衝撃的なタイトルの記事、

ついつい見てしまいます(笑)

今回はこちら。

記事作成者の思うつぼですが、

ちょっと気になったので

コメントしたいと思います。

 

ニュース記事のタイトルは

米国人アイドル 難しすぎる早大入試英語に疑問

「解けない問題作ってどうするの?」

予備校講師も苦笑「英語力ではない」

となっています。

「解けない問題」というのは、

「ネイティブでも解けない

(人がいるような)問題」ということですが、

なぜそのような問題を

出題しているのでしょうか??

 

ニュース記事で紹介されている動画では、

この記事のタイトルになるような

「深刻な問題提起」というよりも、

「素朴な疑問」程度で

さらっと話は終わっていますので

ここだけ切り抜かれると

だいぶ印象違うなと思いますが、

それはさておき…

 

それはまさしくニュース記事の

タイトルにもある通り

「英語力ではない」部分も問いたい

からでしょう。

単に英語の文章を読めるというだけではなく、

英語を使って深い読解や運用ができるかどうか

まで見たいということでしょう。


大学に入って将来研究者になる人の資質を

見たいというのであれば、

日常会話ができるとか

聞き取りができるとかよりもまず、

論文や知的な題材をきちんと深く読み込んで

最新の学会の状況についていけるか、

というところを優先するのは

別におかしな話ではないと思います。

 

実際にネイティブの方が

早稲田の問題を解いている動画では、

入試問題が

・アメリカの大学・大学院で扱うような

 テキストである

・自分も著作を読んだことのある

 研究者の文章である

と述べています。

(タイトルの「米国人アイドル」とあるのは、

アメリカの大学院まで

卒業している方のようです。)

だから入試問題は大学側からの

「このレベルのことをしっかり読める

(土台はできている)ことをみせてほしい」

というメッセージに他ならないと思います。


そして、入試問題は全問正解できるかどうかを

見ているわけではありません

難しい問題を出題するのは、

もちろん「こんな問題も解けるほどの才能」も

期待されているかもしれませんが、

入試は選抜試験です。

点数の高い人を上から順にとっていく

相対評価です。

「これは難しそうだな」と判断して

見切りをつけて

時間内で最大限点数をとれるよう

取捨選択する能力も問われます

 

もちろん正解の根拠にとぼしい悪問だとしたら

それはよいことではありませんし、

私は日本の入試や教育における英語の取り扱いに

全面的に賛成しているわけでもありません。

ですが、入試問題は

「大学からのメッセージ」であり、

「点取りゲーム」の要素があることを考えれば、

ネイティブに解けない問題があっても

いいと思っています。

私は中学入試も大学入試も、

「問題を好きになれるか」は

志望校を選ぶ上で大きな判断基準でした。

最難関の大学を受けるみなさんは、

最難関にふさわしい知的挑戦状だと思って

取り組んでもらえると

大変な受験勉強を少しでも

楽しく過ごせるのかなと思います。