hakubi
白眉/アークランドサカモト
日本ブランドの84番目
新たな日本ブランドを見つけました。
燕三条の総合工具商社アークランドサカモトが運営するブランド白眉/hakubiのコンビレンチです。
日本の工具に相応しい素晴らしい名前だと思います。
アークランドサカモトは三条市で大きなホームセンターを運営していて、燕三条の工具メーカーがアークランド向けに専用商品を製造出荷することがあるので、その存在は知っていました。
でも、まさかコンビレンチを自らのブランドで出していたとは気が付きませんでした。
メルカリで誰の注目も浴びずに1年以上も出品されたままになっていたジャンク品9本の中にひっくり返して写っている
が1本まぎれているのを見つけた次第です。
コンビレンチの日本ブランド84番目として登録します。
アークランドサカモトは年間売上げが800億円であり、燕三条の中で断トツ1位の規模の会社です。(2018年データーより)
なお、燕三条の金物業界での2位はキャプテンスタッグのパール金属、3位が工具商社の高儀になっています。
ちなみに、異業種ですが、全国展開をしているとんかつ専門店の"かつや"もアークランドサカモトの系列です。
なお、今回のhakubiに似ている凸帯パネルのコンビレンチが沢山出ています。
これまで触れたことがなかったので、この機会を捉えて凸帯パネル9種についても解説します。
1.商品紹介
① 白眉/hakubi
凸帯パネルで、メガネ部は鍛造オフセットになっています。
前述の通りアークランドサカモトがブランド元です。
下の写真から分かるように形状と寸法共にASAHIのSNTモデルと同一です。
さらに裏面にASAHI製を示す丸Aマークが入っていますので、ASAHIからのOEMと判断するのが妥当です。
ちなみに、ASAHIにDX TOOLという高級ミラー仕上げのモデルがあり、これをAMONとHEROにOEM供給していますが、双方の表にもASAHI製を示す丸Aマークが入っています。
↑↓表面のブランドロゴ右側にASAHI製であることを示す丸Aマークが入っています。
ASAHIのSNTは、JISマークがらみで上の写真の様に3世代に分かれています。
白眉/hakubiは、旧JISマークの第2世代になります。
なお、ASAHI/旭金属工業のJIS取得時期は以下となっています。
・旧JIS(JISマーク単独)…1994年10月
・新JIS(新JISマーク&JQA)…2007年11月
したがい、ASAHI第2世代は1994年~2007年の生産になりますので、白眉/hakubiのコンビレンチも同じく1994年~2007年に生産されていることになります。
新JISを2007年11月に取得してから商品に反映させるのにタイムラグがあると思いますので、切り替わりは2008年またはそれ以降の可能性もあります。
ざっくりと見て、白眉/hakubiのコンビレンチは2000年前後に販売されていたと理解すれば良いと思います。
なお、アークランドサカモトは地元の燕三条でホームセンターを運営する一方で、問屋として白眉/hakibiを全国に卸していたようですので、日本全国で入手可能だったようです。
ちなみに、私は岐阜の方から入手しました。
【2021年7月4日追記】
さらに2サイズ(14mm、17mm)を入手しました。
② 凸帯パネル 9種類
凸帯パネルには似たようなコンビレンチが沢山あり、改めて確認すると今回の白眉/hakubiも含めて全部で9種類になりました。
メガネ部のオフセットが鍛造タイプが5種類、プレス曲げタイプが4種類です。
ちなみに、鍛造タイプのHERO以外の7ブランドは全て燕三条になります。
まず鍛造の5種から。(hakubi、ASAHI SNT、A.C TOOL、HERO、BEST)
ASAHIとBESTが製造メーカーで、残りの3種類はOEMブランドになります。
全て長さはL=144.0±1.0mmになっていて、長さは同一と言って良いと思います。
表から見た基本形状も同一です。
5本を横に並べると長さが同じなのが分かります。
また、メガネ部の鍛造オフセット形状も5種類の全てが同一と言えます。
したがい、この5種類は製造メーカーであるASAHIまたはBESTの生産と考えるのが妥当です。
スパナ部の付け根に注目すると差が確認出来ます。
まず、BEST以外は、スパナ部根元の帯パネルの段差が平行のままスパナ部につながっています。
一方で、BESTだけは前述の段差が交わってからスパナ部につながっています。
さらに、BESTだけサイズを示す"13"の位置が少しスパナから離れています。
したがい、BEST以外の4種類とBESTは鍛造型が異なっていることが分かります。
また、BEST以外の4種類は全ての寸法や形状が同一であることから、ASAHI製と考えるのが妥当かと思います。
ただし、燕三条の金属加工業界では工程毎の分業体制が出来上がっているだけで無く、製造メーカー同士の相互補完も行っているようです。
したがい、5種類は基本形状が全く同じであることから、全て同一の製造メーカーである可能性もありえると考えています。
発注者と受注者、製造者の3者がいて、製造メーカーブランドの場合は自社のみで3者の役割を完結させるが普通です。
燕三条のブランドを追いかけていると、製造メーカーでも3者が異なるのではないかと思うことが時々あります。
オフセットがプレス曲げは、KBSの新旧(新はJISマーク入り)の2種と、TOUGHの前身であるIS、さらにDAIEの3ブランド4種になります。
スパナ部の形状が大きく異なり、またスパナ部付け根の"えら"形状が微妙に異なっています。
また。新しいKBSのみが10mmほど長くなってL=149、残り3種はL=140になっています。ちなみに、3社ともに製造メーカーです。
全体形状に共通性がありますので、鍛造型屋さんが同じなどの共通性はありそうな気はしますが、生産はそれぞれ独自なのではないかと推測します。
★スパナ
白眉/hakubiにはスパナもあります。
コンビレンチと同様に丸Aマークが入っていますので、ASAHI製であることが分かります。
コンビレンチは13mmしか入手出来ていませんが、スパナは6本セットで入手出来ています。
★ 入手の経緯
hakubiコンビレンチがオークションに出品されていた時の写真です。
1年の間、誰からも注目されず、"いいね"も付いていない状態でした。
上から2番目がhakubiですが、商品が逆さに置いてあるので
になっていて、ぱっと見ではブランド名が読めません。
さらに、形状が燕三条ブランドで良く見かける凸帯パネル形状ですので、1年の間に私も何回かチェックしたものの、『いつものだね』と通り過ぎていました。
時々、新着だけで無く全商品をチェックし直すのですが、途中で止めようかと思いながらも出品順で並んだ最後のページまで何とかたどり着き、念のために写真を拡大してみたら、84番目のブランドが混じっていることに気が付いた次第です。
2.各種情報
白眉/hakubiのブランドロゴです。
"特選道具"と銘打ってあります。
"白眉"という名前が秀逸です。
また、英語表記が"HAKUBI"や"Hakubi"では無く、小文字の"hakubi"になっているのも拘りを感じます。
アークランドサカモト Web工具ページ(コンビレンチ、スパナは掲載されていません)
★新潟企業売り上げランキング
この回、終わり





















