こんなに暑くなっても、夕方の決まった時間になったらウォーキングに出かける。
習慣になってるから、暑くなっても寒くなっても、少々の雨や雪でも歩く。
自慢してるわけじゃない、普通のことだから
日中は暑くても、夕方7時くらいになると涼しくなって歩きやすくなる。
1ヶ月前に歩くコースを変えた。
ずっと歩いてると飽きてくるので、だいたい1年に1~2回、コースを変える。
新しいコースになってから、いろんな発見があって毎日面白い。
今日も、イベントの準備のことやら、友達のこと、今日の夜やるべきことなんかをぼんやり考えながら歩いていたら・・・
とある畑におじちゃんが立ってた。
両手には立派でキレイなカボチャが
思わず、目が真ん丸になって、口が「ほぉぉぉ」の形になってしまった。
すると、そのおじちゃんはあたしを見てニコっと笑ってくれた。
「いいのが出来ましたねぇ」
と思わず声をかけた。
すると、
「カボチャ、食べるなら持って帰り~」
と言ってくれた。
この段階で言わせていただきますと・・・このおじちゃん、知らない人
それでも、この畑は個人的に何日か前から気になってた。
何年か前まで畑をやってたので、人の家の畑は気になる。
何を植えてるのかとか、どんな出来具合か、そして畑のレイアウト
このレイアウトがねぇ、畑マニアには堪らない。
几帳面な人の畑は、すんごいキレイに作物をレイアウトしてる。
そして畦の幅とか高さが実に美しくて、草が生えてなくて・・・
このおじちゃんの畑もそう。
作物の種類が豊富でねぇ
最初は花梨が目について、毎日通りがかりに少しずつ目線をずらしていくといろんな作物が目に入った。(ズッと見てたら、盗っ人だと思われたらいけないから何気なくね)
スイカ、とうもろこし、カボチャ、さといも、さつまいも・・・そしてなんとブドウ
「ここの人、すごいなぁ」
と昨日思ったばっかりだった。
そして今日、やっと主に会えた。
言葉もロクにかわすことなく、カボチャをもらってしまった。
「いつも歩きながら、ここの畑が気になってたんですよぉ」
と言うと
「たいしたことなぁよぉ」
とおじちゃん。
お仕事をしながら、畑をされてるそう。
そして、山のほうを指さしながら
「あそこに桃を作ってて、あっちにミカンを作ってて・・・」
と教えてくれた。
そしてあたしもとうとう、
「あそこにブドウを作ってますよねぇ、向島で作れるもんなんですか?」
と聞いてしまった
「できるんよぉ、ちゃんと水をやっとりゃできる」
とおじちゃん。
そして、
「あっちにトウモロコシ、その次に生姜、枝豆、里芋、そこにサツマイモ、その隣が(小さい声で)スイカ、んで、そこがカボチャよぉ」
と教えてくれた。
「いっぱい植えてますねぇ」
と言うと
「トウモロコシ、もいじゃろか?」
とおじちゃん。
「いやぁ、せっかく作ったのに、そんな~、いただくわけにいきませんよぉ」
と言ってると、おじちゃんはどんどん畑に入って、トウモロコシをもいで、そして一緒に枝豆をグワッと引っこ抜いてきてくれた。
本当に、見ず知らずのこのあたしに
本当に知らないのに。
会ったことないのに。
着古したTシャツに、ユニクロのステテコパンツをはいて、クロックスのサンダルを履いて、友達からの誕生日プレゼントのサンバイザーを目深に被ったこのあたしに・・・(あたしだとばれたくないようなファッションなのだ)
おじちゃんはあたしにカボチャと引っこ抜いた枝豆とトウモロコシを持たせてくれた。
出会って5分以内の出来事
誰か分からない人にいっぱい野菜をあげて、あとでおじちゃんがお母ちゃんに怒られたらいけないから、
「あたしは、○○の娘です」
と念のために名乗った。
そしたら
「あぁ、あそこの!お父さんをよく知ってるし、お母さんは63歳じゃろ?同級生じゃわぁ」
とのこと
なぁんだぁ、向島って狭いなぁ
ってことで、まだウォーキングのコースが残ってたので、脇にカボチャ、左手にトウモロコシ、右手に枝豆を持って、大きな通りを歩き始めた。
車の通りが多いとこなので、チラチラ見られながら・・・
「暗いからあんまり見えないと思うんじゃけど、やっぱり、おかしいかなぁ」
と思いながら歩き続けた。
セブンイレブンの前を通ってたら、おじちゃんが
「おぉ、のんちゃん、百姓かぁ」
と・・・
そっかぁ、やっぱりこのファッションのせいかぁ
ガソリンスタンドの前でも同じようなことを言われた。
こういうとこもやはり向島じゃなぁ
家に帰って早速トウモロコシを茹でて食べた。
喉が渇きそうなくらい、すんごい甘かった。
実もキレイに詰まってて、粒がそろってて、キレイな出来だった。
最高じゃね。
明日は枝豆を食べる日。
今度また会ったらお礼とともに、いただいた野菜の感想を伝えよう。
向島の人気焼肉店の「えひめや」とカボチャ~
プリプリの枝豆と遠くに千光寺~
新鮮なうちに上手にお料理に使おう。