2021年9月

 

セカンドオピニオンという言葉は知っていたが初めての経験であるセカンドオピニオンは保険適用外で病院によってかなり料金の差があるということも初めて知った。まずどこに相談したら良いのか、病院探しから始める。

 

私の場合「救済手術を受けるのと抗がん剤治療を続けるかのとどちらが良いのか」別な医師の意見を聞きに行くことが一番の目的だが、もし救済手術の方が良いということになれば、そこから新たに手術を受ける病院を別途探すというのも現実的では無い。

 

食道がんの手術は難しいので、ある程度数をこなしている病院の方がリスクが少ない(一説では術後死亡率が2倍以上違う)と言う。放射線を目一杯あてた根治的化学放射線治療後の救済手術は更にリスクが高いので、選択肢はがん専門病院や大学病院等のハイボリュームセンターに限られてくる

 

いろいろ探している内、ホームページに食道がん根治的化学放射線療法後の救済手術の実績を掲載しているがん専門病院が目につき、ここに依頼してみることにした。東京ビッグサイト近くにあるがんの治療では有名な病院だ。

 

抗がん剤治療継続の可能性について聞きたかったので消化器化学療法科に、救済手術の可否やリスクについて聞きたかったので食道外科に、2件のセカンドオピニオン依頼を出す。セカンドオピニオンを受けるには、今の総合病院からの紹介状が必要だ。

 

今の病院の内科医から消化器化学療法科へ、外科医から食道外科への紹介状を書いてもらった。がん専門病院には無理を言って同じ日にセカンドオピニオンを受けられるよう調整してもらった。

 

紹介状と診療データの入った封筒、それと私が聞きたい内容を予めまとめたプリントをもってがん専門病院に行く。電車で片道約2時間、現役時代の通勤時間とほぼ同じだが、久し振りなので随分と遠く感じる。入院治療ならまだ良いが、抗がん剤治療等でフラフラになっている時に片道2時間の電車通院は厳しそうだ。

 

がん専門病院に着く。ここに来ている大勢の人達は皆、私と同じがん患者かその付添いの人達だ。何だろう、妙に親近感を感じる。“同病愛憐れむ“というヤツだろう。

皆さんどんな病状でどんな思いを抱えて来ているのだろうか…

 

午前は食道外科、午後に消化器化学療法科のセカンドオピニオンを受ける予定だ。