JR天童駅から徒歩10分位のところに、

天童市美術館がある。
入ったところに2枚の肖像画が展示されていた。
一枚は自画像


一枚はこの作者の父親の肖像画

↑左はモデルの写真である。


自画像の作者(=モデル)は、ワイフの祖父で、
肖像画のモデルはワイフの曽祖父である。
明治維新以前は亀岡藩士
維新以後は裁判官で関東の各地を巡っていたようである。


シュルル紀の死火山自画像新聞紙 渡辺誠一郎

自画像に入れてもらへる田螺鳴く 伊東達夫

ジェラシーめく自画像仰ぎ年あらた 上原勝子

うそ寒や自画像ばかり売れ残る 仁平勝 東京物語

自画像のその前にあり寒卵 加藤三七子

柿照るや自画像すこし酔ふてをり 野田勇泉

自画像の如き鰍を齧りけり 古幡かげふさ

自画像の皺ひとつ消し秋うらら 桑原白帆

晩夏光自画像の目に射られけり 渡辺立男

いびつなる自画像残し卒業す 河合澄子

自画像が我を見てゐる春隣 堀 政尋

自画像の問ひかけてくる夜長かな 藤井寿江子

自画像の子の首細し柿の花 橋本榮治 麦生

自画像の昏き時代の銀河かな 大石悦子

上を向く父の自画像紅葉冷え 皆吉司

司君の父も画家で、祖父は俳句結社の創設者・主宰であり、
その句会はワイフの幼き日には、自宅で開催されていた。
しかし画家である祖父は1945年8月に亡くなっていたので、
思い出はないかも。

追悼展冬帽のその自画像も 大橋敦子

目円に自画像成りぬ秋晴れて 久米正雄 返り花

泳ぐ寝ざまの自画像死また涼しきや 文挟夫佐恵

自画像のその前にあり寒卵 加藤三七子

自画像を飛びし黒点夜の蠅 深見けん二

自画像をまじへて永き日の個展 鷹羽狩行 七草

灯蛾狂ひ自画像の眼へとびうつる 川口重美

自画像の青きいびつの夜ぞ更けぬ 篠原鳳作

渋面の自画像の奥 枯木騒ぐ 楠本憲吉

自画像を飛びし黒点夜の蠅 深見けん二

自画像の口元きりり受難節 西池万葉

将棋の町天童は明日紹介。
今日は午後4時前に「つばさ」に乗車、3時間、東京からはジパング利用の「ひかり」に3時間以上乗車、新大阪駅着午後10時半。