現在では、一般向けには、「京都御苑」と「京都御所」で区別にしているよう。
御苑の門(蛤門など)と御所の門とはどう区別するのか?
外門と内門?しかし外門内部には、内門で囲われた場所が、御所以外にも多数ある。
その内門内部にもまた門囲いされた場所がある。
↑内塀沿い 栴檀の実
昨日は清所門から京都御所へ入った。御所への門は6つあるよう。
( 南側の「建礼門(けんれいもん)」から時計回りに、西側には「宜秋門(ぎしゅうもん)」、「清所門(せいしょもん)」、「皇后門(こうごうもん)」、北側に「朔平門(せっぺいもん)」、東側には「建春門(けんしゅんもん)」の順)
建礼門が「正門」であるが、開門している時に立ち寄ったことは、一度もない。
開かずの門でもないし、いつ開いているかは事前に予想できるが、
そんな日は、門前周辺に近寄ることは出来ないであろう。
しかしこの「御所」は14世紀に、仮御所から「昇格」したものであり、
清少納言や紫式部が勤務していたところではない。
↑建礼門
車とめ
控えの間 二条城などと似ている 二条城の方が幕府側接待場として真似たのであろう。
雅というものを全く感じない。
紫宸殿
さぞあらむ紫宸殿上の此暑さ 会津八一
私は冬の寒さを心配。
定子ちゃんも霜焼けしてたらしいし。
このあたりは平安神宮である。
- 霜焼の黒曜石の瞳が二つ 高野ムツオ 蟲の王
- 父祖の血を承けけり頬の霜焼も 不破 博
- 高野僧耳の霜焼まぬかれず 森田 峠
- じゃんけんのぐうは霜焼にぎりしめ 草間時彦
- 霜焼に手ふれつおもひまとまらず 馬場移公子
- 霜焼のゆるさぬ指輪蔵ひあり 福永耕二
- 霜焼の耳ばかり見て聴き役に 上野章子
- 霜焼をこすり歩きぬ古畳 長谷川かな女
- 客のあと妻霜焼の足を出す 下村ひろし
- 霜焼の小さき手より見舞ひ花 石田あき子
- 霜焼に手ふれつおもひまとまらず 馬場移公子
- 叱るべき児の霜焼をふと庇ふ 富永小谷
- 霜焼の小指が過去を覚ましけり 丸田余志子
- 大き手の霜焼の指愛しめり 仙田洋子 雲は王冠
- 客のあと妻霜焼の足を出す 下村ひろし
- 信濃より藷さげてきし手の霜焼 加藤楸邨
- 母の夢見て霜焼の耳がかゆい 木下十三
- 霜焼に角ばみ小さき片の耳 篠原梵
- 霜焼の耳美しき燈下かな 中西正史
- 大聲の霜焼の子や川つぷち 田中裕明 花間一壺
- 信濃より藷さげてきし手の霜焼 加藤楸邨
- 霜焼もせず臈たけしいつのまに 久米正雄 返り花
- 少し耳かゆし霜焼とも思わず 高浜年尾
- 神にかしづく霜焼の修道尼 品川鈴子
- 霜焼の手を子は告ぐる婢は告げで 中村汀女
霜焼けを思い起こさす清涼殿
夏は案外涼しかったかも。かなり天井が高い。