HERO/ヒーローツール
by 三共コーポレーション/田口鉄工所
HEROのロゴが2種類あります。
その"楕円HERO"と"文字だけHERO"の関係性がこれまで不明でした。
登録商標と国会図書館資料より、2つのロゴの詳細が分かりました。
"楕円HERO"は田口鉄工所が商標登録し、後に三共金物/現・三共コーポレーションに商標権が移動。
さらに、その三共コーポレーションが、"文字だけHERO"の使用を開始しています。
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1.ブランド運営元(販売元)
2つのロゴ、"楕円HERO"と"文字だけHERO"について。
1)田口鉄工所
"楕円HERO"は田口鉄工所が使用するロゴであることが1959年の企業名鑑にて確認できます。
※社長名が『田中』になっていますが、会社名と同じ『田口』が正しく、『田中』は印刷ミスと思います。(田中と田口の住所が同じ)
その1959年の時点で、田口鉄工所は既にスパナを取り扱っていたことが資料より分かります。
また、田口鉄工所の社長である"田口康一"氏が個人名で"楕円HERO"を1958年に商標登録しています。
↑1959年『日本機械工業名鑑』より
↓1958年 商標登録
2)三共コーポレーション
"楕円HERO"の商標権が三共金物/現・三共コーポレーションに移っています。
三共コーポレーションの会社沿革に田口鉄工所は登場していませんので、田口鉄工所は三共コーポレーションのルーツ等では無く、三共コーポレーションが商標権ごと田口鉄工所を吸収したのだろうと推測します。
カタカナ"ヒーロー"も田口氏(田口鉄工所)が1983年に商標登録しています。
そして、"楕円HERO"と同じように商標権が三共コーポレーションに移っています。
このことより、田口鉄工所が三共コーポレーションに吸収されたのは1983年以降と思います。
一方で、三共コーポレーションのHPに"文字だけHERO"のロゴが掲載されていることから、三共コーポレーションのロゴと分かります。
恐らく、田口鉄工所の吸収後(1983年以降)に"楕円HERO"の使用を止め、"文字だけHERO"にロゴを切り替えたのだろうと推測します。
但し、"楕円HERO"は後述する様に少なくとも1994年までは使用されています。
また、"文字だけHERO"は1995年頃の使用が確認できています。
"文字だけHERO"に丸Rが付随していますので、商標登録されていると思いますが、商標検索サイトで三共金物/三共コーポレーションの名称で検索しても確認できません。
ちなみに、"H&H"と"TRAD"は三共金物(旧社名)での登録が確認できます。
なお、1991年に三共金物から三共コーポレーションに社名変更しています。
⇒ 三共コーポレーションHPは、こちら
現在は"楕円HERO"と"文字だけHERO"共に商標権を継続しておらず、コンビレンチとスパナはカタログから落ちています。
2.商品紹介
①~③は、全てサークルA製造記号付き。
① 凸パネル 品番?
JIS無し:前期版
JISマーク付き:後期版
② スパナ 品番?
③ ミラータイプ-1(HIRO PLISH TOOLS) 品番HC
④ ミラータイプ-2(SUPER HERO) 品番NC
3.製造元
ファブレスブランドですので、製造元が必ずあります。
HEROモデル4種の製造元と思われるモデルとの比較写真を載せます。
①
ASAHI 凸パネル/SNT。
裏面のサークルAは旭金属工業の製造記号です。
旭金属工業がJIS認証を取得したのが1994年ですので、JIS無しモデルがあることから、1994年以前から販売していたことが分かります。
かつ、JIS付きモデルがあることから、1994年以降も"楕円HERO"製品を販売していたことが分かります。
③
ASAHI DX TOOLS。
ASAHIがミラー仕上げとして販売したDX TOOLSのモデルと裏側が全く同一です。
同スパナとの比較写真になります。
上から2番目と4番目の裏面同士に注目して下さい。
ちなみに、①と同様に旭金属工業の製造記号であるサークルAの刻印が表面にあります。
旭金属工業がDX TOOLSを発売したのは1995年ですので、1995年以降の販売となります。
④
KABO PSL。
KABOひねりモデルをOEM採用している国内ブランドは2社ありますが、スタンダードタイプをOEM採用しているのは珍しいかと思います。
【参考】
ソケットレンチセットでの2つのロゴ使用例。
この回、終わり




















