HOZAN
ホーザン株式会社(旧・宝山工具製作所)
終戦直後の1946年に自転車工具メーカーとして寶山(宝山)工具商会を開業し、畑屋製作所と共に戦後の自転車工具業界をリードしていました。
宝山工具製作所(1955~1985年)を経て、現在はホーザン株式会社となり、電子電気関係の工具や計測器の企画販売を中心としています。
同時に、一般工具や自転車工具の販売も継続しています。
なお、世界最大の自転車用工具メーカーであるPark Toolの日本総代理店でもあります。
コンビレンチは、2種類が確認出来ています。
1.製品紹介
①-1 スタンダードモデル
凸丸パネル、5本セットのコンビレンチです。
ボックス部は鍛造オフセットになっています。
現在も販売中で、会社Webにカタログが掲載されています。
全体形状と裏面パネルの打刻文字、ならびに製造記号の入れ方が類似していることより、燕三条のIKEDAからのOEMと考えるのが妥当です。
ちなみに、写真の商品は、製造記号の"98J"より1998年10月の生産だと思います。
サイズ12mmでIKEDAと表面の比較。
IKEDAと裏面を比較。
IKEDA12mmがJIS JQAマーク入りで製造記号の入れ方が異なるため、裏面は13mm(JIS無し)と比較します。
パネル刻印と製造記号の入れ方が同一なのが分かります。
IKEDAの方の生産時期は、"03E"より2003年5月と思います。
HOZANの生産時期と合わせて考えれば、2000年前後に生産されたモデルであることが分かります。
5.5mmから始まっていますが、6mmと9mmは飛ばして12mmまでの5本セットとなっています。
①-2 少し長いスタンダードモデル
少し長いモデルを見つけました。
5.5mmで写真上側がカタログ通りでL=45。
一方で、下側はL=50で、5mm長くなっています。
↑↓上側が材質表示(Chrome Vanadium)、下側は製造方法(鍛造)の表示になっています。
会社Webにカタログが掲載されており、今でも通販等で入手することが可能です。
② クロモリ仕様
クロモリ仕様を探していましたが、手に入れることが出来ました。
4本のセットになっています。
スパナ部とボックス部のサイズが異なっており、スパナのようなサイズ設定になっています。
軽量化のためにクロモリ化したのだと思いますが、スタンダードと較べて胴長が薄く、重さも軽くなっています。
クロモリ12x13mm:胴長パネル部厚み4.0mm、重さ44g
スタンダード12mm:胴長パネル部厚み5.3mm、重さ62g
クロモリ仕様とスタンダードの比較です。
上述の通り各部寸法が異なると共にスパナ形状も異なり、IKEDA OEMでは無いようです。
他の国内ブランドで似た形状の物は見当たらないため、出所(OEM元)は不明です。
ボックス部のオフセットの入れ方。
上側がクロモリ仕様でプレス曲げ、下側がスタンダードで鍛造オフセットになっています。
クロモリ仕様はプロ向けですので、鍛造オフセットにするのが普通だと思いますが。
パネルの表面が鍛造後にサンダーで削られていて、平らでは無く、少し波打っています。
裏面も刻印文字が綺麗に並んでおらず、また"O"の文字が"C"の逆文字のように欠けたりしています。
さらに、文字列の両サイドに縦筋が入っていたり、どうも作りが荒い印象です。
試作品なのかと考えてしまいますが、専用のケースがありますので、ちゃんとした製品だったとは思います。
珍しいサイズ設定です。(8x9、10x11、12x13、15x14)
スパナ部が偶数サイズでボックス部が奇数サイズだと思ったら、15x14mmは左右のサイズが逆転しています。
これは自転車のペダル部に薄い15mmのスパナが必要なためと思います。
ボックス部がサイズ9、11、13、14mmになっていますが、残りのサイズ8、10、12、15mmのボルトを本締めする時にはどうするのだろうと思ってしまいます。
ホーザンに確認したところ、カタログには掲載されなかった商品で、ホーザン自身にも記録が無く、商品開発経緯を知っている人もいないとのことで、使用目的などが不明のままです。
自転車にはこのような工具形態のニーズがあるのでしょうか?
作りが荒いことも含めて、不思議な商品です。
専用ケース付きの4本セットです。
2.昔の宝山/HKC自転車工具
↓カタログNo.201 ペダルスパナ
私が唯一持っているホーザンの古い自転車工具です。
↓カタログNo.101
ロゴの"HKC"について。
宝山・工具・製作所なら"HKS"、HOZAN TOOL COMPANYなら"HTC"になります。
ミックスして宝山・工具・COMPANYなのでしょうか?
3.Park Tool
アメリカの自転車工具ブランドPark Toolにもコンビレンチが1種類だけあります。
自転車工具としては珍しくコンビレンチがフルセット(6~17mm)で揃っています。
ビニールの被服が珍しくて、私のコレクションに加わっています。
これまで紹介する機会がなかったのですが、ホーザンがPark Toolno日本総代理店であることに託けて登場して貰います。
他にも脈絡無く集めているアメリカブランドの12mmが結構貯まってきているのですが、日本のブランドの様に一つ一つを徹底的に調べ始めると終わりが無さそうなので、今まで触れずに来ています。
いつか"気まぐれコレクション”とでも題して書こうとは思っていますが、Park Toolもそれまで陽の目は見ることは無いだろうと奥に仕舞い込んでありました。
4.各種情報



























