恋ひとつ
赤い煉瓦 蔦の葉がからまる喫茶店
こんな 見せかけの店は嫌いと
君は はっきり言った
その一言 いさぎよく僕の胸を突いた
扱いにくいことは 承知でも
僕は 君に恋をした
醒めた瞳の奥 引き込まれて
いつも つくりばなし
本気にさせられてしまう
醒めた 口ぶりには
もう なれたよ
君の好きな台詞
「明日は今日よりもマシさ」
痩せた背中 バスルーム 鏡の中の君
ただの寂しがりやが 写ってる
やせ我慢の横顔が シャワーの飛沫で隠す
涙は見ない 見ないでおくよ
回転扉
もう今は待つひともない 午後の切さが
駆け抜ける 胸深く
ゆく宛のない悲しみを 持て余すだけで
振り返る 胸深く
回転扉から 着く人 出てゆく人
すれ違う 陣背は さまざまで
交す言葉も ないままに右と左に
さり気なく 行過ぎる
たとえば あの時に 声を掛けなければ
今頃は やるせないこともなく
ふたたび 会えぬ あなたとの 優しい日々を
思い出す 筈もない
この胸に刻まれた 深い傷跡を
忘れるすべがあるなら
あれ程 激しくは 二度と愛せない
何もかも ただひとり
あの日から すべて揺らめく 陽炎のように
やりきれず ただひとり
もう今は待つひともない 午後の切さが
駆け抜ける 胸深く
ゆく宛のない悲しみを 持て余すだけで
振り返る 胸深く
回転扉へと 視線を投げかけて
いたずらに 時間だけが過ぎてゆき
来るあてのない あなた待つ 俺のこころを
あきらめが 塗り変える
思えば あの時に すでにあなたはなく
何故 俺に何ひとつ 教えずに
海辺の町で 抱きしめた せつない日々が
想い出を しめくくる
この胸に刻まれた 深い傷跡を
忘れるすべがあるなら
あれ程 激しくは 二度と愛せない
何もかも ただひとり
あの日から すべて揺らめく 陽炎のように
やりきれず ただひとり
https://www.youtube.com/watch?v=u5A0u2VGTmA
雨の風景
雨降る夢は シャワーの音さ
まくらに顔を うずめなおす
彼女 いつのまにか
スーツケースかかえ
短い恋の扉を閉じる
別離はいつも 雨の風景
ワーパー止めた 車の中で
貴方の声が ナイフになる
愛は いつのまにか
この腕をすりぬけて
ふと振り向くと ひとりに戻る
別離はいつも 雨の風景
海辺の部屋で 雨を見ていた
ひと夏だけと決めてた恋
それが いつのまにか
こころまで奪われて
気付いた時に あなたはいない
別離はいつも 雨の風景
歩道をたたく 雫に濡れて
誰かと消える あなたの影
雨は いつのまにか
想い出に侵み込んで
哀しみさえ 見慣れた場面
別離はいつも 雨の風景
別離はいつも 雨の風景
別離はいつも 雨の風景