阪急電車に乗って、1駅東の園田駅で降りて、田能遺跡と農業公園まで歩こうかと思っているうちに

園田駅に着いた電車が発車してしまった。

次の駅は「神崎川」。ここで降りた。降りてから、神崎川沿いに海の方向に歩き佃島を覗いてみようと

地図は持たないまま、神崎川の右岸の岸沿いを南下していった。(南下しているつもりが、この地点では

阪急神戸線は東西ではなく南北に近い方角で走っている。よって神戸線とほぼ直角に交わっている神崎川は、北から南へではなく、東から西へ向かて流れている)。

ゴルフ場は阪急系の会社が保有している。打ち放しだけでなく9ホールが沿いに展開。

河原の径から渡って来た橋を見ている。↑

散歩している人と会話

 

「ここを川沿いに行けば、佃島へ行けますよねえ?」

「佃島? まっすぐ行くと尼崎。佃島は、よくは分からんが、次の橋を渡った方がいいんとちがうかなあ」

「お宅、地のかたですよねえ」

「そうだが、ここから佃島へはいったことがないもんで・・。」

 

ゴルフ場の横を歩いてゆくと、ピラカンサの大木に出会った。

 

ウィキペディア:

 

トキワサンザシ属(トキワサンザシぞく)とはバラ科の一つ。学名Pyracantha。ラテン名のままピラカンサ属ともいう。

 

トキワサンザシ(P. coccinea
ヨーロッパ南部~西アジア原産。花期は4~5月頃、11月頃に果実が赤く熟し、翌年1月頃まで果実がついている。単に「ピラカンサ」というと本種のことが多い。
タチバナモドキ(P. angustifolia
別名ホソバノトキワサンザシ中国原産。花期は4~5月頃、11月頃に果実がダイダイ色に熟す。
カザンデマリ(P. crenulata
別名ヒマラヤピラカンサインドトキワサンザシ
 

よって↑↓はピラカンサ= トキワサンザシ

 

 

庄下川でもそうであるが、私みたいに3川合流地(かつての庄下川の始源)から阪神尼崎駅まで歩く人は(私も年に一度位しかそこまでは通しでは歩かない)はめったにいない。文化圏がいくつかに分断されている。

このピラカンサのある辺りで、あるいはもう少し西へ行った阪神高速11号池田線辺りで文化圏が替るようである。

 だから神崎川駅周辺で、佃島のことを聞いてもあまり正確な情報は得られない。

 

少し後で、タチバナモドキ=ホソバノトキワサンザシの方も1株。

旧猪名川排水場  大阪府の施設である。

このあたりまでが豊中市で、この施設を越すと尼崎市に入るよう。

 

水門の上手、旧猪名川の岸辺

 

モータボートの溜り場になっている。

旧猪名川の西側の土手は緑地になっている。

 

排水機場手前のグランド。塩野義製薬のものらしい。

 

この辺りまでが神崎川公園で、尼崎市に入ると戸ノ内緑地。旧猪名川緑地は北の方へ伸びてゆく。

だから県境だがそれを示す標識には出会わなかった。

 

府県の境界線はシオノギ製薬のグランドの中央を南北に縦断しているようである。帰宅後の地図での確認。

 

実柘榴や因幡美作国境 和田しずえ
 
一峡を以て国境鳥渡る 倉田紘文
 
国境の辺り胡瓜の花ざかり 井上 たか女
 
雪残る頂一つ国境 正岡 子規
 
国境を魚は気儘にニライカナイ 上野草魚子
 
国境へ夢の速さに水流れ 対馬康子
 
赤い林檎の国境囓るミュージシャン 五島エミ
 
国境やシネマのなかの扇風機 大井恒行
 
会釈して通る国境夏薊 赤尾恵以
 
螻蛄は夜の闇をふりまく国境 河野南畦
 
国境といはれ夏潮あるばかり 稲畑汀子
 
国境のよう麦秋にピアノ捨てられて 遠山郁好
 
検問所奥なにごとか山笑ふ(メキシコ国境) 河野南畦 『元禄の夢』
 
国境や馬鈴薯の花咲ける町 橋本多佳子
 
雪残る頂一つ国境 正岡子規
 
風花や遮断機ひとつの国境 八巻絹子
 
三輪車で国境こえるかるくなり 阿部完市
 
国境に長き停車や枯るる中 森田公司
 
ひなげしの咲く国境を越えにけり 増澤和子
 
夏蝶の越ゆる国境検問所 水田光雄
 
国境を越えきて眠るハンモック 石崎多寿子
 
棒切れを国境となす蝌蚪の国 伊藤瓔子
 
流氷の眼下に浮かぶ国境 川村暮秋
 
初雪や川ひとすぢの国境 大和美人
 
葡萄熟るる起伏いつしか国境 細谷 鳩舎
 
国境の灘を背に負ひ秋耕す 犬束孤憧
 
国境の湖の一つにスワン来る 久米幸叢
 
国境に鋸草などあはれなり 山口青邨
 
雪残る頂一つ国境 正岡子規
 
雪残る頂一つ国境 子規
 
スイス国境踰ゆるまぎはのリラ一枝たましひの水際をかすめたり 塚本邦雄
 
国境をはるかに越えて迫りくる波あり春の岸辺を洗ふ 館山一子
 
国境へ夢の速さに水流れ 対馬康子
 
一峡を以て国境鳥渡る 倉田紘文
 
雪残る頂一つ国境 正岡子規
 
国境追はれしカール・マルクスは妻におくれて死ににけるかな 大塚金之助
 
軍服の袖に蝿来て国境 藺草慶子
 
国境に鋸草などあはれなり 山口青邨
 
眠らざる国境白線より五月 対馬康子 吾亦紅
 
夏燕いまは見えざる国境 対馬康子 純情
 
国境へ夢の速さに水流れ 対馬康子 愛国
 
海は国境少年の凧あがる 対馬康子 愛国
 
雪山を背に立つ国境歩哨兵 深田久彌 九山句集
 
大嶺の集まり眠る国境 松本たかし
 
畑打や孔子去る魯の国境 大谷句仏
 
銀行一つ国境に雨冷ゆるかな 吉野義子
 
昼月や稲架結ひかはる国境 佐野美智
 
国境は涼し兵舎の置ランプ 田村了咲
 
国境はいくさかりがね渡るなり 田村了咲
 
雪残る頂き一つ国境 正岡子規(1867-1903)
 
山眠る岡山兵庫国境 吉屋信子
 
弾き損じたギター 国境へ散り散りに 伊丹公子
 
たんぽゝや国境近く木のポスト 殿村菟絲子
 
国境を越えて雲雀になつてゐた 柿本多映
 
国境の他に何もなし春の部屋 攝津幸彦
 
国境や秋深く置く石一つ 中川宋淵 詩龕
 
国境の駅の両替遅日かな
 
虚子の句だと思う。この句では、「くにざかい」ではなく「こっきょう」と読む。コッキョウと読む句も少なくない。
 
春の夜の藁屋ふたつが国境ひ 飯田龍太 涼夜
 
国境といはれ夏潮あるばかり 稲畑汀子 汀子第二句集
 
朝涼し国境渡る乳母車 有馬朗人 天為
 
この句の国境もコッキョウであろう。ロウジンさんは国際人だから。
ドイツ人神父から3国境超え遊びができるところがあると聞いたことがある。
ベルギー、フランス、ドイツの国境が重なるところには非武装地帯なるものはないらしい。
 
滝の上鷹が定める国境 有馬朗人 知命
 
国境過ぐ岩と蛇との空間澄み 中島斌雄
 
蒼白の国境にきて 哄笑ふかな 富澤赤黄男
 
雪残る頂き一つ国境 正岡子規

 

県境の低き山脈花うつぎ 浦辻 美笑
 
県境を真近に楮蒸す煙 高原甲山
 
三角点ここが県境夏の雲 折上泉情
 
 
県境の例句少ない。国境(くにざかい)の例句多い。
 
 
野草では、チカラシバの群落に遭遇