一人目
礼をして三歩前へ 抜刀蹲踞。それほど緊張はなかった。
蹲踞からの立ち上がり、
いつもはお相手と剣先を合わすようにして「煙が立ち上るかのごとく」立ち上がるのだが
相手より先にスッと立ってしまい、ちょっと しまったと感じた。
構えをしっかり作り 発声。
私は声が高くこの最初の発声はどうも格好良くないと自分で感じる。
まあそんなことも言ってられない。
今回の審査で心掛けたのは
「先を取る」ということと「気構えを崩されず、相手の気構えを崩す」ということ。
いつもは「すんっ」とした静の構えで間を詰め 間を詰めることが攻めとなるような
そんな攻め合いを目指すが
今回はまず攻め入るのは自分からで しかも「さあ行くぞ」の気構えで攻める。
大概お相手が先に打ってくるので
初太刀 面返し胴を打つことが多い。
でもこれは相手の技に反応しただけで攻め崩してはいないと判断されるのでは?
つまり印象が悪いのではと 繰り返した審査失敗からようやく気づいたので
今回は初太刀は面で行こうと決めていた。
もちろん 「決め打ちはいけない」というのは重々承知ですが
数名の方々のアドバイスもかみしめたうえでそう決めた。
すると腹が座るというのか 迷いがなくなるというか
では何が何でも打ち間まで 魔境まで我慢しよう
そしてその瞬間をこちらの最後の一攻めで作り出そう・・
と思いました。
それまでに打ってこられたらそれはそれで面すりあげ面で応じる。
兎に角 捨てて面を打ち切ろうと考えていた。
それから いつも初太刀の事ばかり書いていますが
その後のやり取りも気を切らないで続けるつもりでいました。
いつもそうは思っています。
そうは思っても、どうしてもしくじった場合に動揺して影響が出るので
これもブロ友さんのアドバイスも心にとめ
失敗しても 成功してもその瞬間に忘れて次に集中する。
これこそ気構えを崩されずに続けるという事だと思ってました。
さて 初太刀。お相手もすぐには打ってきません。
良いお相手に恵まれたと言えます。
しばし攻めあい
一足一刀付近で一瞬ですが私が溜めたような状態になったところで
お相手の打ち気を感じ
審査前の稽古でかなり稽古して来た相面に打って出ました。
映像を見ると良い感じで打ち切れていました。
お相手は少し前突っ込みな面だったのでこれは私に分があったのではないでしょうか。
次は同じく攻め合いから打ち気を感じたので面返し胴。
ところがこれはお相手は 小手うんっ面 のような小手面で
お互い技は決まらず。
私は相手の小手を返して胴に行ってしまったので
面がくると想定して返し胴にいったような
印象が悪いことをしたかな?と一瞬思った。
が、もちろんこれも気にしない。
構え合い 私が小手面と仕掛けようとした瞬間にお相手に面に来られた。
私の小手は出小手の失敗のような感じになり 乗られた感じだったが
お相手もこちらを捉えていなかったと思う。
構え合い お互いクッと溜めたようなしぐさの後お相手が 小手面。
この小手面もダダッ!の小手面ではなく
タンタン な感じ。
私は上手く捌けたとは到底言えないが 引き出されず・・といったところか。
構え合い 相面。
良い感じでした。取れたんじゃないかな?打ち切れたし。
すぐにお互い触刃の間へ。
攻め合い、これまでより少し早めのテンポで私が先に攻め入って仕掛けの小手。
この攻め入りに誘い出されるようにお相手が面に来たため 結果 出小手ドンピシャ。
めずらしい(笑)
最後の攻め合い お相手は少し焦ったか 少々遠い間合いから仕掛けの小手面。
私は付き合わず。でも相変わらず捌き方は下手だ。
ここで終了。私は交代。
序盤 おかしな技の発動があったのが気がかりだったが そんなことを考えてる余裕はない。
気構えはしっかり保てたと思うし いつもより「先を取る」意識はあったと思えた。
一立ち合い待ってから 次に反対から私の出番。
二人目
お相手は少々猫背な感じの構え。
慎重に攻めあうがなかなか一足一刀に到達しそうにない。
映像を見ると お相手は触刃から交刃で出入りをしている。
ちょっと遠い間合いにいて
なかなか打ち間までの攻め合いにならないタイプだった。
そのうち少し入ったところでお互いクッとなって
私は打ち気を感じたのでお相手の面を返し胴。
ところがお相手は面を打ち切らず途中止めの面にして胴を防がれた。
構え合い、私は間を詰めようとするが
映像を見るとお相手は下がって間を切っている。
一足一刀付近にお相手がすっと来たのでそこで面に出たが
出小手を当てられた。
お相手が出入するタイプだったので、
入って来た(間合いが出来た)ってところで打ちに行ったが
絵的には完全に引き出されていた。
ここでもう一攻め、もう一溜めが出来ないとダメなんだろうなあ~って
映像を見ながら今後の課題と思った。
でもまあまあこの面は打ち切りましたよ。
お互い近寄り、構えあう前にお相手は一瞬竹刀を右に開いた。
日本剣道形の下がるときの感じ。
私は今回これはしないでおこうと事前に考えていた。
構え合い。攻め合いもなく仕掛けで小手面に行くが
雑な技だったので小手が空振りみたいになって引っかかって
小手の一本打ち失敗みたいな状態になった。
今回の立ち合いで一番恰好悪かった瞬間。
鍔ぜりから分かれる。
構え合い、攻めあい。お相手は相変わらず遠い。
すっと入って来たお相手と一足一刀付近でクッと溜め合いみたいになったが
お相手はすぐに引く。
ついていくようにもう一度構えて入るとお相手は小手を打ってきたが
その打ちは私に引き出された感じで
「小手すぐ面をガード」 のような感じで打ち切れてはおらず
捉えてもいない。
構え合い、「先を取る」の意識があるためか私は少しずつ間合いを詰めようとするが
お相手は下がって 下がって 間合いを作らせない。
ここで下がり気味のお相手に対し ググッ一気に間合いを詰めて打てればよかったが
まだまだ遠いのに我慢できずに届かない面を打ってしまった。
一番やりたくなかった「ひょこたん面」あ~あ
お相手は私を胸突きで止める。
構え合い、遠すぎる面を打ってしまった反省から
今度はグイ~っと構えで攻めると
お相手は面。引き出された感じ。決まらず。
終了。
丁寧に礼まで行い、椅子後ろヤードへ戻って面を外した。
すぐに発表になるだろうから 面、甲手、胴、竹刀を観客席に持ってあがる。
この時はじめて長女と合流。
どうも上手く行かなかったような手ごたえだったので
「駄目やなあ」と伝えると「えっ、そうなん?」と長女。
相面と小手がよかったとのこと。
そうかなあ~これまでも「あれは良かった」って思って碌なことはなかったし。
それより「やっちまったなあ~」というやり取りもかなりあったし
まあなんというのか 「いつもの手ごたえな感じだ」
取りあえず垂だけつけて1階へ降りた。
暫くして結果発表の例の用紙をもって係員が走ってくる。
これ駄目だったら次は名古屋か・・
11月はすぐだ。
受けない手はないのだが・・さすがに疲れたなあ・・
何故かあまりドキドキもせず 広げられた発表用紙を少々ニヒルに見ると
あっ
あった・・・
本当か?
何度も垂を見る。
落ちたときと同じ行動をとる。
間違いない。
うかった様だ・・・
よかった・・・
2024年11月名古屋で始まった七段挑戦が
2026年8月に終了しました。
1年9カ月。自分のようなセンスのない者にとっては上出来だ。
でも苦しかった・・
私なんぞが一人で何とかできる世界ではない。
いろんな方々のご支援ご指導のお陰だ。
本当にありがとうございました。
ちょっと時間をもらってから
このほかの話や 関連する考察なんかを記事にしようと思います。
もう一度
皆さま本当にありがとうございました。
♪涙が歌に変わるとき 心を震わせて
名も知らぬあなたにも届くだろうか
僕のこの声が・・♪