失敗しました。

手術前日に入院するという予定は良いのだが、更に入院前日に抗原検査が必要とのことで、それをそのまま受け入れてしまった。後で貰った書類を見返すと、抗原検査は入院当日でも良かった。そんなことは教えて貰えなかったので、抗原検査のためだけに日曜日に病院へ行くことになった。

 

お盆なので電車は比較的空いていると思ったが、意外と混んでいた。

コミケ(コミックマーケット)、世界最大の同人誌即売会だ。

私が今通院しているがん専門病院はコミケが開催される東京ビッグサイトに近いので、病院に近づくにつれどんどん混み合って来る。やはり若者が圧倒的に多い。時々、街をギリギリ歩けるかも、というくらいのコスプレを着た子がいて目を引く。りんかい線の駅はアニメ風のポスターだらけで、駅員がマイクで乗降客を誘導している。ビッグサイト正面方向は既に超混雑。がん専門病院に向かう道もビッグサイト東館に向かう人で混雑していて、あちらこちらに誘導員が立って人流整理を行なっている。まるでお祭り騒ぎだ。

 

大勢の若者達の流れの中に、年齢層が高く、マスクをしている人がチラホラといる。

恐らく、私と同じように、がん専門病院に向かう人達だろう。中にはキャリーケースを引きずっている人もいるが、その中身は若い女の子のようにコスプレ衣装ではなく、入院のための着替えや道具だろう。なんとも奇妙なコントラストだ。

 

少し前に、会場ががん病院に近いことから、コミケに向かう際にマスク着用を呼び掛けるツイートを目にした。見ている人はあまりいないだろうし、見たとしてもマスク着用の義務化は撤廃されたし、この暑さの中、今さらマスク着用する若者は少ない。

 

以前のようにコロナに感染して肺炎、重症化ということは少なくなったようだが、がん患者は治療によって免疫力や体力が極端に低下している。そこに感染症が加わると命に関わる場合もある。でも、そんなことコミケに向かう若者達には関係無いし、分かってもらえそうにもない。がん患者と周りの人達は自己防衛あるのみだ。

 

台風の影響で大雨になりそうだし、明日からの入院準備もあるので早々に帰ることにした。