僕は自分の病気についてはかなりあっけらかんとしており、聞かれれば正直に答えるし、上司に対しても定期的に病状報告をしている。

そういうスタンスなので、他のメンヘラ社員から質問を受けることも多い。

メンヘラ、といってもみんな一応『うつ病』ということになっている。
他の疾患は聞いたことがない。
しかしいざ、薬の話をしていると、どうも『うつ病』ではなさそうな処方を耳にすることがある。
PZCだったりロナセンだったり。
そういうとき、すごくいろいろ考えてしまう。

不適切な処方ではないのか

それとも医師がなんらかの事情により、便宜上『うつ病』と告知しているのか

あるいは本人は承知しているが社会的差別を避けるためにあえて『うつ病』と称しているのか

さらには本人も会社も承知の上で、業務への影響も考慮してそう言っているだけなのか
(もちろんうつ病の治療にメジャーを使うことも考えられるが)

ふと、この『差別』について考えてみた。

最近やたらと『うつ病撲滅キャンペーン』的な風潮があり(そのわりに自殺者が減らないが)、その影響か、うつ病はかなり市民権を得たような気がする。
しかし躁うつ病や発達障害、統合失調症などの他の精神疾患は、相変わらず被差別疾患のままだと思う。

だから『うつ病ということにしておく』ということが起こっているのではないだろうか。


かつて、いや、現在もまだ続いているが、『自律神経失調症』という名称がよく使われる。

実際はそんな病気は存在しない。

この名称を使っているのは日本だけだ。

しかし、よくわからないけど神経の調子がちょっと・・・という、あいまいな表現として定着してしまっている。


うつ病はこの自律神経失調症と同じような扱われ方をされ始めているのではないだろうか。

それゆえに、『擬態うつ病』『新型うつ病』『軽症うつ』などというものが派生・乱立し、その挙句、『うつ病なんてたいしたこと無いじゃん』という、本末転倒なことになっている気がしてならない。


他の精神疾患が被差別疾患のままであることは問題だし、それをコーティングするために利用されるうつ病も問題である。


『撲滅キャンペーン』の前に、このあたりの問題もきちんと整理しておかないと、自殺者が減ることは無いんじゃないかと思う。