つい先日のこと、VPNがうまくいかないので助けて欲しいと相談を受けた。
iDCに行く時間などないので、メールで指示だししてリモートデバッグした。
ネットワークデバッグは16進ダンプしてパケット解析するのが基礎の基礎。
最近は16進ダンプの読めない技術者ばかり。
ネットワークエンジニアに限らず、プログラマもそう。カーネルの動きやJava内部の動きを理解してプログラム書くのが普通だが、基礎技術をまったくといっていいほど理解していない。
他人が作ったものをそのまま利用したり、googleをはじめとする検索エンジンで表面的なコトばかり調べているから、基礎力がまったくない。
まぁ、基礎力なくったって大半のプログラムを書くには困ることはない。
だけど、そういう仕事は、オフショアに流れていく傾向にあるし、今後、ますます増えていく
新しい技術を生み出せとはいわない。
せめてパケットくらい完璧に理解できる技術をみにつけてほしい。ネットワークの理解って99%じゃダメなんですよ。100%理解している必要がある。100%理解しているから、どんなバグでも障害箇所を特定できる。
年取ったので現場に出ることは少なくなった。
でも、相変わらず腕は鈍っていない。
ネットワーク図をみることなくパケットダンプだけで障害箇所を特定したり、ソースコードを一行も読まずしてバグをみつけたり、神業は昔のまま。
20代は寝た記憶がない
これはあたしの口癖。人の3倍働いて、人の2倍遊んだわけですよ。
技術ってぇのは身につけるためには死に物狂いで頑張らにゃあかんのですよ。
シリコンバレーの研究所、イタリア本社のR&Dが、あたしの仕事場、同僚だったわけ。外資メーカーのR&Dなんて、世界中から優秀な頭脳が集まってくる。そんなところで働くヤツラとタメをはり、乗り越えるためには寝る暇なんてなかった。
別の会社で働いていたカーネルエンジニアだって、ずっと会社に泊っていた(住んでいると言われていた)わけですよ。
貪欲さ、自分自身に対する厳しさ
いまだに当時の自分以上に働く20代には出会ったことがない。
働け、働け、男は働いてなんぼのもんじゃい。
早く引退して、落ち着いた余生を過ごしたいもんだ。