今まで、不定愁訴系の本をいろいろと読んできたが、なんとなくその著者の信憑性というか、そういうものの判断基準が見えてきた。


自分で独自に病名をつけて、しかもそれが世間的には広がっていない場合、その著者は大凶。


具体例を挙げちゃうと怖いのでココでは差し控えるが、こういう場合は往々にして独自の治療方法も開発していて、それが保険適用外だったりする。


不定愁訴系の患者さんは、普通の医者ではあんまり相手にされていないから、こういう本に出会ってしまうと、藁にもすがる思いでその著者の病院に殺到する。

結果、その病院は大儲けとなる。

それで治ればまだいいが、そういう体験談はほとんど聞かない。



ていうかね。

不定愁訴の原因を発見して、それに対して病名をつけて、しかもその治療法まで開発したのであれば、Lancet(医療系学術雑誌)かなんかに論文を投稿すればいいんじゃないかと。


ある本で、慢性疲労症候群の治療法のセオリーである

「ビタミンB12、ビタミンC、SSRI、補中益気湯による治療」

を、根本的な治療には繋がらないとして、自分の治療を受ければ80%の人が完治するとかいうことを書いている医師がいた。

根本的な治療に繋がらないのは事実だが・・・しかし、大阪市立大で治療経験を積み重ねてやっとたどり着いた薬物療法を(しかも完治例もある)、「自分の治療なら」なんて書くのは、かなり失礼なんじゃないかと。

だったらそのことを新書で発行して印税を稼ぐんじゃなくて、学術雑誌に投稿するなりしろと言いたい。

Lancetに採用されたらそれはもう世界レベルで認められたようなものなのだから、そろこそ堂々と胸を張って治療が出来ると思うのだが。




・・・と、ブログ休憩していたはずが思わず更新。