米国の資金流動性が落ちている。

資金、札の流通は、債権(国債など)が発行されればされるほど、増加する。
つまり、人類は、エネルギー、食糧、通信、機械製品、等と言った消費財を生産するものが、分業してそれぞれ生産に従事している。

機械を生産する職業に従事し、日々機械という消費財を生産しつつも食事はとるし、携帯電話で通信もするのである。
ある一人の人が機械生産業に専業で従事し、働いている間、食料を生産する人、通信インフラの保守に従事する人が他にいる訳である。

つまり、人類全員が生産した消費財が文明を支えているが、一人の個人は、専業でその中の一つの生産に従事しているのである。
そして、他人が生産した食品を得て、自身の生産した機械を渡し、交換する形で日々の生活を営む。

消費財は、総合的に社会全体で消費する数量が生産され、そして、個々の消費財が右から左へと流通しているのである。

その流通をする際に助けとなるもの、それが、本日登場する、「資金」である。
資金は、それ単体では存在する事が出来ない。

なぜなら、

それは、ただ単純に紙に数字を印刷した、 だ  け  の物だからである。
この人は、機械を渡し、引き換えに食料を渡してもらう。

これを仲介するのが資金である。
つまり、機械や、食料、と言った消費財が無ければ「金」は、存在する事が出来ない。

では、機械をたくさん生産した、たくさんの食料を分けて欲しい、という様に、機械、食料の産業生産が増加すれば、それを仲介する為の「金」は、たくさんなければ、便宜上機会と食料の交換に支障をきたす。

産業生産が増大すれば紙幣の需要が高くなる。
そして、活発に紙幣が流通する、という事になり、これが「好景気」である。

経済を良くする、世の中にたくさんの「金」が出回り、流通している好況な市場、それは、機械や、食料がたくさん豊富に生産され、また、増産され続けているからである。


さて。

話しを本題に戻す。

今のビジネスモデルをまず頭に叩き込んで頂いた上で、下の記述を細かく読み解いていただきたい。

コロナ政策で、世の中の消費財、つまり、機械と、食料の生産は減少した。
この話はアメリカ国内の話である。

しかし、TRMP氏は、産業の生産が落ちている中、コロナ対策として強制的に金を市場に流したのである。
その額は、おおよそ「4兆ドル弱」である。

その後、やはり、というのかコロナで産業生産量が落ちた。
金だけがたくさん余った、という事になる。

金が余って取引されない、イコール、金自体の価値は下がっていく。
これがインフレである。

金を流すには、基本的に債権を発行する。
TRMP政権は、コロナ対策として金をたくさん印刷し、市場に投入する為に、「国債」を発行した。

つまり、金を流すためには債権を用いる、と表現すればよいのか、国債自体が、イコール、金そのもの、という事が出来る。
金をたくさん流通させる、イコール、たくさん国債を発行する、という事と同じである。

金の流通はどうなのか、金はどの位市場に供給されたのか、また流通しているのか、を監視するには、債権の価格と金利を監視する、という事と同じなのだ、と頭にまず叩き込んで頂きたい。

債権価格が下落している、イコール、市場に流通する金の価値が下がっている、イコール、インフレ、と、こうなる。
また、債権の金利が上昇している、イコール、市場に流通する金が余っている、イコール、インフレ、と、またそうなるのである。

ここまでは宜しいだろうか。

さて、こちらをご覧いただきたい。


これは、みずほ証券が公表している米国債利回りのチャートである。
米国の国債を保有していたら、どれだけ儲かったのか、という利回りである。

私の以前のメールをご覧頂いているだろうか?

相場というのは必ず3つしかない。

① 上げ相場
② 下げ相場
③ 現状維持

③の、現状維持であると、全く儲からない。
相場が上がって、その差額で儲け、相場が下がればその差額で儲かるからだ。

相場が動かない、イコール、儲からない、イコール、売り買いされていない、イコール、金が市場で動いていない、という事になる。

つまり、みずほ証券の出したチャートは、米国債の流動性、つまり、売り買いが活発でない事を示している。
という事は、イコール、米ドルの資金流動性が落ちている事を示している。

さて。

更に、次のチャートをご覧いただきたい。


これは、ブルームバーグ・インテリジェンスのデータである。

このチャートは何を示しているのか、といういと、ETF (上場投資信託)からの、資金流出入を表した、つまり、出来高のグラフである。
このチャートは、投資信託から資金が流出したのは幾らか、という事を示している。

つまり、先程述べた。

米ドルの流通している活発な度合いが低下して、あまり、売り買いされず、流通が落ちてきている。
資金の流動性が落ちている。

であるから、儲からない。
儲からないから、米ドルを基準とした投資信託を手仕舞まって、米ドルが資金流出をしているのである。

この金額が、今月、5月に入って、約119億ドルである。

このペースで行けば、米ドルはリセッションに突入する、という事が言えるのである。