ある川の源流を探る場合、二つ(あるいは3つ以上)の流れが合流する地点では、
流量を比較して多い方を本流とする。ナイルでもアマゾンでも、長江でもこの方法で、
源流を探して遡ってゆく。人跡未踏の地を行くのであるから、二つないし三っつの流れの年間流量を比較しているわけではないから、間違う可能性はある。何十年もたつと
環境の変化などもあって源流が変わる可能性は多いと思う。
 
私の住む地区のケーブテレビでも武庫川の源流を求める「旅」を繰り返し放映している。毎回見ているわけではないが、田田の傍を流れる小流れになると、兵庫県内で完結している2級河川でも「公認」の源流は分かっていないのではないかとおもう。
 
尼崎市内で完結している蓬川も、浜田川でない方の源流は分かっていないようだ。
 
四万十川源流つつつつと黄鶺鴒 篠崎圭介
 
月山を源流となし水澄めり 山崎雅葉
 
源流に歩を向け荻の声をきく 加古宗也
 
源流はもとより一縷木五倍子咲く 大岳水一路
 
源流の水音高し植樹祭 宮田富昭
 
源流に腰かけて居る翁かな 永田耕衣
 
源流の村木枯もうすみどり 石川雷児
 
源流に色なき風の生れけり 笹本カホル
 
源流のささやきに覚め水芭蕉 田中晄人
 
あめんぼになりたき両手源流に 山内 愛
 
幣立てて源流といふ岩清水 甘田正翠
 
源流の目覚めうながす初音とも 中野陽路
 
最上源流音なく白し枯木中 千手和子
 
石楠花や賀茂源流の岩梯子 原 柯城
 
四国三郎源流近し岩魚小屋 石原義輝
 
最上源流螢の夜を更けしめず 佐藤 国夫
 
源流へ一歩踏み出す夏帽子 中江はるみ
 
蕗のたう源流いまし呱々のこゑ 及川 澄
 
利根源流秘めたる雲やななかまど 武井耕天
 
源流にゐて夏シャツの筋目たつ 大石雄鬼
 
源流に雷鴫の羽音かな 福田甲子雄
 
返り梅雨源流といふしたたかさ 大西津根夫
 
源流は虎とぶように雪解水 宇多喜代子
 
雪渓を源流とせり青胡桃 冨田みのる
 
紀・有田源流わけて花の散る 杉本寛
 
源流に落す若水過疎部落 北野民夫
 
荒川の源流にしてトマト食ふ 八木林之介 青霞集
 
源流に腰かけて居る翁かな 永田耕衣(1900-97)
 
七草や源流近く日はのぼり 大峯あきら
 
源流やさざなみだてる二輪草 野沢節子 八朶集以後
 
源流を夢みてねむる蛍の夜 飯田龍太
 
美しく老い源流にさからわず 沢幡尺水 「オール川柳」平成九年十二月号
 
源流の梅きびきびと歩き出す 古舘曹人
 
源流に腰かけて居る翁かな 永田耕衣
 
↑富松川が南進して阪急電車の線路の下を潜り、さらにまた直角に近い屈折で、
西進してX橋での、他の2川との合流を果たし庄下川に至る、南進開始場所。
ここで東側への流れが始まっていた痕跡が残っている。
それがなくなったことによる空き地に、近所の人がコスモスを植えた(蒔いた)ようである。
その流れは埋められ、半分が植栽に、半分が歩道になっている。
 
公園のキバナコスモス