最近では煙の木と呼ぶ代わりに、スモークツリーと呼ぶようである。
数日で学んだこと。
1.
煙は花ではなく花後の花穂であること。
花は目立たないつぶつぶであること。
2.緑葉と赤紫葉があること。
3.きろろガーデンにはスモークツリーが複数そだっていること。
玄関はいったとこにある畳部屋。ニッチ飾り棚などがある場所、左右奥にドア・襖で来客を振り分けるところ、名称は何と呼ぶのか、取次の間?。今時こういうスペースを設けている家に入ったことはない。ここだけである。右のドアを開けると田舎ッフェである。
そこに飾ってあった花がスモークツリーだとは気づかなかった。
郭公や煙が煙押しあげて 大木あまり 雲の塔
煙吐く御用納の煙出し 山口青邨
煙吐く御用納めの煙出し 山口青邨
煙出てやつぱりこれは煙茸 藤田あけ烏 赤松
田仕舞の煙しあはせの煙かな 加藤覚範
煙出しより煙出て秋の暮 片山由美子
煙出づ冬木空なる煙出 中村汀女
薇や呪文と人を煙に巻く 中原道夫
地は秋の煙のごとく祖母座る 高野ムツオ 陽炎の家
香煙をすくつて胎に初大師 田川飛旅子
七草や風呂の煙の木の匂ひ 兒玉南草
初浅間しなやかに煙ひろげをり 皆川盤水
松過ぎの前山に煙上りゐる 青柳志解樹
炊煙が這ふ元日の溝明り 原 裕
寒釣の来ているらしき煙立つ 田原せいじ
牡蠣船の煙這ふ水や流れをる 瀧井孝作
すが漏りや土間にこもりし榾煙 ながさく清江
煙先行す石焼芋の車 加倉井秋を
長薯の蔓焚く煙千曲川 滝沢秀誉
竹の春物焼くはじめの煙濃く 北野民夫
実棗やハリス館に煙出し 堀江君子
香煙のさすらふさまに秋遍路 阿波野青畝
初秋や杉の谷より青煙 沢木欣一
炊煙を洩さぬ祖谷の茂りかな 館 容子
一事果たす新樹にからむ汽車煙 鈴木六林男
花蜜柑煙吐かざる汽車通る 嶋杏林子
ところてん煙のごとく沈みをり 日野草城
蓴菜の煙のごとく岸に生ふ 柳 楚城
大阪や煙の中を鳥帰る 青木月斗
義士祭の煙しみたる群動く 福島 胖
畠焼くや一本の梅に凝る煙 高田蝶衣
浜焼きの煙が軒に花曇 堀 古蝶
展覧の備長炭を焼く煙 坂本 丘川
お火焚の一炎一煙かな 高野 素十
盧火焚く煙に透けて五六人 岡野 やす子
麦藁を焼くや煙にむせびつゝ 柴山 長子
菜殻火の煙の土手にぶつかりし 古賀 紀子
草刈の細き煙のぶといぶし 山中 真智子
麦秋の暮れる煙の二つ三つ 小野 茂川
鮑海女らしき舟炉の一と煙 児玉 菊比呂
燃え悪き汐木の煙磯菜摘む 荒木 千句子
磧より一炊煙や上り簗 野中 穂浪
大由布の若菜野つゞく湯の煙 宿理 菊香
降る雪の中の香煙初大師 今川 青風
人焼く煙もあっちむいておじぎしはる 井上秋魚
父恋ひの母やバターの焦げ煙 金子 晉
日が落つる煙突の煙みな太くなる 荻原井泉水
遠い煙が白瓜抱いて昇るらん 安井浩司
鼻紅葉終にしほ木の夕煙 与謝蕪村
猫窃かに煙を分娩して居りぬ 河原枇杷男
煙のような言葉タバスコ強くふる 野木桃花
百姓は煙で天の鷹を落とし 安井浩司
かなしきかな性病院の煙出 鈴木六林男
死火山に煙なく不思議なき入浴 金子兜太
芥焼く煙のなかの冬の蝶 澤木欣一
牛祭月歪むほど護摩煙 上島清子
籾を焼く煙のなかをプロペラ機 中村雅樹
大根蒔く煙たちこめたる盆地 細見綾子
皆が花火の煙を追っている農民祭 福富健男
万歳の顔に紐垂る煙霧都市 小川双々子
注連焼けば祝詞は山の煙なり 吉田さかえ
畦焼の煙の中のうけこたへ 細川加賀 『玉虫』
香煙に蝿あそぶのみその羽音 細川加賀 『傷痕』
冬山中煙の束の炎の初め 野澤節子 『鳳蝶』
寒鰤の一切のみの煙上ぐ 殿村菟絲子 『樹下』
春立つと剥製屋より太い煙 田川飛旅子 『植樹祭』
麦焼く煙空で合せて不作部落 加倉井秋を 『真名井』
芝を焼く煙のあがる産着縫ふ 加倉井秋を 『胡桃』
秋刀魚焼く煙の中で和服となる 加倉井秋を 『胡桃』
伊原野の砲煙に似て濃かげろふ(沖縄にて) 石原八束 『藍微塵』
三日はや達治を偲ぶ煙霞癖 石原八束 『高野谿』
香煙や祖かくありし昼の虫(大仏殿にて) 『定本石橋秀野句文集』
かな~や母よりのぼる灸の煙 飴山實 『少長集』
動物園春の煙をあげにけり 大木あまり 火球
歳晩や火の粉豊かの汽車煙 中村草田男
煙突の煙棒のごと冬の雨 高浜虚子
もう~と霜夜に烟る煙出し 村上鬼城
県境を真近に楮蒸す煙 高原甲山
炭焼夫消えて煙の定まれり 田中照子
炭を焼く長き煙の元にあり 中村草田男
芥焼く煙のなかの冬の蝶 沢木欣一
冬山中煙の束の炎の初め 野沢節子
やがてわが炊煙も出て冬霞 山口誓子
凍雲に父焼く煙とどかざる 下村梅子
木枯に浅間の煙吹き散るか 高浜虚子
煙なき牡丹焚火の焔かな 原 石鼎
杣山や鶲に煙ながれたる 飯田蛇笏
家ありや煙の傅ふ鳴子縄 蕪 村
秋水へ真赤な火から煙来る 中村草田男
煙また味の一つや初秋刀魚 鷹羽狩行
秋刀魚焼く煙の中の妻を見に 山口誓子
大根蒔く煙たちこめたる盆地 細見綾子
藤豆の咲きのぼりゆく煙出し 高野素十
花サビタ十勝の国に煙たつ 加藤楸邨
*はまなすや煙の汽車を知らない子 古賀祥予
心太煙のごとく沈みをり 日野草城
汽車煙熱きがかかる月見草 鷹羽狩行
青桐の向ふの家の煙出し 高野素十
蒼朮の煙賑はし梅雨の宿 杉田久女
屋根石に炊煙洩るる豆の花 杉田久女
14日の夜と、15日の夜、湯郷温泉郊外の大谷川岸辺と、
旧作東町の中国道の高架下を流れる、同名の大谷川周辺で
蛍を鑑賞。併せて50匹程度は見たように思う。
案の定、暗いところが怖いワイフがどんどん前を行き、はしゃいでいた。
数日で学んだこと。
1.
煙は花ではなく花後の花穂であること。
花は目立たないつぶつぶであること。
2.緑葉と赤紫葉があること。
3.きろろガーデンにはスモークツリーが複数そだっていること。
玄関はいったとこにある畳部屋。ニッチ飾り棚などがある場所、左右奥にドア・襖で来客を振り分けるところ、名称は何と呼ぶのか、取次の間?。今時こういうスペースを設けている家に入ったことはない。ここだけである。右のドアを開けると田舎ッフェである。
そこに飾ってあった花がスモークツリーだとは気づかなかった。
14日の夜と、15日の夜、湯郷温泉郊外の大谷川岸辺と、
旧作東町の中国道の高架下を流れる、同名の大谷川周辺で
蛍を鑑賞。併せて50匹程度は見たように思う。
案の定、暗いところが怖いワイフがどんどん前を行き、はしゃいでいた。