最初からこういう結論を出すだろうという予測はしていたはずなのに、ひとまず考えることから始めるのは、昔からそうでした。
2月上旬に、埼玉への仕事は引き受けられないとお断りをしてきました。
答えを導き出す手伝いをしてくれた上司が気分転換にと連れ出してくれて、3月に利用するはずだった伊丹空港へ立ち寄ってくれました。
 
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子供の頃、パイロットになるのが夢でした。目の持病の関係で目指すことさえ叶わなかったけれど、今でも飛行機を見ると胸が弾みます。
単純にあんなにも巨大な鉄の塊を飛ばしてみようと最初に考えた人をリスペクトするし、その巨体を自分の手で操縦してみたいと思う。
考え方は極めて下向きなのに、空を見上げるのは昔から好きでした。両手の二本の指をクロスさせてその中に飛行機を100機捕まえようと、100機捕まえたらまた1から数えて…そんな一人遊びをしていたこともありました。
 
目的地が決まっていて、ただ無事でそこに辿り着いてまた次に飛び立つ。
それだけのことだと言うのはとても簡単だけど、決心したはずなのにぶれるのがとてももどかしくて、また自分を信じられなくなる。
でも私はパイロットじゃないから、最終地点までの向かい方を選ぶことが出来る。その方法もたくさんある。
だから考え続けて、考えて考えて考えて、そうしているうちに色々なことが見えてきて、ここだと思う時にその時に浮かぶ最善を選択する。
ずっと、そうやってきました。
だから自信はないけど、転職への回答も、新しい仕事に向かう決意も、間違っていなかったと思いたい。少なくとも“今”の最善だったと思いたい。
 
将来への夢なんて変わっていくのが必然で、イメージできる間が重要。
本当にやりたいことも分かった。目的も分かった。戸惑いと葛藤がまだまだ消えそうにないのは仕方のないこと。
 
前は向かなくてもいいから、上を向いて歩きなさいと教わりました。
前向きにならなくてもいいなら、できる気がしました。
 
 
 
何かを選ぶのは簡単なことではないと知りました。でも、間違いだと気付いたら躊躇せず引き返せばいい。
大好きな空を見上げながら、時々飛行機を発見して心を弾ませながら、また一歩ずつ、前進していけたらいいと思います。
そして誰かが迷った時には、少しでも選択しやすくなる手助けができる人になれたらいいと思います。
 
大切な人が自分の知らないところで自分の分身を身に着けてくれている。
「今日はこれにしよう」
そうして選ばれたならきっと、他の何よりも輝こうとする。
どうか“今日”共にしたい特別を選択することができますように。そしてその選択が間違いのないものでありますように。

2017.2.12
 
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