり山法師 大長文昭
 
山法師狛犬古りし結願寺 我部敬子
 
耳欠けし羅漢もをりて山法師 仲山秋岳
 
霊山の胸突く磴に山法師 角田太一
 
木祖村の五木の中に山法師 森田公司
 
松風の頭巾吹きけり山法師 闌更
 
大師講や粥力なき山法師 蝶夢
 
旅は日を急がぬごとく山法師 森澄雄
 
山法師ときどきゆるむ花のネジ 山中葛子
 
傘さして霧分け行くや山法師 闌更
 
町を出て道くつろげり山法師 藤田湘子 てんてん
 
湧水を双手に掬ふ山法師 中島喜久子(けごん)
 
山法師国引の神毛むくぢやら 仁尾正文「山泉」
 
山法師夕暮色の七曲り 中丸まちえ「新山暦俳句歳時記」
 
山法師咲いて大きな開拓碑 大橋敦子(雨月)
 
旅は日を急がぬごとく山法師 森澄雄「鯉素」
 
東京を三日離れて山法師 鈴木真砂女「紫木蓮」
 
摘み花や刀にむすぶ山法師 樗良「樗良発句集」
 
よき色の紅葉をかざし山法師 後藤比奈夫 めんない千鳥
 
山法師もつと上より人の声 中戸川朝人 星辰
 
修羅なせり花のをはりの山法師 宮坂静生 樹下
 
山法師捻挫と恋は長引くぞ 池田澄子 たましいの話
 
世をかるく生きてゆきたし山法師 森田公司
 
一里ゆき半里を戻る山法師 進藤一考

 

手法としてはもはや新しいとは言えないが、池田澄子の句には魅かれる。

 

ヒペリカム睫毛長いの短いの

山法師傷つきやすい妻と呑む

山法師ままならぬこと世に多し

姫女苑シルバーセンター手強いぞ

 

そのシルバーセンターからの派遣者が来ないうちにと今日もヒメジョオン観察

 

花弁の幅の違いからではハルジオンを見つけ出せなかった

 

よってまた根出葉も見つけることが出来なかった。

利用している鋏

利用し過ぎたためか、きょうあたり太い幹は切れなかった。↑開いた状態 ↓ポケットの中に収める時の状態

おなじように虫眼鏡(拡大鏡)も持っているが最近カバン内では見つからない。

 

 

父の日だったので、頑張って朝起きのつもりが、ワイフが福知山泊で、10時起床。

急いでポストへ。不達通知が入っているかと思ったがなし。1時間ほどして花屋さんのベル

二人の誕生日、母の日、父の日と贈り手も大変だが嬉しい。

 

息子からは二日ほど前にどら焼きが届いた。昨日一つ頂いた。