AtoZ(2)

昨日のエントリの続き。

向精神薬の諸問題は確かにNHKの言う通り、山ほど存在する。
しかしその問題を提起するだけでは意味がない。
むしろ必死に治療に取り組んでいる患者にはマイナスだと思う。

向精神薬が進化したことにより、閉鎖病棟が激減したことや、ODによる死亡率の低下も言及すべきである。
そういう、『功』の部分を放置して、『罪』ばかり追跡してもまったく意味がない。
僕には追跡しているスタッフたちが、精神科医療を何も勉強せずに、ただひたすら犯罪と被害ばかりを調べて満足してしまっているようにしか思えない。

依存、違法、密売、麻薬、暴力団。
そんな単語を並べて視聴者の不安を煽って何がしたいのか。

勧善懲悪もいいが、大多数の真面目な患者・医師のことも考えて欲しい。
ましてや公共放送なのだから。
というわけで僕の評価は100点満点中20点。
たとえ再放送があってもおすすめは出来ない。