うつ病になると、誰しもが悩むであろう問題がある。
カミングアウトだ。
一体、誰に、どこまでしゃべっていいものか。
あるいは一人で抱え込むか。
僕は、うつ病になったとき、まず真っ先に嫁に報告した。
というより、僕の異変に気がついて、医者に行かせたのは嫁だが。
そして、会社にも、上司にはすぐ報告した。
なぜなら、そうすることで仕事量をコントロールしないと死ぬと思ったから。
(結局コントロールできず死にそうにはなったが)
問題は身内である。
まず、自分の両親。
一緒に暮らしているわけではないので、こちらが黙っている限りは気付かれない。
だから、僕は2ヶ月ほど黙っていた。
両親にいらぬ心配をかけたくなかったし、うつ病に対する理解を示してくれるか心配でもあったからである。
でも、2ヶ月悩んだ挙句、僕は両親に告白した。
両親に対して、こんな重大なことを黙っていてどうする、と思い直したからである。
もっと甘えて楽になろう、という思いもあった。
一番悩んだのは嫁の両親だ。
僕がうつ病を発症したのは結婚半年後だ。
大切な娘を預かっておきながら、半年でダウンして、嫁の世話になりっぱなし、というのはどうしたって言えっこなかった。
申し訳ないし、心配も掛けるだろうし、なんか怒られそうだし。
結局、半年以上隠していた。
でも、さすがに会社を休職して、家から一歩も出られなくなってからは隠せなくなった。
大体、お盆に帰省すらできないのだから、こらはさすがにきちんと説明しなくてはならない。
結局、嫁の両親は非常に理解をしてくれて、こんなことならもっと早く告白すればよかった、ということになった。
告白してから分かったのだが、嫁の父は、某大企業でメンタルヘルスに関する仕事に携わっていたのだ。
告白のタイミングが違っていれば、治療ももっと違った展開になっていたかもしれない。
こう書いてみると、僕は非常に恵まれていることがよく分かる。
この問題は、人それぞれ、置かれている立場によって相当違った対応が必要となり、その数だけ悩みもあるだろう。
一人暮らしで、無職で、家族とは絶縁状態で・・・なんて人は、告白しようにもその相手がいない。
これはつまり、相談できる人がいないと言うことにも繋がる。
カウンセリングは金がかかるし、医師は3分診療だし・・・なんてことになると、まさに地獄である。
こう考えてみると、カミングアウトできる相手がいるのであれば、むしろ積極的にカミングアウトして、援助を求めたほうがいいような気もする。
とは言っても、その相手がメンヘルに理解が無かったり、ただの噂好きだったりすると、後々非常にややこしいことになるが・・・。
結局ここまで書いてみて、どうしたらいいのか答えは出ない。
このことも、うつの治療の難しさを物語っているのだと思う。