花図鑑というタイトルのHP:

 

メガスケパスマ・エリトロクラミスはキツネノマゴ科メガスケパスマ属の常緑低木である。
原産地はベネズエラである。
コスタリカからニカラグアにかけて分布する。
メガスケパスマ属(Megaskepasma)は1属1種である。
樹高は2メートルから4メートルである。
葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、艶がある。
開花時期は11月から2月である。
長さ20センチ以上の円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、桃色の花をつける。
苞は紅色をしており、長く残る。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Megaskepasma はギリシャ語の「megas(大きい)+skepasma(覆い)」からきている。
種小名の erythrochlamys は「赤い苞の」という意味である。
写真は2月に夢の島熱帯植物館で撮った。
学名:Megaskepasma erythrochlamys

花時であった。尼崎市の緑化植物園(上坂部西公園 地区公園)の温室

 

もちろん季語にはない。出征兵士も中南米には出かけなかったから。よって和名もない。

 

和名なき魅惑の真紅温室に

 

温室の中の温室食虫花 保尾胖子
 
    以後、顔を合わせ、声を交わしたことのある人を紫色で表示
 
温室花を摘む温室花に身を沈め 森岡花雷
 
温室一歩曇る眼鏡に蘭百種 大津希水
 
温室の花粉に窓の曇りたる 近澤 杉車
 
温室出でて緑雨浴びたき旅人木 大島民郎
 
注射針憎し温室花眼にしみる 柴田白葉女 『冬椿』『遠い橋』『岬の日』
 
温室に時が許せばなほゐたし 山口波津女
 
温室の蕾ふくらむガラス越し 竹内鈴子
 
温室の天暗くして芭蕉の葉 清嶋静恵
 
温室に檄文貼られ農学部 山本 源
 
温室に時が許せばなほゐたし 山口波津女
 
温室に飼はるる鯉やはたた神 中村まゆみ
 
花さはに温室より届く成人祭 塩谷はつ枝
 
潮風や輪飾ゆらぐ温室の口 新井英子
 
夜の温室のうるむ光や冬苺 広沢道代
 
温室の花地階の花舗にあふれたる 山谷 春潮
 
温室せまし洋蘭玻璃にふれ咲きて 田中 七草
 
温室の花仰臥のほかの日は知らず 柏木真紀女
 
海光に千鳥鳴きつぐ温室の前 岡本まち子
 
霜の野に何咲く温室ぞほの赤き 秋元草旧居
 
重陽や温室の七棟灯ともりて 加藤 草杖
 
郭公や温室より移すレタス苗 久田 澄子
 
足しげく訪ふ花温室やシクラメン 遠藤 はつ
 
温室のつづれる丘にエリカ咲く 広沢 道代
 
チューリップ青天へ温室の窓ひらく 黒木 野雨
 
花満ちて花温室くもるあらせいとう 伊丹さち子
 
百合讃ふ温室の百合みな聴けり 橋本美代子
 
大甕が立つ温室の中の土 平畑静塔
 
温室村海に日迎へ海に送る 大野林火
 
温室ぬくし女王の如きアマリリス 杉田久女
 
温室はメロンを作る夏の雨 山口青邨
 
温室にバナナ実れる野分かな 岸本尚毅 舜
 
温室にトマト熟れたる朧かな 岸本尚毅 舜
 
温室を出でて椿が正面に 岸本尚毅 鶏頭
 
温室に水したたるや猫の恋 日原傳
 
皇太子蘭の温室(むろ)出し酔ひごころ 筑紫磐井 婆伽梵
 
温室の花を照らすや冬の月 広江八重桜
 
温室の世話も結局主婦の用 稲畑汀子
 
光点は大温室や岬晴 櫛原希伊子
 
春星一つ温室村を見下ろせり 伊藤京子
 
温室仕事冬日二つを戴きつ 羽部洞然
 
温室の行き詰りなほ別室あり 右城暮石
 
妄想の湧くにまかせて温室内 右城暮石
 
メロン守昼の休を温室にゐず 田村了咲
 
うす色の温室バラぞ春の雪 久米正雄 返り花
 
水遣って客間に運ぶ温室の蘭 稲畑汀子
 この温室は、ムロと読ませるのか。
 
白魚や温室つくりの胡瓜の花と 田中冬二 俳句拾遺
 
百合讃ふ温室の百合みな聴けり 橋本美代子
 
温室の硝子一枚壊れて夏 北原白秋
 
温室の花色失ひて来る痛み 朝倉和江
 
温室の花病室賑やかなるがよし 相馬遷子 山河
 
形見ともなく手入れせし温室の蘭 稲畑汀子 汀子第二句集
 
温室の灯るうしろの黄泉の国 有馬朗人 耳順
 
温室をかこむキャベツの畠かな 篠原鳳作
 
海近しサロメは赤き温室の蘭 野見山朱鳥

「温室」は季語である。冬。

しかし他の季語が1句の中にあれば、そちらが優先。

その場合は重季とは言わない。

 

鬱解くメガスケパスマは室の華

 

公園の西門の鉄柵に絡まっていたハーデンベルギアは、大鉢植えとして切り離されていた。

3鉢に。

 

昨日、駅前から少し離れた場所にある医院の庭にギンヨウアカシア(ミモザ)が

2株育っているのを初めて確認。

それほど大株ではない。

やや日当りが悪いせいか(はたまた若木のせいか)まだ満開ではない。

医院の私宅(医院の裏)玄関前の沈丁花。めちゃ立派

↑近時、のぞき見できる沈丁花は希少。我が家のものもある年、突然姿を消した。

(その沈丁花は、駅までの通勤途上、手で触れることが出来るものを一枝無断で切り取って

挿し芽したもので、数年は楽しませてもらった)

 

沈丁花の姿が消えると、沈丁花以外の花木が選ばれる。カイヅカイブキの代わりに、トキワマンサクが、

八手に替ってシマトネリコが、

金木犀に替って、ホソバ柊南天やブラシノキが垣根や庭木になってゆくように。

沈丁花に替るものはオタフクナンテン。

今や家から駅までの6,700mの間に、丁寧には数えていないが、50株以上のオタフクナンテンをみることができる。

 

 

 

今日のいつものミモザ

 

ちょうど満開か

 

今日の我が家の桜に目白が夫婦(多分)で。やがて鵯に追われた。

なんとか画像に収めようと20枚くらい撮った。

 

枝の目白籠の目白を見舞ひけり 巌谷小波
 
夕凍みや目白のひそむ裏の畑 飴山 實
 
見えかくれ居て花こぼす目白かな 富安風生
 
目白飼ふ事を日課に病快く 大隈 米陽
 
川は名を替えて目白に別れたり 川名つぎお
 
団欒の灯を遠く住み目白飼う やしま季晴
 
鏡中の目白身を寄せ出勤せり 宮崎二健
 
さざなみの色を四隣に目白鳴く 永島転石
 
凜として雲の中から目白かな 井上秋魚
 
夕凍みや目白のひそむ裏の畑 飴山實 『辛酉小雪』
 
山の畑独りで守りて目白飼ふ 高橋利雄
 
口笛に答へ目白の高音来る 満田玲子
炭火かぎろふまひる目白の声しげき 金尾梅の門
 
一茶忌や柿より小さき目白来て 小東泰子
 
マネキンを目白へ運び冬霞 山本鬼之助
 
目白鳴くあなたが遠い日曜日 隈元拓夫
 
連れ立ちて去りし目白の恵方かな 永峰久比古
 
梅に来て松にあふれし目白かな 木津 柳芽
 
目白来る夫の大声たしなめて 萩原 英子
 
こぼれ飛ぶ目白に朝日ゆたかなり 丹羽 啓子
 
群れてゐて目白鳴くでもなき日差 中山 允晴
 
籠の目白朝日散らしてゐたりけり 八木九鬼
 
桑の葉のよく散る日なり目白追ふ 内田わかな
 
紅葉して目白のうたも寂びにけり 篠田悌二郎
 
一寸留守目白落しに行かれけん 高浜虚子
 
一色に目白囀る木の芽かな 浪化
 
雪嶺は天の奥なり目白籠 宇佐美魚目
 
見えがてに目白の籠や年の梅 依光陽子
 
着ぶくれて目白去りたるあとに座す 大石雄鬼
 
梢より目白の囀り宇佐神社 滝沢伊代次
 
南天の実をこぼしたる目白かな 正岡子規
 
目白きき日曜の朝は床にゐむ 加藤楸郁
 
花の中雀目白とこぼれ出づ 田中英子
 
暮れ遅き空に倦みたり目白刺し 千代田葛彦
 
いそがしく目白花訪ひ寒櫻 八木林之介 青霞集
 
目黒過ぎ目白を過ぎぬ年の暮 平井照敏(1931-)
 
目白の巣我一人知る他に告げず 松本たかし(1906-56)
 
目白折々椿の露を吸ひに来る 寺田寅彦
 
今朝も鳴きに目白が来たよ背戸の梅 寺田寅彦
 
目白籠吊せばしなふ冬木かな 室生犀星 魚眠洞發句集
 
固くなる目白の糞や冬近し 室生犀星 魚眠洞發句集
 
へうときてへうといにたる目白哉 会津八一
 
藪の中寒椿さき目白なき 田中冬二 俳句拾遺
 
目白飼ひ水仙つくり寺の寮 田中冬二 行人
 
領巾振山に目白増えたり沖つ波 斉藤夏風
 
目白よりさへづり品川かじりつゝ 加藤郁乎
 
目白鳴く日向に妻と坐りたり 臼田亞浪 定本亜浪句集
 
目白捕る黐をコツコツ叩きをり さざなみやつこ
 
花弁の森番目白の戯れる